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総隊長がユリウス父さんの部屋に来てメイドが居る事に驚きはしたがそのメイドの様子がおかしいのに気付き顔を真っ赤にして下を向いたまま総隊長の顔をいちども見ず慌ててユリウス父さんの部屋を出て行った。
総隊長は今までメイド達を見て来たが相手の顔を見ないで通り過ぎるメイドは今まで居ない為不思議に思っていた。
「総隊長?」
「…ああ、部屋の中に入っても良いか?」
「え…あ、はい、どうぞ」
ユリウス父さんは総隊長を部屋の中に入れテーブルの椅子に座る事を進めていた。
「総隊長椅子にどうぞ腰掛けて下さい」
「……いや、良い…直ぐに部屋を出る」
総隊長は周りを見渡しベッドの乱れや衣服の脱ぎ捨て等無いかを部屋の中を何気無く動き周りユリウス父さんに分からないように行動を取っていた。
「ユリウス…さっきのメイドだが今まで1人で居たのか?」
「……あ、いえ、さっきまで3人のメイド達が居まして部屋の掃除をしていたのです。」
「…そうか…さっきのメイドはお前が話していたブランシェ家のメイドだったんだな……で、お前の子供達の話の他に何を話して居たのだ?」
総隊長は窓際に立ち少し離れて立っているユリウス父さんの顔を見て話の内容を聞いていた。
「え…何を…ですか?……ユリーナの城から帰って来た時の様子を聞きましたが…何故そんなに聞いて来るのですか?」
ユリウス父さんは思わず総隊長へ返事の言葉を返してしまった事に焦ってしまった。このまま総隊長に聞かなくて良いことを聞いてしまい心臓の鼓動が高鳴り手に汗が滲み出そうな感じがしていた。
「……今からお前の屋敷に伺う為さっきのメイドがお前に何を話していたのかを聞きたかっただけだが…」
「えっ、総隊長屋敷に行かれるのですか!?」
ユリウス父さんは総隊長が屋敷に行くためメイドが何を話して居たのかを知りたい事だったと聞きホッと息を吐いていた。
「……」
総隊長はユリウス父さんの様子をジッ…と見て観察をしているように見えた。
「でも、どうして今日何ですか?昨日は屋敷の事は話されては居なかったのに…」
「お前が来週から王様の護衛騎士と成るため私が動けるのは今日と思いそれでお前に屋敷に行く事を知らせたのだ」
「…すみません総隊長に屋敷の様子を御願いする事に成りまして」
「気にするな…私も気にはなっていた事だ…それで何かユリーナ様に聞きたい事があれば伝えるが…」
「……シルビア様にはまだ御話しはして居ませんが…シルビア様と結婚した後ユリーナとまた一緒に成りたいと思っています。それでユリーナが私とまた一緒になる事を考えているのか聞いて貰いたいのです」
「……お前シルビア様がユリーナ様を受け入れて暮れると思って居るのか?それにユリーナ様はブランシェ家の当主に成ったのだ簡単に当主を辞める訳にはいか無いだろう」
「……」
ユリウス父さんは総隊長の話しを黙って聞いていた。
「前にも話したがシルビア様と結婚するならシルビア様だけを愛するようにと話した筈だ…お前とユリーナ様は別れたばかりだユリーナ様にお前とまた一緒に成る事を考えているのかと訪ねる事はまたユリーナ様を苦しめるだけだ……お前がユリーナ様とまた一緒に成りたいと思うのならシルビア様と結婚した後考えてお前の口でユリーナ様に伝えた方が良いだろう……今日…場合に寄ってだが…ユリーナ様の様子を見て話せる状況であればユリーナ様に訪ねてはみるが……」
はあ……と総隊長は大きく息を吐いていた。
「……私もそろそろ行く準備をするが…お前も軽い気持ちで行動を取るな……誰が見ているのかも分からないからな…」
「……私は何も…」
ユリウス父さんは総隊長から言われた言葉に詰まり声に出す事が出来なかった。
総隊長が部屋を出てユリウス父さんはメイドの様子を見て総隊長が何かを感じ取ったのだと思いブランシェ家のメイドが部屋に来た時は伝えなければと…今日運が良ければルィーズ夫人に会いたいと、そしてクラリスに会う事が出来ればと願い騎士服の準備をしていた。








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