転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

３２

ルカリオ兄達を乗せた馬車を見送った俺はジェーン兄とリン姉と朝の時間一緒に遊ぶ事になり、勿論姿は３歳のカイトの姿で遊ぶ事になった。午前中勉強をする前にリン姉が庭で遊びたいとカイトを誘ったのだった。
俺達３人は外で追いかけっこをして遊ぶ事になった。
「わーい、カイちゃんこっちだよ」
リン姉がキャッ、キャッ、と騒ぎ俺が捕まえるのを避けながらかけっこをしていた。
「うあっ！カイト走るの速い！ハハハハハ」
ジェーン兄はカイトの俺がパタパタと走る姿を見てわざとゆっくりと走り捕まりそうになるとまた走るの繰り返しでお兄ちゃんらしいかけっこをしていた。
俺も童心に返り３歳のカイトで楽しんでいた。
とにかくブランシェ家の庭は広いため走っても走っても草木と花が広がりまるで森の中にいる感じで俺も後で快斗になり草むしりの手伝いをやるしかないな…と兄姉と追いかけっこをして思っていた。
「ジェーンお坊っちゃま、リンお嬢様、御勉強の御時間で御座いますお屋敷の中へ御戻り下さいませ」
メイドが兄姉達の勉強の知らせを教えに近くまでやって来た。
「え～っ、まだ遊んでいたい～っ！お勉強やだーっ」
「ええっ、もう勉強の時間何だ！？遊ぶのあっという間だった」
ジェーン兄とリン姉はまだ遊び足らず文句を言っていた。
「カイちゃんは良いなお勉強しなくて良いから…」
「カイトと今度一緒勉強したいよね」
「え？僕も一緒に勉強して良いの？まだ勉強出来ないと思っていた……」
俺はカイトが生まれ精神空間で快斗がカイトを取り込んでしまった為生まれて１歳のカイトが３歳になった為勉強などはまだだと思っていた。この国の字の読み書きが出来ないためルカリオ兄の部屋の中にある本が読めないでいた。
「今度僕も一緒に勉強しても良い？」
「うん、良いと思うよカイトが僕達と一緒に勉強したいと思うなら、母様と先生に聞いて見るね」
「有難うジェーン兄様」
「え？カイちゃんとお勉強出来るの？」
「今日じゃないけどね、リン屋敷に戻るよ。カイトも一緒に屋敷に戻ろう」
「うん」
俺を真ん中にジェーン兄とリン姉と一緒に手を繋ぎ俺達は屋敷に向かった。ルカリオ兄達が居ないときはジェーン兄が兄として接してくれている３歳の時の俺を弟として見てくれているから嬉しく思う。
屋敷に戻った俺達は客室に誰かがユリーナ母さんに訪ねに来ている事に気付いた。
リン姉が扉を開け覗き込みジェーン兄が注意をしていた。
「リン、ダメだよお客さんが来ているんだから」
「だって、誰か気に成るんだもん、ねぇーっカイちゃん！」
「ええっ？僕は別に……」
俺達の声に気付いたユリーナ母さんが扉を開け俺達を見てふふっ、と笑い部屋に入って挨拶をするように話しをしていた。
「もう覗き見するなんて、でも良かった３人とも呼ぶ積もりだったのよ、中に入って挨拶をしなさい」
ユリーナ母さんは俺達３人を部屋に入れ俺は驚いていた。
「おおっ、ちびっこ達が来たか…カイトは今は３歳のようだな…」
「ああ、お早う、２人は初めましてかな？末の子は城で騎士部屋で会ったな」
俺達の目の前に長椅子のソファーに腰掛けて座って居る大人の２人は騎士の総隊長と何故か王様が一緒に座っていた。