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「……っ、お……王さ?……んんん……」
俺は話をしたいが唇が離れたらまた塞がれて話が出来ないでいた。
何故俺とキスをしているのか…分からない…
ギッ……と時々聞こえる椅子の軋む音に口からでる水の音が恥ずかしく俺は顔が真っ赤になるのと暑くもないのに汗が流れそうな感じがする
「……ん…はぁ……まっ…」
「ん……はぁ……口付けは初めてでは無いようだな……」
「!……っ…は、放して下さい、何故こんな事を……」
俺は王様の胸をぐぐっと押して抵抗をしていた。
王様は貴族の服ではなく普通に一般人が着る服で、服の上からでも分かる程胸の筋肉がある事が分かった。
この国の人間は筋肉が多いのか?と驚かされる…
「城でも言った筈だが…「お気に入りが見つかった」と…」
「!?」
そう言えば王妃様がお気に入りが見っかり良かったと言っていたがそれは俺の事を言っていたのか?
「な、何故私がお気に入りなのですか?」
「3歳のカイトの中にそなたの姿が見えたのだ…悲しそうな顔をして今にも泣きそうなそなたを見た…表では明るく振る舞ってはいるが、裏では泣きそうな顔をするカイトがいた。
私は泣きそうなカイトに会いたかった何故そんな顔をしているのか?私ではその悲しみを救う事は出来ないのかと……
私はそなたに一目惚れしてしまったようだ…」
「!?ひ…一目惚れ?」
「そのような嫌そうな顔で言わなくても良いではないか…傷付くのだが…泣きそうなカイトの姿を見て胸が高鳴ったのだ…だから私は帰りの時まで会えないのかと粘ったのだ…だがそなたは嫌だと言って私はその時諦めた……王妃は私の姿を見て面白がっていたがな…」
王様は苦笑いを見せ俺の顔を見下ろしていた
「……お気に入りの意味が分かりません…それに何故王妃様まで…

「この国では結婚していても他の者と結婚する事が出来る事は知っているだろう…私と王妃は後妻も後夫も持ってはいないだから私達の子供はシルビア1人なのだ」
「……知っています…珍しいと思いました王様と王妃様が他の方を取らない何て……以前の父様と母様を思い出します…」
「王妃はああ見えて結構嫉妬深い処があるのだ、他の女性と話をするだけでも嫌がる程だ…私は数名のお妃にする女が居たのだが皆王妃と気が合わず私の元を去って行ってしまったのだ……」
嫉妬深い…で気が付いた事が合った。城でシルビア王女がユリーナさんとユリウスが一緒にいただけで嫉妬していた事を思い出した。シルビア王女の嫉妬心は母親譲りだったのかも……それに王様も数名のお妃を迎えていたんだ…王様はお妃を迎えたいが全部王妃様が拒否された為出来なかったのか…王様も男だなと思った。
「私はその後も諦めず何人者お妃を迎えたのだが王妃が邪魔をしての…結局はお妃を諦める事にしたのだ……嫉妬深い王妃だがそれを除けば良い王妃なのだ。王妃も男を迎える事なく私だけを愛してくれているのだ…私もそれに応えるように王妃1人を愛したのだ」
王様は俺から離れた後近くにあった椅子を俺の近くに置き王様も椅子に座り話しの続きをした。
「ある占いの商人が城にやって来たのだ。余り私は占いは信じる方でもなかったが王妃が面白そうと言い出し私にこの先お妃を迎えるのか占い師に聞いていたのだ。まだ私は若いからな王妃も気になっていたのだろう、それで占いをして貰ったのだが、占い師の話では、この先お妃を迎える事は無いとズバッと言われ私はその時落ち込んだ信じてはいないが、いざ目の前で占いお妃は無いと言われたら私も落ち込む…王妃はその時は大喜びだったがな…」
王様は占った事を思い出しため息を吐いていた。
「占い師はお妃を迎える事は無いが私が気になる者が現れると言ったのだ。私はその時喜び王妃は嫌な顔をしたが、その後のその気になる者が男だと言われ私は落ち込み王妃は笑顔で笑い占い師の占いはそれで終わった。その気になる者がいつ現れるのかも分からず、月日が経ち占いの事を忘れていた頃にそなた達ブランシェ家親子が私の前に現れたのだ。まさかブランシェ侯爵がシルビアとの結婚の申し込みをするとは思わなかったからな…その時はブランシェ侯爵と一緒に喜び合っていたが、その様子を見ていたユリーナ殿やそなた達息子は嫌であっただろう……すまなかった」
王様は俺の手を取り悲しい顔を見せ俺に謝っていた。
「……王様が謝る事はありません、父様が決めた事です。今は母様はとても幸せです…お互い別々に歩む事に成りましたが、父様と母様が幸せに成るのでしたら僕達子供は親の行く末を見守り僕達は母様と一緒にブランシェ家を支えたらと思っています。」
「……しっかり者だなカイトは、ユリーナ殿は良い息子を持たれたな…やはりそなたは私の気になる者に間違いはなかった。
城で初めて見たそなたにもう1人のそなたが見えたのだ…それがお前の事だった……容姿はぼんやりと見えるだけだが黒髪が見えたのは分かったブランシェ家の血筋だとも分かった…だがそなたはとても悲しい顔を見せるばかりで私はそんな姿を見せるそなたが気になり離れていてもいつの間にかそなたを探していたのだ。王妃は私の行動に気付き一緒にいたそなたと「お気に入りが見付かり良かった」と話したのだ。
王妃はカイトが3歳だった為良かったですねと笑って言っていたがな…そなたは王妃にも認められた事になる」
王様は俺の手をギュッと握り締め俺の顔をジッと見ていた
「…え、その……王様私にそう言われても困ります…」
「分かっている…そなたを困らせたくはないが時々でも良い城に来てはくれないか王妃も喜ぶそれにブランシェ侯爵も居るのだカイトを見れば喜ぶぞ」
「……父様」
俺はユリーナ母さんとスティーブン伯爵の事を思い出した。
結婚の報告を伝えた方が良いのか…それとも噂でそのまま自然に耳に入れる事が良いのか俺は悩んでいた
「……あ、あの王様母様の事は父様にはまだ知らせないでくれますか?」
「ああ、分かっている…元はと言えば私のせいでもある…妻子を持っているブランシェ侯爵にシルビアと一緒に成らないかと話した事もあった。ブランシェ侯爵の噂も知っていた妻子が居るのに後妻を取らない真面目な男だと思った。ブランシェ侯爵から断りを貰い私も感心しておったのだが、いつの間にかシルビアと一緒に結婚の約束をしたと聞き驚いた…その上ユリーナ殿と別れたと言った時はブランシェ侯爵は何を考えているのか分からなくなった……だから私はブランシェ侯爵を調べる事にしたのだ」
「…調べる?」
俺は嫌な事が頭を過った…
「シルビアには話してはいないが、ブランシェ侯爵は数名の女性と関係を持っている事が分かった」
「!!」
俺は驚きと冷や汗が出たのが分かった














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