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「何とブランシェ家はメイド40人と使用人20人も城に来ることを希望して居るのか?!」
王様は余りにも多い数に驚き声を張り上げていた。
王妃とシルビア王女も驚きユリウス父さんの顔を見ていた。
「……はい、できれば全員御願いをしたいと思っておりますが…ブランシェ家はユリーナに代わりましたので必要の人数しか雇わないと言われたものですから……」
ユリウス父さんは困った顔で王様に御願いをしていた。
「……メイドに使用人は全員女と聞いたが…もしやそなた目当てに城を希望した者が多いのではないのか?」
「……はあ、多分……」
ユリウス父さんは気まずそうな顔で王様に応えていた
「嫌ですわ私ユリウス様目当てのメイド達をお城に入れるのは反対ですわ!」
シルビア王女が怒るような顔を見せメイド達の城行きを断った。
「……しかし、メイド達を断ればブランシェ家の当主に迷惑が掛かるぞ」
「それでも嫌です、ユリウス様は私だけの方です。どなたでも譲れません、メイド達は断って下さい」
シルビア王女は涙を流しメイドに使用人達の城行きを断っていた
その様子を見ていたユリーナ母さんはため息を吐いていた。まるで数日前の自分のような感じで私もこんな風だったのかと思い恥ずかしいと思っていた。
シルビア王女の泣く姿を見ていたユリウス父さんが側に行きシルビア王女の涙を指で拭っていた。
「シルビア様私はもう貴女のモノです。私は貴女だけを愛しているのです……メイドや使用人達は関係ありませんだから泣かないで下さい」
「……ユリウス様……」
ユリウス父さんはシルビア王女の涙を拭った後抱き締めていた。
俺はまるでテレビの恋愛ドラマを見ているようで思わず笑いそうになり手で口を押さえていた。
「……2人の世界に入って悪いが……ブランシェ侯爵そなたの息子のカイトが震えているが…」
ユリウス父さんはシルビア王女を抱き締めたまま俺の方を見て顔が真っ赤になっていた。
ユリウス父さんは抱き締めていた手を離しシルビア王女は泣くのを止めて落ち着いていた。
「…シルビア、ブランシェ家に迷惑は掛けられんメイドと使用人城で何とかしょう……良いな?シルビア。」
「…はい、御父様……ユリウス様泣いてしまって御免なさい…」
「いえ…」
ユリウス父さんはニコッと笑いシルビア王女も微笑んでいた。
そんな2人の姿を見ていたルカリオ兄がボソッと話し出した
「……今の父様の姿をショーン兄様に見せたら凄い事になっていただろうね…」
俺は隣で呆れ顔をしているルカリオ兄を見て同じ事を考えていた
ブランシェ家にいたメイド40人と使用人20人は城で雇う事になり、ユリウス父さんもユリーナ母さんもホッとしていた。
「王様有難う御座います。無理な事を申し出まして…」
「気にするな、娘の婿になるそなたの願いを断る訳にはいかぬ」
ユリウス父さんは王様に軽く礼をして感謝を表した。




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