上 下
141 / 347

43

しおりを挟む
城の廊下を進む中廊下が派手に成っている事が分かる
そして何処か懐かしさがあった…この廊下を誰かと一緒に通った事があるような気がした。きっと夢で見た事が似ているだけだ今はユリウス父さんとユリーナ母さんの事を考えよう…
そして俺達は大きな扉の前に立ち騎士2人が両側に立ってユリウス父さんを見て挨拶をしていた。
「お疲れ様です。ユリウス隊長王様方が御待ちです」
「……開けてくれないか」
カチヤ!と両扉が騎士2人で開け騎士の1人が挨拶をしていた。
「ユリウス・ブランシェ夫妻を御通し致します」
「入るが良い」
王様の声だろうか中に入る許可が出され俺達は大広間の部屋に入った王座がある部屋だ。…この部屋も見た事がある……
俺はユリウス父さんの服を無意識にギュッ…と握り締めていた。
「……カイト?」
俺は顔が真っ青になり震えていた。
「どうしたのだ?ブランシェ侯爵」
まだ扉の前で立っている俺達に王様は気に成ったようで声を掛けていた。
「どうしたの?カイ顔が真っ青だよ」
「カイちゃん?」
ユリーナ母さんとルカリオ兄が心配して俺をまだ抱っこしているユリウス父さんの近くに来た。
そして1人の若い女性の声が聞こえた。
「ユリウス様…御子様が気分が悪いのですか?」
俺達の側に小走りで走って来た綺麗なドレス姿で金色の長い髪の毛が背中まである艶やかな色で金色の目をした見た目が十代の女の子が側に心配そうな顔でやって来た。
「シルビアここは走る所では無いぞ」
「「「!!」」」
俺とユリーナ母さんそしてルカリオ兄は驚いた顔で側に来たシルビア王女を見ていた。
「御免なさい御父様、ユリウス様の御子様が具合いが悪いと聞いたものですから…」
見た目は本当に普通の女子高生のような姿だった…俺はジロッとユリウス父さんを見て俺が見ている事に気付き目を剃らした。
『……スケベ親父が!』
「な!?」
俺は日本語でユリウス父さんに話し掛けた
「まぁ…ユリウス様の御子様…珍しい言葉を話されるのですね」
俺はしまったと思いユリウス父さんの顔を見て上手く誤魔化せと目で訴えた
「……え、あ……カイトは生まれつき特別で……」
「まあ、貴方がカイトちゃんなの?!」
「カイトちゃん」と言われユリーナ母さんがジロッとユリウス父さんに睨み付けた…ユリウス父さんも顔が真っ青になってきた。
「……何をそなた達で話をしているのだ?息子は大丈夫なのか?」
「ふふふ、シルビア楽しそうにしていますわね」
王様は心配して声をかけ、王妃様もシルビア王女が楽しい姿を見て微笑み俺達はユリーナ母さんの睨み付けでユリウス父さんは真っ青になっていた。
俺はこの場の雰囲気がドロドロに成る前にユリウス父さんを両手で頬を叩いた。
パチン!
「痛?!」
皆俺がユリウス父さんを叩いた為驚いていた。シルビア王女は手を口許にやりもっと驚いていた。
「……ブランシェ侯爵…そなたの息子は何がしたいのだ?」
「……わたくしにも分かりません……」
ユリウス父さんは俺の顔を見て片方の手を頭にやり(何で叩くんだ兄ちゃん?)見たいな顔をしていた。
「~~っ」ルカリオ兄は笑いを堪えて震えていた
ユリーナ母さんはふぅ…と息を吐き気持ちを落ち着かせていた。
「ブランシェ侯爵と家族達よ近くに寄るように…」
俺達は王様が座っている前に歩いていた。ユリウス父さんの側にはシルビア王女が一緒に歩いていた。
その様子を後ろで歩いているユリーナ母さんとルカリオ兄がいた
ルカリオ兄はソッとユリーナ母さんの手を握りユリーナ母さんは大丈夫ですよといった顔を見せていた。
「シルビアいっまでブランシェ侯爵の側にいるつもりなのだこちらへ来るように」
「…はい、御父様…」
シルビア王女は名残惜しそうにユリウス父さんの側を離れた。
「…父様降ろして下さい…」
「……ああ」
俺は抱っこして貰った体を降ろして貰いユリーナ母さんの側に行ってユリーナ母さんの顔を見た離婚したとはいえ目の前で一緒にいる2人の姿はユリーナ母さんにはまだ辛いと思った。
俺はユリーナ母さんの隣で膝を付き座った。
そして俺達家族は王様の前で膝間付いた。
「ブランシェ侯爵とその家族表を上げよ。」
王様の周りには数人の偉い人達がいて王座には王様に王妃様そしてシルビア王女がいた。
「御挨拶が遅れまして申し訳御座いません…」
「うむ、良い、息子の具合いは大丈夫なのか?確か、末の息子カイトと申したな」
王様は俺の顔を見て体調の話しをしていた。
「…はい、今は大丈夫のようで御座います。初めての場の為緊張したと思います。」
「うむ、そうか…しかしそなたの息子は1歳と聞いていたが…見た所3歳児に見えるが気のせいか?」
俺は王様からジロジロと見られている為冷や汗が出てきそうだった。
「…申しにくい事ですが、息子のカイトは魔力の暴走の為に急激に成長致しまして今の姿に成ったので御座います」
偉い人達がザワザワと騒ぎ始めていた。
「おおっ、何と魔力の暴走とな?…ふむ……」
王様は何故か俺を見て考え事をしているように見えた。
俺は隣にいるルカリオ兄の腕をギュッと掴みルカリオは俺の顔を見ていた
「……王様この場を借りまして御言葉を御掛けしても宜しいでしょうか?」
「うむ、許すそちの名は?」
「ユリウスの息子ルカリオと申します。」
「話とは?」
「はい、弟は今の体には馴染めておりません魔力の暴走はわたくしも経験致しました。本日は弟の事で城に上がったのでは御座いません、父ユリウスから御話しが御座いますので、父から御訪ねください」
俺はルカリオ兄に感心してしまい、上手く纏めてユリウス父さんの話しに持っていった。





しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

婚約破棄の慰謝料を払ってもらいましょうか。その身体で!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:23,983pt お気に入り:272

【R18】BL短編集

BL / 連載中 24h.ポイント:1,022pt お気に入り:1,017

総攻めなんて私には無理!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:71pt お気に入り:1,126

聖女は友人に任せて、出戻りの私は新しい生活を始めます

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:893

愛していたのは私だけ

恋愛 / 完結 24h.ポイント:37,780pt お気に入り:391

婚約破棄してくださいませ、王子様

恋愛 / 完結 24h.ポイント:170pt お気に入り:126

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

BL / 連載中 24h.ポイント:3,280pt お気に入り:1,473

処理中です...