転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

１９

「父様お顔の腫れ治ったの！？」
ユリウス父さんが部屋に入ると同時にアニー姉が１番に声を出しユリウス父さんの顔の事を聞いていた。
「ああ、心配を掛けたね。この通り元に戻ったよ」
ニコッとユリウス父さんは兄姉達の顔を見て顔の腫れが治った事を知らせていた。俺はユリウス父さんの顔を見ず目を閉じていた
ユリウス父さんはいっもの自分の席に着きいっも騒がしいリン姉が居ない事に気付いた。
「おや？リンの姿が見えないけど、御手洗いかな？」
「…リンは泣き疲かれて部屋で寝ています。父様……」
ショーン兄がリン姉の事を知らせていた。
「……心配掛けてしまったね、後でリンに謝るよ」
「お願いします。」
ユリウス父さんはメイドが用意をしてくれた紅茶を飲み始めていた。
「父様、母様は一緒ではないの？」
ジェーン兄がユリーナ母さんの姿が見えない事に気付きユリウス父さんに聞いていた。ユリウス父さんは紅茶のカップをお皿に置き話し始めていた。
「……母様は後から来るから心配しなくても良いよジェーン、皆悪かったね父様と母様が喧嘩のように始めてしまって…今はもう喧嘩はしていないから大丈夫だよ」
ユリウス父さんは笑顔を見せ、安心するように言い聞かせていた
コンコン！
扉に叩く音が聞こえ医師様が部屋に入って来た。
「皆様御揃いでしたか…リンお嬢様が御見えではありませんが…」
「部屋で寝ています」
「そうですか…」
「……医師も席に座ると良い、今メイドに紅茶を……」
「いえ、御気遣いなく旦那様…私はここで御話を聞いておりますので…」
医師様は扉の側に立ち俺達子供達を見守っているように見えた。
「…父様僕達に話があるとルカリオから聞いたのですが…」
ショーン兄が気になっていたようで、まだ両親の口喧嘩が気にしていた様子だった。
「…ユリーナが来て皆揃う時に話したいと思っていたのだけど…」
ルカリオ兄のカップを持つ手が震え俺はギュッと腕を握っていた。
「父様はシルビア王女と結婚する事になったんだよ」
「「「「！？」」」」
ガチャン！
ルカリオ兄の紅茶カップが溢れ白いテーブルが染みになるのが分かった。
俺は目を閉じ……「はあ…」とため息を吐きやはりこいつは大馬鹿野郎だと…今は何を言っても無理だと思い…声を殺し泣いているルカリオ兄の体を俺の体に引き寄せた。
ユリウス父さんの突然のシルビア王女との結婚を聞かされ皆驚いた顔でユリウス父さんを見ていた。
「……え？父様…今何を言ったのですか？」
ショーン兄が驚きが隠せない様子で、ユリウス父さんに確認をしていた。
「驚かせてしまったね…父様シルビア様と結婚をする事になったんだよ。シルビア様は幼い頃から父様の事を想ってくれて、父様も以前からシルビア様の事が気になっていたんだよ…今日城でシルビア様から告白があって、父様を想う気持ちに心が動かされたんだ……そして父様もシルビア様の想いを受け取りたいと思い父様もシルビア様に告白したんだよ」
ニコッと笑顔で兄姉達にシルビア王女との話をした。
「きゃ～っ！父様素敵！シルビア様と結婚だなんて…私達もお城に住むの！？」
１番に喜んだのはアニー姉だった。頬を赤く染め両手を口許にあて喜んだ。
「ああ、そうだよ。母様もお前達皆お城に住むんだ！これからは王子と王女になるよ」
「素敵、素敵！王女様…ふふふ…あ、父様は王様になるの！？母様が王妃様なの！？」
アニー姉の質問にユリウス父さんは紅茶のカップが止まり、困った顔をしていた。
「……あ…母様は王妃様では無いんだ……シルビア様が王妃様になるんだよ…」
困った顔で目を剃らしアニー姉の問いかけに答えた。
「……じゃあ…母様はどうなるの？」
ジェーン兄がユリーナ母さんが気なりユリウス父さんに聞いていた。
「……母様はシルビア様の次の奥さんになるんだ…だから、シルビア様が王妃で母様は２番目のお妃になるんだ」
兄姉達は驚きで言葉が出なかった。アニー姉もさっきまでの喜びが戸惑いに変わっていった。
「か、母様は父様の奥さんで変わりはないんだ。母様もお城ではお妃として迎える事が出来る」
「……父様はシルビア様と結婚して王様になってシルビア様が王妃様になり……僕達は母様の連れ子として城に入るのですか？
城内では僕達は目立つのではないのですか？父様…僕は家臣達から白い目で見られたくありません」
ショーン兄が城に入るのを拒んだ。いっもエミリー姉から色々言われているショーン兄が自分の意志を伝えていた。