転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

６４

俺が食べている朝食に離れの部屋で、ブランシェ家の家族が同じ物を食べていた。
（兄ちゃんこの朝ごはん見て気付いてくれたかな…）
ユリウス父さんは、顔を微笑み兄と今同じ本田家の朝ごはんを食べている喜びが顔に出て、アニー姉がユリウス父さんに聞いていた。
「父様朝食を見て笑っていますけど、何か違う食べ物があったのですか？」
アニー姉はユリウス父さんの顔が好きで、毎朝綺麗な顔を見ながら食べる癖が付いてしまい、今日もユリウス父さんの顔をチラチラと見て食べていた。昨日よりも左頬が腫れている事にショックを受けていたが、チラッと見た時に朝食を見て微笑むユリウス父さんの顔がとても嬉しそうで聞いてみた。
「ええ～っ！？父様の所だけ違うのがあるの？」
それを聞いたリン姉が自分にもと話していた。
「ハハハ……違うよ家族皆で同じ朝食を食べているのが嬉しくてね…つい顔に出してしまったようだね」
ニコッと笑い子供達の顔を見ていた。
「ふふふっ、おかしな旦那様…旦那様ルーちゃんはお部屋ですの？」
「ああ、今部屋で朝食を取って居るよ」
「……カイちゃんも一緒ですの？」
ユリーナ母さんの問いかけにユリウス父さんは驚いてユリーナ母さんの顔を見ていた。
「ふふふっ、何を驚いておりますの？旦那様。黒髪の青年を見た時に言われておりましたではありませんか、「息子のカイト」だと……」
ユリーナ母さんは、ユリウス父さんの顔を見て、不敵な笑みを浮かべ、この後の事を誘い出している事に気付いたユリウス父さんは、ため息を吐いていた。
子供達は皆食事の手を休め両親の会話を聞きカイトが今ルカリオと一緒にいる？！だから今この部屋に居ないのだと…
「え？え？今カイトがルカリオ兄様の部屋にいるの？」
１番に話し出したのはジェーン兄で驚きと喜びの顔をしていた。
「え～っ、カイちゃん帰って来てたの？ルーお兄ちゃまだけズル～イ、リンも会いに行く」
リン姉も会いに行くとユリウス父さんに言っていた。
「え？黒髪の青年？って今日メイド達が騒いでいた顔が綺麗な人の事！？え、でもカイちゃんは１歳でしょう？」
頭の中がパニックになっているアニー姉は顔の事が気になり会いに行きたいと言い始めた。
「カイトが帰って来ていたのですか……それに黒髪の青年となってですか？金髪が良いと思うのに…」
「ショーンお兄様まだカイちゃんの姿見ておりませんのに勝手に髪の色を決めるのはいけませんわ」
ショーン兄とエミリー姉は２人で何故かカイトの髪の毛の色に拘り、カイトが帰っているのなら早く会いたいと騒いでいた。
「……カイトに会うのはもう少し待っていてくれないか…父様が城から戻りその時にカイトに会わせるよ…」
ユリウス父さんは困ったような顔を見せ子供達に話をしていた。
兄弟のカイトに会うのに何故そんな顔をするのかと、噂になっている姿が変わってしまったからなのか…さっきまで会いたいと言っていた兄姉達はユリウス父さんの顔を見て皆黙っていた。
「……今は食事を進める事にしょう」
カイトのこれからの先をどうすればいいのか、ユリーナにも話してはいないカイトの生き返りの事を…ユリウス父さんは何故このような運命になってしまったのか、全ては私達夫婦が招いた事…ユリウス父さんは兄との思い出の朝食がとても苦く感じていた。