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ルカリオ兄が俺にギュッと抱き締め俺はただポンポン…と小さな体を軽く叩いてあげた。
ピクッ……と何かが聞こえ俺は上半身体を起こし耳を澄ましていた。
「?カイ、どうしたの?」
突然起き出した俺にルカリオ兄が驚いて聞いていた。
「……にぃ、何か聞こえ無い?」
俺とルカリオ兄は、2人ともベッドの中から起き上がり、し~んとした中声が聞こえていた。
「ああ~ん、あん、あん……」
「「!?」」
部屋の中からでも廊下から響き渡る甘い声が聞こえていた。
俺は聞き覚えのあるこの声が誰なのか分かっていた
「……」
「……」
今ユリーナ母さんはユリウス父さんとヤっているようで、こんな所まで聞こえてくるのかと…確かメイド長に2人とも怒られていたな声が大きいと……!
「…にぃ、この前声が聞こえていたと父様達に話して居なかった?」
「……うん、いろんな声が聞こえていたから…今は…この声母様の声!?それなら今母様は父様と……」
ルカリオ兄はさっきまで自分達も同じような事を……と、顔を真っ赤にして俺の顔を見ていた。
「…カイ……まさか僕達の声も…」
「大丈夫だと思うよ、にぃ…母様の声が大きいから聞こえていないよ……」
ユリウス父さんユリーナ母さんとヤっていたか…「ユリーナ母さんとは今はしない」と言いながら、ユリーナ母さんの押しに負けたか…それとも俺が途中で止めた為、我慢出来なくてユリーナ母さんの部屋に行ったのか……夫婦の事だから俺は関係無いか…何故か今の俺は、ユリーナ母さんが今ユリウス父さんとヤっている事に気に成らなくなっているように思えた。
ユリウス父さんの部屋の中で、また暴れ怒鳴り散らした事でスッキリしたのか……それともこんな俺でも受け入れてくれたルカリオ兄の事で、俺の中で何かが変わって居たのか…まだ俺自身でも分からない……
俺は上半身起こしていた体を横に成ろうとした時お尻からつー…と流れてくるのに気付き、途中で横に成るのを止めて動かないでいた。
「カイ?どうしたの、寝ないの?」
俺が動きが止まった為ルカリオ兄がごそっ…と起き出した。
「……にぃ、先に寝ていて…僕体拭いているから…」
「……あ…!」
ルカリオ兄は体を拭くと言った事で顔が真っ赤になり、俺の中に自分の精液が入っている事に気付き、下を向きながら話し掛けていた。
「……カ、カイ…ごめんね……僕も手伝うよ…」
「え!大丈夫だよ1人で出来るよ。にぃは寝ていて……あっ、にぃ…お風呂って借りる事出来る?」
俺は本当は風呂に入りたいのだが…夜中は無理だろう、メイド達が起きた時に借りる事が出来たら良いな…
「お風呂は今は無理だと思うけど…家族のお風呂は広いから朝は無理かも、でも使用人達が使うお風呂なら大丈夫かもカトリアに頼めば用意してくれるけど、まだ皆寝ていると思うから朝日が見えた頃に頼みに行こうか!?」
「うん、有難う、にぃ…」
「……カイ…嫌じゃなかった?僕と…その…」
「嫌じゃないよ、逆に僕の方を嫌かな…と思っていた…父様の事で…ごめんね父様の話は今はやめておこう……にぃ、先に寝ていて」
「……うん…分かったお休みカイ…」
「お休みなさい……」
俺は隣で眠りにつくルカリオ兄の寝顔を見てベッドから離れ体を拭く事にした。シーンと静かな部屋の中で時々聞こえる廊下からユリーナ母さんの声がまだ聞こえていた。
「……あの馬鹿また周りの事を考えずに…朝方までヤル気か?」
俺は、はぁ…とため息を吐いていた。


パン、パン、パン……「あっ、あっ、あっ……」後ろから激しく突き、未だに終わる事をしないユリウス父さんとユリーナ母さんは
声を出し続けていた。
「はあはあはあ…後ろも気持ち良いかい…ユリーナ……はぁはぁ」
「ああ~ん、良い~~っ!もっと突いて~~っあああ~ん」
パン、パン、グチュ、グチュ……と音を立てながら快楽に溺れる2人に扉を叩く音が聞こえた!
ドンドンドンドン!
「「!!」」
激しく扉を叩く音にまたメイド長が来たのかと、部屋の窓を見ると少し外が明るくなる事に気付いた。
「はぁ……はぁ…ユリーナ…メイド長が来てしまったよ……」
「はあはあ……ユリウス後もう少し……」
ユリーナ母さんは四つん這いで後ろを動かし続け、ユリウス父さんも思わず腰を動かし続けた。
「あんあん……ユリウス……もっと…」
「はあはあ……ユリーナ……はぁ…はぁ」
扉を叩いている事も気にせず2人はまた始めていた。
ドンドンドンドンドンドンドンドン!!!
「……っ!」
「はぁ……もう、邪魔しないでよ!」
ユリウス父さんはメイド長が後が恐いと思いズルッ…と大きなモノがユリーナ母さんの後ろから出てユリーナ母さんは「あ~ん」と声を出して名残惜しそうにしてベッドにゴロンと横になった
ユリウス父さんは脱ぎ捨てたシャツとズボンを履き扉の方へ気まずそうに扉を開けた。
「メイド長、すまな……」
ユリウス父さんは驚き目を見開いていた。
メイド長と思い扉を開けた先には黒髪に黒目に衣服も黒の自分よりも身長が低い顔立ちの良い青年が腕を組んで目の前に立ていた。
「!?……か……」
ボカッ!!
「!!痛……」
身長の高いユリウス父さんの頭を手をぐーにして俺は叩いた!
「馬鹿が!」
「な……」
俺は一言話終わるとスタスタ…と廊下を歩いて行った。
ユリウス父さんは俺が叩いた頭に手をやり、俺の後ろ姿をボー…っと見ていた。











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