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夜は子供が寝る時間の為ユリウス父さんはルカリオ兄の部屋に来る事はなかった。
「カイト坊っちゃま、お着替えとお湯を置いておきますが、お手伝いしなくても宜しいのですか?」
「…女の人に裸を見せるの慣れて居ないから恥ずかしいので…」
「裸……!!」
メイドのカトリアさんが、俺の体拭きを手伝うと言ってきた為俺は女性に裸を見せるのはちょっと…と思い、これが勇樹ならユリウス父さんなら「はい、お願いします」と言うんだろうな…今ルカリオ兄は家族皆の風呂場に行っている。
ルカリオ兄の話だと姉達女の子が先に入り、兄達男は後からで、最後がユリウス父さんとユリーナ母さんが一緒に入ると言っていた…風呂場でもヤってるだろう!
ルカリオ兄の話だと、俺が「カイト」が生まれる前は風呂場で1時間以上も風呂場にいたと聞いた。掃除をするメイドが困っていたと聞く…風呂場でも夫婦は周りに迷惑掛けている事に、前世が俺の弟で恥ずかしいと思ってしまう。
「カ…カイト坊っちゃま、そ…それでは私はこれで失礼します。明日御伺い致します。」
メイドのカトリアさんは顔を真っ赤になり話していた。
「今日は有難う御座いますカトリアさん、明日も宜しくお願いします。」
「はい、お休みなさいませカイト坊っちゃま」
メイドのカトリアさんが部屋を出て、俺は用意してくれたお湯の入った入れ物とタオルに似た拭くもので、体を拭くことにした。
着る物を見ると男性の下着も用意してあるけど、よく男物の下着があったな…余り深くは考えるのは止めておこう…俺は自分の18歳の体を見て筋肉は少しはあるが、ユリウス父さんのようにお腹が筋肉ぼこぼこは無いな…でも考えてみるとあの時、座り込んでいたユリウス父さんをよく片手で掴み上げたな…と、今頃になり自分でも凄いと思った。
「カイ、着替え終わった?」
ルカリオ兄が風呂場から帰って来て部屋の中に入って来た。
俺は上半身裸で、下は着替えのズボンを履き終えた処で上半身を拭く処だった。
「……」
ルカリオ兄は顔が真っ赤になって立ったまま何故か固まっていた
「にぃ?どうしたの?」
「え?ああ、何でもないよ、体拭いてあげるからベッドに座ってカイ」
「うん、有難う」
俺はベッドに座り、俺の後ろにルカリオ兄がベッドの上に乗り、俺の背中を拭いてくれた。
「……カイの肌綺麗だね…」
「え、そうかな…普通だと思うよ。父様の肌が白くて綺麗だと思うけど!?」
あのシヤッの隙間から見えたキスマークが思い出される
「…カイは父様の肌見た事あるの?」
「……あるよ…母様と一緒に肌を合わせている時とか…」
いい加減俺も忘れたい…だが目に焼き付いた2人の姿は中々消えてはくれない……
「……カイ」
「何?にぃ……」
俺はルカリオ兄から呼ばれ顔を後ろにやるとルカリオ兄の小さな唇が俺の唇と重なっていた。
「!?ん…に……」
ルカリオ兄は俺の両肩に手で掴み大人の俺をベッドの上に押し倒した。
俺は驚いてベッドの上に上半身寝ている俺の真上からルカリオ兄の顔が見え俺にキスをしてきた。
小さな唇がまるで大人の唇のように、俺の口の中に舌を入れ始め俺の舌と絡み合わせてきた。
「ん…ふ……っ…はぁ……」
「ん……カイ……ん…」
ルカリオ兄の舌が気持ち良く俺はルカリオ兄のキスに抵抗もする事なくお互いに舌を絡み合わせていた。









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