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俺は1人、この広いルカリオ兄の部屋の中でベッドに座りいろ
んな事が頭の中をかき回る中、今度勇樹と…ユリウス父さんと会ったら普通に話が出来るのだろうか…また怒りの余り殴り飛ばすのか…俺の心の中は不安定な気持ちで一杯だった。
コンコン…扉を叩く音がして俺は動かないまま扉を見ていた。
「……ルカリオ父様だが、少し良いかい?」
ビクッ!
俺はユリウス父さんの声で体が固まり、自分でも分からない震えが止まらなかった。
「ルカリオ居ないのかい?」
俺は気配を消し、早く部屋の前から出ていく事を願っていた。
「……」
「あ!旦那様、今ルカリオ坊っちゃまは出て……き!?…だ、旦那様!?お、顔……が……」
今ユリウス父さんに話し掛けて居るのは、多分メイドのようだ…
「ハハハ…酷い顔を見せてしまったね。転んでぶつかりこんなになってしまったんだ」
「……そ、そうだったのですか…申し訳御座いません。驚いてしまいまして…」
「私の方こそすまないね……ルカリオは留守なんだね」
「はい、先ほどメイドのカトリアさんと一緒に歩いている所を見ましたので」
「…有難う、私も部屋に戻るよ。皆に酷い顔を見せられないからね」
「旦那様、お大事に…」
「ああ、有難う」
俺は2人の会話を聞き、そんなに今ユリウス父さんの顔は酷いのか?……まぁ…勇樹との兄弟喧嘩は殴る事は無かったが…叩く事は結構合ったな……今回は思いっきりに怒りを込めて、ぶん殴ってやったからな……俺も初めての事だったから、殴った右手が暫く痛かったのを思い出していた。
ユリウス父さんが部屋の前を通り過ぎて暫くたった後、部屋の扉を叩く音が聞こえ、ルカリオ兄とメイドのカトリアさんが部屋に帰って来た。
「今戻ったよカイ、何も無かった?」
「…にぃ達が部屋を出た後、父様がにぃの部屋を訪ねてきた」
「父様が!?それで…カイどうしたの?部屋に入れたの?!」
ルカリオ兄が心配そうに俺の顔を見て聞いていた。
「部屋には入って来なかったよ、廊下からメイドと父様が話しをする声が聞こえて、メイドがにぃは部屋には居ないと言って父様は自分の部屋に戻ったみたい……」
「……父様が僕の部屋に…何かを感じ取ったのかな…」
ルカリオ兄は暫く黙り込み考え事をしているように見えていた。
「にぃ僕は大丈夫だよ、父様に見つかったらその時に考えれば良い事だから…」
「……カイ…」
メイドのカトリアさんも心配しているように見え、俺の為にルカリオ兄が、ユリウス父さんから攻められるような事は合ってはいけないと思い、勇樹にユリウス父さんに会う覚悟を決める事にした。
「にぃ僕父様と話をする事に決めたよ、父様がにぃに問い詰めるような事はおかしいと思うから、明日父様に話をしたいと思う」
「でもカイ、父様が僕の部屋に来たのは別の事かも知れないよ、カイの事を聞きに来たとは限らないよ」
ルカリオ兄はベッドに座っている俺の隣に座り、俺の顔を心配そうに除き込んでいた。
「いずれは父様と母様にも話しをしないと前に進まないから…有難うにぃせっかくメイド達に話をしてくれたのに…もしかしたら僕母様の部屋を出て、にぃの部屋に潜り込むかも知れないよ?その時は僕を受け入れてくれる?」
「カイの部屋は僕と一緒だよ。この部屋は1人でも広かったんだカイと一緒に住めるなら大歓迎するよ。カトリアもカイの味方になってくれる?」
「勿論で御座います坊っちゃま方、私はカイト坊っちゃまをお慕いしておりますから……」
カトリアさんは顔を真っ赤にして俺とルカリオ兄に話をして、俺は今夜ユリウス父さんの部屋に行く事にした。









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