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「美味しいです。カトリアさん」
「喜んで貰えて良かったです。カイト坊っちゃま」
俺とメイドのカトリアさんと今一緒にご飯を食べている所だ。
リゾット風なご飯と、コップにコンソメに似たスープが、俺がこの国で生まれまさかこの快斗の姿で食べるとは思いもしなかった。
それにしても、この国でもお米があるとは…日本の米とは少し違うが、これはこれで美味しい。
俺が食べていると視線を感じメイドのカトリアさんを見た。
「?カトリアさん、食べないのですか?」
「え、あ…すみません。カイト坊っちゃまの食事も綺麗で思わずまた見惚れて……あっ、すみません…本当にカイト坊っちゃまが赤子様とは信じられなくて、私達と代わらない様な気がして…ずっとこのお姿とは限らないのでしょうか…いつかは赤子様に戻られるのでしょうか……」
何故かカトリアさんが俺の快斗の姿に、このままで居る事を言っているような気がして、俺は困っていた。
「……ごめんなさいカトリアさん、僕もはっきりとは分からなくて…今はこの姿で居て良いのかも分からないんです…」
俺が下を向いて黙り込むとメイドのカトリアさんが慌て出した
「すみませんカイト坊っちゃま、私坊っちゃまを困らせるような事を言って…何を言っているんでしょうね私ったら……あっ、このスープも飲んで下さいね。私達メイドの自慢のスープですよ!」
カトリアさんが無理に笑顔で言って居るように見え、俺は何も言えず暖かいスープを飲むだけだった。
「カイト坊っちゃま、デザートを持って来ましょうか?クッキーですが、食べますか?」
俺は甘い物も好きだからクッキーか…食べてみたいな…
「食べてみたいです。良いんですか?」
「はい、今から取りに行って来ますね。」
メイドのカトリアさんが席を立ち、扉のドアを開いた。
「え!?」
「あーっ!?」
「きゃあ!?」
ドタドタ……!とメイド達3人がドミノ倒しの要に倒れ込み、部屋の中で重なるように倒れていた。
俺は驚きコップのスープを思わず吹き出しそうだった。
「ちょっとあんた達何してんの?目立たないようにと言ったでしょう!!旦那様に見つかったらどうするの!」
メイドのカトリアさんが同じメイド3人に、腰に手をやり怒って言った。
「ごめーん、カトリア。だって私達もカイト坊っちゃまを見たかったの!」
「カトリアだけ狡いじゃない、旦那様今お食事だから大丈夫よ」
「ルカリオ坊っちゃまが、戻られた後で連絡する。と、言われてもいつに成るのか分かんなくて、代表で、私達3人が様子を見に来たの!」
「分かったから、3人とも早く中に入って!誰かに見られたらどうするの」
メイドのカトリアが慌てて扉のドアを閉め俺に謝っていた。
「すみません、カイト坊っちゃまメイド仲間が覗き見のような真似をいたしまして…」
「え、あ…うん、大丈夫だよ」
俺は何故かメイド達の見せ物になって居るような…本当にユリウス父さんに張れないだろうかと内心ヒヤヒヤしている。
「え!?嘘……カイト坊っちゃま?」
「え?え?え!?」
「やだ~っ、カイト坊っちゃまに恥ずかしい所を見せてしまったわ…やだもう!」
3人のメイド達は顔を真っ赤に染め、驚きと笑顔が凄く俺の容姿を見て喜んでいた。喜ぶ様な姿ではないと思うが、黒ずくめだから怖がると思ったが……
「あ、あの…皆さん余り騒ぎを起こさないでくれたら良いのですが…」
「え!?カイト坊っちゃまお話が出来るのですか?それに声変わりも……良い声ですわ」
「私達と余りお年が変わらないみたいに見えますけど…それに容姿が別人です。髪の色が金色から黒色に…神秘的です…」
「旦那様の容姿もステキですが、カイト坊っちゃまはそれ以上ですわ…本当にあの赤子様ですか?」
俺のテーブルの周りには、いつの間にかメイド達3人が近くに居て、その様子を見ていたメイドのカトリアさんが、少しムスッとした顔を見せているように見えていた。









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