転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

精神空間の中で

赤ん坊の俺は眠ってしまったらしく、高校だった頃の本田快斗の姿でまた精神空間の中にいる俺は何故かこの空間に居るときだけ光の玉がひとつ俺の傍にフョフョといる。他のあの緑の森のような場所にいる沢山の光の玉達はここには居ない……
「お前は他の仲間達と一緒にどうしていないんだ？俺と一緒にいても何も楽しい事何て無いぞ？」
光の玉は俺の周りをぐるぐる回り俺と一緒にいて何が楽しいのか分からないが、この光の玉…神様は確か妖精と言っていたな、ゲームの中にいるファンタジーは人の姿をしてたな…実際は違っていたけど、でもこの精神空間は本当何にも無い真っ白な空間だよな……確か神様は今俺が生まれた世界は魔法が使えると言ってたっけ……今の俺でも魔法は使えるかなでもどうやって魔法を使うんだ？俺は試しに良くアニメや漫画でやっていたポーズを取ってみた右腕を前に出し手を広げて……この後どうすんだ？
もしここに人がいたら「この人何やってんの？」と変な目で見るだろうな俺は何もおこらない事に恥ずかしくなり魔法何て俺には無用だな…と前に出していた右腕を下ろしかけた時光の玉が俺の肩に乗り何か暖かいモノが体の中から流れる様で右手からスッと出たような感じで、すると辺りが真っ白だった空間が森の景色に変わった！まるで妖精達がいたあの森にそっくりだった
「……」
俺は暫く固まって居たようで光の玉が俺から離れ森の中に入って行った。
「……これ俺がやったのか？」
俺は自分が造ったのかも知れない森の中にボーと立っていた。
「ええっ！？何これ兄ちゃんがやったのか？」
後ろを振り向くと勇樹が驚いた顔をして歩きながら森の景色をキョロキョロと見て、俺の背後から抱き付いて来た。
「兄ちゃん会いたかった！」
「毎日会ってんだろう！」
「赤ちゃんの兄ちゃんじゃあなくて、本田快斗兄ちゃんに会いたかったの！！」
「…子供かお前」
「ここにいる時は子供だよ俺」
勇樹は俺に言うと後ろから俺の顎を指で掴み後ろに俺の顔を向かせキスをしてきた。
「…子供がキスをするか普通」
「へへへ」
相変わらずの勇樹を見ているとホッとしている自分がいた
「それにしても兄ちゃんこれ…兄ちゃんがやったのか？」
「……多分俺だと思うが余り実感が無いと言うか、自分でも分からん…アニメや漫画で見たポーズを決めてやってみたんだ」
俺は勇樹に右腕を前に出して見せてみた
「……兄ちゃん俺が初めてやった時のポーズと一緒じゃん、やっぱアニメと漫画を思い出すんだよな」
俺と勇樹はお互い顔を見合せ笑った。
「でも最初は何も起こらなかったんだ、そして俺が諦めていた時光の玉が俺の肩に乗り体の中から何かが溢れるようで…そしたらこの景色が出来たと言うか……」
「その時兄ちゃん何か思い出していたとか…。」
「ああ、光の玉が俺の傍に居るんで妖精がいた森を思い出したんだ」
「兄ちゃん妖精の森に行った事があるのか！？」
弟は驚いた様な顔をして俺に聞いて、俺は光の玉の事森の事神様の事を勇樹に話しをした。
「……兄ちゃんが何処にも居ないと思ったら妖精の仕業か…その内のひとつの光の玉が兄ちゃんに付いてきたのか…」
勇樹は、はぁ……とため息をはき俺にギュッと抱き締めた
「俺兄ちゃんが神と言う人の所に来ていないと聞いた時、恐かったんだ…亡くなって魂になった人間はほとんどが、意識がなくそのまま消えてしまう事があるんだって…神と言う人が言ってた…魂になっても、もう一度兄ちゃんに会いたくて兄ちゃん突然亡くなってしまって、生きていた頃兄ちゃんと最後に会ったのは半年前だったから……」
そうだったな…俺は仕事が忙しく中々実家に行くことが無かったからな……
「だから俺必死で神に兄ちゃんを見つけてと頼んだんだ俺がちゃんと意識を持っているんだ兄ちゃんも必ず何処かに居るって思ったんだ」
弟は俺に話しを終えると俺にキスをしようとすると光の玉が勇樹の回りをぐるぐると回り始めた
「な！？ちょっ……またお前か！お前達が兄ちゃんを連れ出して反省は無いのか！コラッ！！」
勇樹と光の玉は暴れまくり、俺は苦笑いをしながら見ていた。