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前世と今世②~アルフレッド王子~
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「…なぁ、いつまで手を振らないといけないんだ?流石に疲れて来たんだけど…」
アルフレッド王子は手を振るのが疲れ、後ろに待機している護衛騎士に声をかけた。
「もう暫くそのままでお願い致します。」
「えー…」
「アルフレッド様、笑顔です!」
「分かってるよ!」
ため息を吐き人々に手を振るアルフレッド王子、前世では経験した事も無い事だった。
(王子に生まれて、最初は嬉しくてメイドに騎士とかぞろぞろと後ろから俺の後を歩いて来るのが楽しくて、我が儘言っても許して貰えるし欲しい物もなんでも手に入った。前世で出来なかった事を今の俺なら出来ると思い、ハーレムを手にするのも夢では無かったが、王子として生まれた俺の今の容姿に女を手にするのは簡単だが何人もいると後からややこしくなり、最後には家族同士の争いに巻き込まれ死んでしまう話を思い出したんだよな…惜しいけど、王子として生まれた俺は美人の奥さん一人と決めたから慎重に妃選びをしないといけないな…)
「……駿が女に生まれ変わりこの国で生きていたら…」
ハッと我に返り首を振るアルフレッド王子は、止めていた手を動かし人々に笑顔を向けていた。
「…例え駿がこの国に女として生まれ、俺を覚えてくれたとしても俺を選ぶとは限らないし許してくれるとは…」
「アルフレッド様」
前世の親友を思い出していたアルフレッド王子に護衛騎士が声をかけアルフレッドは振り向いた。
「みなさまがお待ちです。」
「ああ、分かった…」
賑わい自分に声をかける人々を見下ろしていたアルフレッド王子は中へ入り、護衛騎士を連れ今から始まる披露宴会場へと足を向けていた。
アルフレッド王子は手を振るのが疲れ、後ろに待機している護衛騎士に声をかけた。
「もう暫くそのままでお願い致します。」
「えー…」
「アルフレッド様、笑顔です!」
「分かってるよ!」
ため息を吐き人々に手を振るアルフレッド王子、前世では経験した事も無い事だった。
(王子に生まれて、最初は嬉しくてメイドに騎士とかぞろぞろと後ろから俺の後を歩いて来るのが楽しくて、我が儘言っても許して貰えるし欲しい物もなんでも手に入った。前世で出来なかった事を今の俺なら出来ると思い、ハーレムを手にするのも夢では無かったが、王子として生まれた俺の今の容姿に女を手にするのは簡単だが何人もいると後からややこしくなり、最後には家族同士の争いに巻き込まれ死んでしまう話を思い出したんだよな…惜しいけど、王子として生まれた俺は美人の奥さん一人と決めたから慎重に妃選びをしないといけないな…)
「……駿が女に生まれ変わりこの国で生きていたら…」
ハッと我に返り首を振るアルフレッド王子は、止めていた手を動かし人々に笑顔を向けていた。
「…例え駿がこの国に女として生まれ、俺を覚えてくれたとしても俺を選ぶとは限らないし許してくれるとは…」
「アルフレッド様」
前世の親友を思い出していたアルフレッド王子に護衛騎士が声をかけアルフレッドは振り向いた。
「みなさまがお待ちです。」
「ああ、分かった…」
賑わい自分に声をかける人々を見下ろしていたアルフレッド王子は中へ入り、護衛騎士を連れ今から始まる披露宴会場へと足を向けていた。
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