騎士の成り損ないと言われた僕は王子の騎士(恋人)に成りました

クロユキ

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カイル王子の部屋④

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僕はカイル王子から借りた服とズボンを慌てたように着替えた。
それは、この広いベッドを見てもしカイル王子の婚約者かその他の女性が部屋に訪ねて来た時、僕がベッドの側にいると誤解されてしまうと思い僕は慌てて服を着る事にした。あとは…この傷だらけをカイル王子に見せたくないのもあった……
「ロイ君、どう?服のサイズは大丈夫だった!?」
「え!」
突然顔を出したカイル王子に僕は驚いて真っ青になった。
(足音もなくいきなり覗いてくるから驚いた…)
僕はズボンもシャツも着ていた為あとはボタンをとじるだけで良かった。
「……服着るの早いな…寮に居るときもそんなに早いの?着替えるのは」
「えっ、あ…はい、朝掃除があるので……」
「ふ~~ん、そう……」
「……」
何故かカイル王子が不機嫌な声と少し怒っている?ような顔で僕から少し離れた所で壁に体を凭れるように腕を組んで見ている…
「……」
(チクチクと視線が痛いような…何故不機嫌なんだろう?僕がベッドの上に服を置くのに借りたから?でも、カイル王子が服を置いて良いと言って……)
カイル王子の視線を感じながら、僕は少し大きなシャツとズボンを借りてシャツのボタンをとじ終えると脱いだ騎士服を拾い重ねて持った時、カイル王子が僕の側に寄り…
「ロイ君、制服は俺に渡して洗濯するから」
「えっ、でもこの服は僕のですから寮に戻って洗濯します」
「良いから貸して、君はベッドの上に座って」
「え?」
手に持っていた騎士服とズボンをカイル王子が持ち、廊下で待っているメイドに僕の制服を渡し、洗濯するようにと言っている声が聞こえた……
僕は何故ベッドの上に座らなくてはいけないのか…僕は座るのに躊躇いそのまま立っていた……





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