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城内への入り口
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紅茶を溢してしまった僕は、メイド達から渡された白いタオルをゴシゴシと服とズボンを拭き、カイル王子まで白いタオルで僕の服を手に持ち拭く姿に、王子様にこんな事を手伝わせてしまって…断る事も言えない僕は、気まずいのと前にいるカイル王子の顔が近いから成るべくカイル王子を見ないように下を向いて一緒に服を拭いていた……
「ロイ君、服にシミが付いてしまうね」
「大丈夫です。寮に戻れば洗濯出来ますから」
「ロイ君、寮生活をしているの?」
「はい」
「……そっか、だから寮の周りに居たんだ」
「え……」
僕はカイル王子が寮の周りと言っているのを聞いて、寮の二階から飛び降りて来たカイル王子を思い出してしまった…
「……」
「ロイ君、俺と一緒に来てくれる?」
「え?……はい」
「このタオルはメイドに渡して良いよ洗わなくて良いから」
カイル王子は僕に白いタオルは洗わなくて良いと言いながら、側にいるメイドにタオルを渡していた。
「あの…タオルを汚していますから……」
「いいから、いいから、そのかわり俺のタオルはロイ君が洗濯して返してくれるかい?」
「……はい、分かりました」
僕は何枚もあるタオルをメイドに渡して何度も頭を下げて謝り、メイド達は苦笑いのような小さな笑みを見せて困った顔をしていた。
カイル王子の黒いタオルを持ち、先を歩くカイル王子の後ろをついて行くように草花が続く道を歩いていた。
(はぁ…寮に早く戻りたいけどカイル王子に断る事が出来なくて…何処へ行くんだろう……)
庭園を離れ建物の中に入って行くカイル王子に「え?」と思わず声を出し城内へと歩いているのが分かった。
「ロイ君も知っていると思ったよ、騎士学校を入学する者は必ず通る場所だからね」
「……」
カイル王子の話しを聞いた後、二度目になる城内へ僕は入る事に成った。
「ロイ君、服にシミが付いてしまうね」
「大丈夫です。寮に戻れば洗濯出来ますから」
「ロイ君、寮生活をしているの?」
「はい」
「……そっか、だから寮の周りに居たんだ」
「え……」
僕はカイル王子が寮の周りと言っているのを聞いて、寮の二階から飛び降りて来たカイル王子を思い出してしまった…
「……」
「ロイ君、俺と一緒に来てくれる?」
「え?……はい」
「このタオルはメイドに渡して良いよ洗わなくて良いから」
カイル王子は僕に白いタオルは洗わなくて良いと言いながら、側にいるメイドにタオルを渡していた。
「あの…タオルを汚していますから……」
「いいから、いいから、そのかわり俺のタオルはロイ君が洗濯して返してくれるかい?」
「……はい、分かりました」
僕は何枚もあるタオルをメイドに渡して何度も頭を下げて謝り、メイド達は苦笑いのような小さな笑みを見せて困った顔をしていた。
カイル王子の黒いタオルを持ち、先を歩くカイル王子の後ろをついて行くように草花が続く道を歩いていた。
(はぁ…寮に早く戻りたいけどカイル王子に断る事が出来なくて…何処へ行くんだろう……)
庭園を離れ建物の中に入って行くカイル王子に「え?」と思わず声を出し城内へと歩いているのが分かった。
「ロイ君も知っていると思ったよ、騎士学校を入学する者は必ず通る場所だからね」
「……」
カイル王子の話しを聞いた後、二度目になる城内へ僕は入る事に成った。
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