勇者と闇の魔法使い

クロユキ

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100年の眠りから…

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「そなたも噂で聞いたと思うが、ソルト村という小さな集落があるその村から少し離れた森の中に洞窟があるが、村の者が入った事もないその洞窟に数週間前に1組のパーティーが入り仲間の1人が戻っては来ないとギルドのマスターに相談が持ち掛けたのだ
そしてそのパーティーの1人を探す為他のパーティーがその洞窟に行ったのだが、まだ戻っては居ないとの知らせが合った。
それで、ギルドマスターが私の所へ相談があり、勇者であるそちに依頼をしたと言うわけだが…これは普通の出来事では無いと思っておる。」
「……普通では無いと…」
「そうだ、その洞窟から逃げたパーティーの者からの話に寄ると黒い霧のようなモノが突然現れ襲い掛かって来たと言う事だ。
剣でその霧を切った冒険者は剣がボロボロに崩れてしまったと話をしている。
普通の剣ではその黒い霧は斬れないのだろう…それで、勇者であるそちに黒い霧が斬れると思い呼んだのだが…」
勇者アランは自分の持っている剣を見た。勇者の剣は特別で勇者としての力を剣に宿しどんな魔物でも斬る事が出来ると言われ魔王さえも倒すとされている。
だがそれは実体があることで今回は実体の無いモノを勇者の剣で斬る事が出来るのか今のアランには分からずにいた。
「……御言葉を御返すようですが、今の段階わたくしに黒い霧がこの剣で斬る事が出来るのか不明で御座います…」
「……ふむ…そうか……」
勇者アランの答えに考え込む王様は1人の魔法使いと呼ばれる者を思い出した。
「勇者アランよソルト村からは反対側の道になるが運が良ければ現れると言う一軒家が立って居るそうだ。その家に住んでいる魔法使いと言う者がいる、その者なら黒い霧を斬る事が出来るかもしれぬ…その魔法使いは100年間眠り丁度今が眠りから覚めるその100年になる。勇者アランよ魔法使いと共に黒い霧を退治を御願い出来るか!?」
勇者アランは少し戸惑いが合った。
100年の眠りから覚めると言う魔法使いは人間では無いのか?果たしてその者と一緒に旅をし、黒い霧を消すことが出来るのだろうか……と、顔に出さず心の中で悩み続けた。
「勇者アランよ!」
ハッ!と我にかえり王様の顔を見た。
「勇者アラン、魔法使いと共に黒い霧を滅し行方不明の冒険者を探し出す事をこの場で誓います事を申し上げます」
勇者アランは後には退けないと思い魔法使いの住む家を探し黒い霧の退治を誓う事にした。
「おおっ、やってくれるか勇者アランよ。魔法使いと共に健闘を祈っておるぞ!」
「……仰せのままに…」
勇者アランは王様に礼をして立ち去る時にルミナ姫が声を掛けていた。
「アラン様御気を付けて……」
「有難う御座います姫様」
王様はルミナ姫が勇者アランに恋心を持ち始めたのではと思い、勇者アランが無事今回の依頼を全うした後に姫との婚約の事を考えていた。
勇者アランは運が良ければ現れる一軒家を探す旅が始まった。




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