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15 ロデリックとヴァンダービル家①
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***
「どうか、どうか御慈悲を……お願い申し上げます、王弟殿下っ」
ヴァンダービル伯爵が必死の形相で頭を下げている。
切実に訴えられるほど、ロデリックは正直、鼻白んだ気持ちになる。
ここは王宮の彼の執務室。一角に来客用のソファとテーブルがあり、そこで蒼白な顔の伯爵夫妻と向きあって座っていた。
「マージェリーの生存だけは、どうか内密のままに……!
もしも人に知られてしまえば、ヴァンダービル家の評判は地に堕ち、二度と社交界に戻ることもできなくなるでしょう……!」
「自業自得という言葉をご存じか?」
「た、確かに、王宮に虚偽の報告をしておりましたことは我々の過ちですっ。
ですが……それ以外は、家長である私の判断で家の者の待遇を変えただけのことですっ」
過呼吸になりそうな荒い息で、伯爵は懸命にロデリックに訴える。
「家の者の処遇は……家長である私の権限で決めることができますっ、むっ、娘に家の仕事をさせることは違法ではございませんっ。
重ねてお願い申し上げます。どうぞ、賢明なるご判断とお慈悲をっ」
「虚偽の報告は速やかに訂正されるべきものだ。
評判が落ちるから自分たちの嘘を公表しないでほしいというのは、王家に嘘つきの片棒を担げと要求することだと、理解しておられるのですか?」
「そ、そのようなっ。我々は、ただ……」
貴族はその身分や領地、税収、与えられている特権などを、自分たちが生まれつき持っている当たり前の財産と思い込んでいることが多い。
だが実際は、王家が、そして国民の多くが認めているから貴族は貴族でいられるだけなのだ。
その足元は、酷く脆い。
「伯爵夫人も同じお考えか。
お腹を痛めてお産みになった子を十年間虐げて、胸を痛めてはおられないのか」
ロデリックは伯爵夫人に目を向ける。
メイドのリサや、他の使用人たちの証言では、マージェリーが領主館で使用人として扱われていた十年間、伯爵や長男のジェームズ、妹のエヴァンジェリンは彼女を無視していた。
マージェリーを叱咤したり罵倒したり、時に体罰を加えたりするのは、この母親の役目だったそうだ。
そのせいで使用人たちの多くは『あの娘は伯爵が使用人に産ませた子にちがいない』と思い込んでいた。
伯爵夫人がマージェリーの食事を抜いたり風呂を使わせないように指示していたこともあり、親切にすれば伯爵夫人に目をつけられるのではと、保身のために積極的に苛める側に回っていたのだとか……。
中にはマージェリーが伯爵夫妻の間の娘だとリサから明かされた者もいたが、まったく信じていなかったらしい。それが正しかったと今回知って驚愕していたほどだ。
その使用人たちもいま、厳しい取り調べをうけている。
そんな、ある意味家族のために汚れ役を担ってきた伯爵夫人は、今何か思うことはないのだろうか?
「そうですわね……十年前もこのたびも、殿下のお手をわずらわせてしまいましたことは、本当に申しわけなく思っております」
「私ではなく、マージェリー嬢に対しては?」
「……………………」
伯爵夫人は目を伏せ、言葉に詰まった様子を見せる。
「娘には嘘でも謝りたくないと?」
「……も、もとはといえば、あの娘の不始末です。
虐げたとおっしゃいますが、あの娘はそうされるだけのことを私たちにしたのです」
「悪いのは、道端で倒れている者を助けようとする子どもの優しさを誘拐に利用した犯人どもだろうに。
マージェリー嬢のその優しさを不始末だと言うのなら、あなた方は八歳の子どもと十七歳のまだ若い侍女に、不埒者への警戒をしっかり教えていたのか?」
「そんなの……! 後からおっしゃられても……!」
一瞬悲痛な叫び声をあげかけた伯爵夫人だったが、ハッとして口をつぐむ。
向き合っている相手が何者か思い出したのだろう。
「……あとから言われても、か。確かにそうだ。マージェリー嬢もきっとそう思っただろうな。
たった八歳の子が……そんな歳でも『女』として見られることや貴族の世界のルールなど、わかっていなかったとしてどうして責められるのか」
「……大変失礼いたしました、殿下。
確かに、親として至らなかった点もあるかと存じます。
で、ですが……それでも、他にとれる手段はなかったと存じます」
伯爵夫人は続ける。
「貴族にとって家名が傷つくということは、家族の将来に大きな影を落とすということです。
わたくしたちの子は、あの娘だけではなく、あと二人おります。
過ちを犯し傷物として家名を汚すあの娘を守ることで、何も過ちを犯していない二人の人生まで狂わせなければならなかったのでしょうか?
あの娘を死んだことにしてでも他の二人の子どもたちの人生を守ろうと考えるのは、親としておかしなことでしょうか?」
なるほど。伯爵夫人は、親としての心情を表明することで、こちらの情に訴えかけようとしているらしい。
「……ジェームズは家を継ぎます。貴族として社交界の中で地位を築かねばなりませんし、跡継ぎをもうけるために当然それなりの家のご令嬢を迎えなければなりません。それらがすべてご破算になってしまったとしたら……どれほど将来に影を落としますでしょう?
エヴァンジェリンの場合はもっと大変です。女性は殿方に選ばれず結婚できなければ、一人で食べていくこともできないのですから。待っているのは、悲惨な未来ですわ。
子どもたちのことを考えれば、ほかにどんな選択ができたでしょうか? ほかに何ができたというのでしょう?」
もちろん貴族社会がそういうものであることはロデリックも痛いほど知っている。
だからこそ、贖罪のためにマージェリーに求婚したのだ。
だが。伯爵夫人の言葉には苛立つものがあった。
「つまり、すべて親としての苦渋の決断だったと言い訳したいのか?」
「い、言い訳では……!」
「その言葉を信じるには、マージェリー嬢の待遇が酷すぎるように思われるが?」
「…………」
「あなた方が他の子どもを守るために、マージェリー嬢を死んだことにして虚偽の報告をし、家の名誉を回復させたとしよう。
それでも、切り捨てた彼女のためにも、もっと親として何かできたことはなかったのか?
仮にも貴族だ。食べていくのがやっとの平民とはわけ違う。
やむを得ず王都から離れさせるとしても、もっと心と体を守るやり方はできなかったのか?
貴族社会以外で普通に幸せに生きていけるよう計らうなどできなかったか?
食事を取り上げ体罰を加えるといった虐待までする意味はあったのか?」
「…………そ、それは……その……」
「先ほど夫人は『そうされるだけのことを、あの娘は私たちにした』と言ったな。
あなた方は、自分の娘を敵視しすぎだ。たった八歳だった子どもを、まるで仇敵のように」
「どうか、どうか御慈悲を……お願い申し上げます、王弟殿下っ」
ヴァンダービル伯爵が必死の形相で頭を下げている。
切実に訴えられるほど、ロデリックは正直、鼻白んだ気持ちになる。
ここは王宮の彼の執務室。一角に来客用のソファとテーブルがあり、そこで蒼白な顔の伯爵夫妻と向きあって座っていた。
「マージェリーの生存だけは、どうか内密のままに……!
もしも人に知られてしまえば、ヴァンダービル家の評判は地に堕ち、二度と社交界に戻ることもできなくなるでしょう……!」
「自業自得という言葉をご存じか?」
「た、確かに、王宮に虚偽の報告をしておりましたことは我々の過ちですっ。
ですが……それ以外は、家長である私の判断で家の者の待遇を変えただけのことですっ」
過呼吸になりそうな荒い息で、伯爵は懸命にロデリックに訴える。
「家の者の処遇は……家長である私の権限で決めることができますっ、むっ、娘に家の仕事をさせることは違法ではございませんっ。
重ねてお願い申し上げます。どうぞ、賢明なるご判断とお慈悲をっ」
「虚偽の報告は速やかに訂正されるべきものだ。
評判が落ちるから自分たちの嘘を公表しないでほしいというのは、王家に嘘つきの片棒を担げと要求することだと、理解しておられるのですか?」
「そ、そのようなっ。我々は、ただ……」
貴族はその身分や領地、税収、与えられている特権などを、自分たちが生まれつき持っている当たり前の財産と思い込んでいることが多い。
だが実際は、王家が、そして国民の多くが認めているから貴族は貴族でいられるだけなのだ。
その足元は、酷く脆い。
「伯爵夫人も同じお考えか。
お腹を痛めてお産みになった子を十年間虐げて、胸を痛めてはおられないのか」
ロデリックは伯爵夫人に目を向ける。
メイドのリサや、他の使用人たちの証言では、マージェリーが領主館で使用人として扱われていた十年間、伯爵や長男のジェームズ、妹のエヴァンジェリンは彼女を無視していた。
マージェリーを叱咤したり罵倒したり、時に体罰を加えたりするのは、この母親の役目だったそうだ。
そのせいで使用人たちの多くは『あの娘は伯爵が使用人に産ませた子にちがいない』と思い込んでいた。
伯爵夫人がマージェリーの食事を抜いたり風呂を使わせないように指示していたこともあり、親切にすれば伯爵夫人に目をつけられるのではと、保身のために積極的に苛める側に回っていたのだとか……。
中にはマージェリーが伯爵夫妻の間の娘だとリサから明かされた者もいたが、まったく信じていなかったらしい。それが正しかったと今回知って驚愕していたほどだ。
その使用人たちもいま、厳しい取り調べをうけている。
そんな、ある意味家族のために汚れ役を担ってきた伯爵夫人は、今何か思うことはないのだろうか?
「そうですわね……十年前もこのたびも、殿下のお手をわずらわせてしまいましたことは、本当に申しわけなく思っております」
「私ではなく、マージェリー嬢に対しては?」
「……………………」
伯爵夫人は目を伏せ、言葉に詰まった様子を見せる。
「娘には嘘でも謝りたくないと?」
「……も、もとはといえば、あの娘の不始末です。
虐げたとおっしゃいますが、あの娘はそうされるだけのことを私たちにしたのです」
「悪いのは、道端で倒れている者を助けようとする子どもの優しさを誘拐に利用した犯人どもだろうに。
マージェリー嬢のその優しさを不始末だと言うのなら、あなた方は八歳の子どもと十七歳のまだ若い侍女に、不埒者への警戒をしっかり教えていたのか?」
「そんなの……! 後からおっしゃられても……!」
一瞬悲痛な叫び声をあげかけた伯爵夫人だったが、ハッとして口をつぐむ。
向き合っている相手が何者か思い出したのだろう。
「……あとから言われても、か。確かにそうだ。マージェリー嬢もきっとそう思っただろうな。
たった八歳の子が……そんな歳でも『女』として見られることや貴族の世界のルールなど、わかっていなかったとしてどうして責められるのか」
「……大変失礼いたしました、殿下。
確かに、親として至らなかった点もあるかと存じます。
で、ですが……それでも、他にとれる手段はなかったと存じます」
伯爵夫人は続ける。
「貴族にとって家名が傷つくということは、家族の将来に大きな影を落とすということです。
わたくしたちの子は、あの娘だけではなく、あと二人おります。
過ちを犯し傷物として家名を汚すあの娘を守ることで、何も過ちを犯していない二人の人生まで狂わせなければならなかったのでしょうか?
あの娘を死んだことにしてでも他の二人の子どもたちの人生を守ろうと考えるのは、親としておかしなことでしょうか?」
なるほど。伯爵夫人は、親としての心情を表明することで、こちらの情に訴えかけようとしているらしい。
「……ジェームズは家を継ぎます。貴族として社交界の中で地位を築かねばなりませんし、跡継ぎをもうけるために当然それなりの家のご令嬢を迎えなければなりません。それらがすべてご破算になってしまったとしたら……どれほど将来に影を落としますでしょう?
エヴァンジェリンの場合はもっと大変です。女性は殿方に選ばれず結婚できなければ、一人で食べていくこともできないのですから。待っているのは、悲惨な未来ですわ。
子どもたちのことを考えれば、ほかにどんな選択ができたでしょうか? ほかに何ができたというのでしょう?」
もちろん貴族社会がそういうものであることはロデリックも痛いほど知っている。
だからこそ、贖罪のためにマージェリーに求婚したのだ。
だが。伯爵夫人の言葉には苛立つものがあった。
「つまり、すべて親としての苦渋の決断だったと言い訳したいのか?」
「い、言い訳では……!」
「その言葉を信じるには、マージェリー嬢の待遇が酷すぎるように思われるが?」
「…………」
「あなた方が他の子どもを守るために、マージェリー嬢を死んだことにして虚偽の報告をし、家の名誉を回復させたとしよう。
それでも、切り捨てた彼女のためにも、もっと親として何かできたことはなかったのか?
仮にも貴族だ。食べていくのがやっとの平民とはわけ違う。
やむを得ず王都から離れさせるとしても、もっと心と体を守るやり方はできなかったのか?
貴族社会以外で普通に幸せに生きていけるよう計らうなどできなかったか?
食事を取り上げ体罰を加えるといった虐待までする意味はあったのか?」
「…………そ、それは……その……」
「先ほど夫人は『そうされるだけのことを、あの娘は私たちにした』と言ったな。
あなた方は、自分の娘を敵視しすぎだ。たった八歳だった子どもを、まるで仇敵のように」
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