3 / 3
ー初めての異世界民ー
しおりを挟む大体の状況は理解出来た…が、これからどうすればいいんだろう。見た感じ生活に必要なものは何ひとつとしてない…。食べ物すらないんだからなくて当たり前か…。
とりあえず人が居そうな所に行ってみるか…
そう思って立ち上がった…その時。
『そこにいるのは誰だ』
「!?」
人の声!?こんな路地裏に人なんて来るのか…!
ど、どうしよう…
『何だこのガキ…ここは俺のナワバリだ。10数える間に出ていけ。』
(え、えぇ…そう言われても僕は今ここにうまれたわけであって、いたくていたわけじゃない。だからといって出ていっても結局行く場所がないことには変わりない。一旦この人を説得してみ……)
そう思って相手の顔色をうかがったが。
謎の男は今まで見た事のない化け物のような顔で僕を睨んでいる。
『10…9…8…7…』
こ、こえぇぇ…今にも泣いてしまいそうだ。ど、どうすれば…取りあえず出てくか?いやでも出ていってどこに行くんだってば!
『………おまえ親は?』
「…え?」
彼はフッと顔を戻しそう聞いてきた。
「え、えっと…親は…」
(僕の親!?僕に親っているのか…!?いや、まてよ…そう言えば役職に孤児って書いてあったな…って言うことは親はいないのか)
『ったく、こんなガキを1人でこんな所に置いていくなんてどんな親だ…おいガキ、聞いてんのか?親はどこだって言ってんだよ』
「い、いません…」
(てかさっきからガキガキってうるさいな…これでも僕は高校生だぞ?)
『いない?何ふざけたこと言ってやがる…
捨てられたのか?いつから1人なんだよ?』
(そんなの今目覚めたんだから知るわけないだろ…てか嫌なら早く追い出せよ…)
すると謎の男はため息をつきながらずいずいとこっちに近づいてきた
『おいガキ。仕方ねぇからここに置いてやるが使えなかったらすぐ捨てるからな。分かったか?』
「え、いいんですか…?」
『ああ。俺も最近役に立つ手下が欲しかったしな。だが置いてやる訳なんだから手下らしく俺の言うことは絶対に聞け。聞かなかったらボコって捨てる。それが嫌なら自分で勝手に出てけ。』
「わ、分かりました…!よろしくお願いします!」
男の言うことさえ聞いていれば食べ物も貰えるし寝床だって貰える。取りあえず必要最低限のものは確保出来たことになる。確かに見た目は怖いが、僕のことを少しは気にかけてくれたみたいだし、根は悪い人ではないのかもしれない。
こうして謎の男と僕の2人での路地裏生活がやっと幕を開けようとしている。
0
お気に入りに追加
4
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜
MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった
お詫びということで沢山の
チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。
自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
気がついたら異世界に転生していた。
みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。
気がついたら異世界に転生していた。
普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・
冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。
戦闘もありますが少しだけです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる