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レッツ修羅場 5
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私は遠見の珠をそっとフィリップのポケットに忍ばせます。いざとなったら、思念波が来るだろうけど、保険です。
「様子はこれでわかりますから」
お母さまに聞こえるようにつぶやくと、お母さまが小さく頷きます。
赤の王子は大きなため息をつきます。
「ラッセル公、すまない。妹が面倒をかける」
お父様は苦笑しています。
「子どものすることは、予測不能ですからね、苦労しますな」
「無事、ちゃんと帰すからな。安心せよ」
赤の王子がお父さまに宣言します。
「当たり前です」
お父様は腕を組んでいます。
それより、赤の王子? 私を拉致ったことに対して謝罪はないんですか。
私は赤の王子を見返しました。
「アリスは義理姉になるかもしれないな」
赤の王子はニヤッと笑います。
「……」
未来のことはわかりませんよ……。でも、フィリップが幸せになるなら、いいかなと思います。
イリスさまだって、恋人ができるかもしれないし。フィリップにすきなひとができるかもしれなでしょ。
まだ婚約の歳でもないですからね。静観したいと思います。
「わが国ではいつでも婚約も結婚もできるからな」
「え?」
「ハトラウスとちがって、我が国は年齢制限はない」
赤の王子の返答に私は冷や汗が出てきました。
お父様とお母様も顔を見合わせて、焦っているご様子。顔には出ていませんけどね。家族だからわかるんです。
「……おもしろいかもしれんな」
赤の王子は、玉座に座り、足を組みました。
「全然、何も面白くない」
王子が応えます。
「そういうなよ。俺がアリスと結婚、妹がフィリップと結婚すれば、ハトラウス王国のラッセル公の親戚となる。ラッセル公は最近領地拡大に成功したらしいね」
くう、赤マントの奴らめ。しっかり告げ口していたみたい。
「これで、ハトラウス王国の台所に食い込めるってわけだ。包囲網を敷いて、ハトラウスと争わなくても、無血で外交が進みそうだな」
「アリスは渡さない」
「そうだぞ、おまえ、赤の王子の順番は三番目だからな」
タウルスが口をはさむ。
「婚約、どうするのかお手並み拝見だな」
赤の王子はしれっとしている。、
「ああ、見てろよ」
王子が威張って私の肩に手を置きました。
「俺の結婚相手はアリスと決まっている」
王子の答えにタウルスと黒王子は笑みを浮かべています。
はあ、なんだか面倒なことになってまいりました。逃げたいです。とんずらしようかな。
……フィリップ、大丈夫かな。
イリスさまはフィリップのことが好きそうだから、危害を与えることはないと思うけど……。少し心配です。
男同士の会話が続きそうなので、私は遠見の珠の映像を見ることにしました。いわゆる、現実逃避感は否めませんが、つっこまないで。
あら、フィリップったら、なんだか素敵なところでお茶をしているじゃない?
ここ、図書室??
ヘカサアイの図書室! 見てみたい!
目をキラキラさせていたら、赤の王子が大笑いしています。
「アリスは本が好きなんだな。よいよい、では、図書室に案内しよう。よりによって、図書室でお茶とはな……。勉強熱心だ。フィリップもなかなか有望だな」
「アリスが行くなら、私も」
「俺も」
王子とタウルスも提案にのっかります。
お父様とお母様は毒気が抜かれ、呆れています。赤の王子は女官に命じて、お父様とお母様用にお茶を入れさせています。
「ああ、これは毒は入っていない。気になるなら、銀器にいれてもいいし、毒見役に飲ませてもいい。だいたい、俺は毒など好かんのだ」
赤の王子はうっすら笑い、カトリーヌ様を見ます。
「騒がしいと思って来てみたら、正解ね」
リリアーヌ様が現れました。
なんであなたがここにいるのですか……。
図書室は、本当に素敵でした。
やっぱり見たことがない文献が山のようにあります!
端から端まで本棚を見ていきます。ああ、目移りする。眼福です。
うおー、この本読みたい。欲しい。
目を輝かせて見ていたら、
「うちの図書室もすごいぞ。ピュララティス王国に見に来るがいい。アリスなら、読み放題だぞ?」
タウルス様がつぶやきました。
「え?」
本当ですか? 行きたい!
私が顔をあげると、タウルス様が甘く微笑んでいます。
「アリス、ちょっと待った! アリスが、ピュララティスに行くなら、僕も行くからな」
王子が先手必勝とばかりに宣言しました。
ああ、そういうこと。タウルス様のお誘いは婚約前提? もしくはお付き合い前提? いや、結婚前提?ってこと?
あ、危ない危ない。怖い怖い。
そうですよね……。そう簡単に王室の図書室に外国人を出入りさせてくれませんよね。
タウルス様は小さく「ちっ」とつぶやきます。
しかし、興味深い本がいっぱいです。薬草の本も魔法の本もあります。パラパラ捲ると、知らない植物や魔法が……。国によって、科学、技術、文化の発展の仕方が違うことが如実に表れてます。
面白い……。すごーい。
例えば、鎮痛剤の材料もちょっとずつ違いますし、効力も使用方法も少し違っています。でも、考えようによっては、代替材料がわかるってことだから、総合的な研究も必要だよね。
この国の特筆すべき点は、美容術が盛んってこと。美容コーナーが設けられてあって……、男性、女性向け両方あります。この国では男性も美容に気を使うことが推奨されているみたい。理由は、衛生管理も含めてみたいです。
たしかに、美容に気を使っていれば、自分の身体が不潔なことに耐えられることはないですからね。
この本なんかには、スキンケアやエクサイサイズなどが事細かに載ってます。王都の本屋にも、うちの町にもない分野の情報です。
これ、売れるんじゃないかしら。
熱心に見ていたら、イリス様が「すでにお美しいお姉さまには不要だと思いますけれど、差し上げますわ」と言って、『毎日楽しいエクササイズ』と『基本のスキンケア』という本を私にくれました。
すでにお美しいかは別として……。もし、本当に私がお綺麗というならブラウンとお母様のご指導のおかげですけれど。
ブラウンがドヤ顔して、うなずいています。ええっと、スルーしておこっと。
本、うれしいです! 家に帰ったら早速読みたいと思います。
「こんな素晴らしい本、頂いて……、本当に構いませんか?」
「ええ、将来のお姉さまなら……。他にもご所望の本はございますか? 私、本当のことを言いますと、いますぐ、フィリップ様と婚約したいくらいですの。運命の人って、こういうことをいいますのね」
イリス様はフィリップの腕に自分の腕を絡めています。
ああ、きっとイリス様も、あの本好きだわ。ええ、あの、例の本です。もう少し大きくなったら、お貸ししようかしら。
フィリップは絶賛苦笑中です。
「君が大きくなっても、僕のことが好きだったら、考えてあげるね(きっと大きくなったら忘れてるよね?)」
「ぜったいですよ?(ニヤリ)」
イリス様はちょっぴり笑顔ですが、少しご不満そう。
ハトラウス王国の慣習として、婚約は10歳以上なのです。なので、フィリップはイリス様が小さいので、傷つけないようそっとフェードアウトしようとしています。
赤の王子もほっとした顔をしていました。外交的には有利になるとしてもね……。溺愛の妹の婚約だもの。
「はい、イリス様(たぶん忘れるよね?)」
フィリップが口角を上げます。
「わかったわ……、いまは、それで勘弁してあげる」
イリス様はフィリップと指切りしています。
なんか……、デジャブ? これって……。記憶の何かに引っかかったような気がします。もしかして危険な予兆? なんだろう、このもやがかかった、気持ち悪さは……。
どうしても思い出せません。
「様子はこれでわかりますから」
お母さまに聞こえるようにつぶやくと、お母さまが小さく頷きます。
赤の王子は大きなため息をつきます。
「ラッセル公、すまない。妹が面倒をかける」
お父様は苦笑しています。
「子どものすることは、予測不能ですからね、苦労しますな」
「無事、ちゃんと帰すからな。安心せよ」
赤の王子がお父さまに宣言します。
「当たり前です」
お父様は腕を組んでいます。
それより、赤の王子? 私を拉致ったことに対して謝罪はないんですか。
私は赤の王子を見返しました。
「アリスは義理姉になるかもしれないな」
赤の王子はニヤッと笑います。
「……」
未来のことはわかりませんよ……。でも、フィリップが幸せになるなら、いいかなと思います。
イリスさまだって、恋人ができるかもしれないし。フィリップにすきなひとができるかもしれなでしょ。
まだ婚約の歳でもないですからね。静観したいと思います。
「わが国ではいつでも婚約も結婚もできるからな」
「え?」
「ハトラウスとちがって、我が国は年齢制限はない」
赤の王子の返答に私は冷や汗が出てきました。
お父様とお母様も顔を見合わせて、焦っているご様子。顔には出ていませんけどね。家族だからわかるんです。
「……おもしろいかもしれんな」
赤の王子は、玉座に座り、足を組みました。
「全然、何も面白くない」
王子が応えます。
「そういうなよ。俺がアリスと結婚、妹がフィリップと結婚すれば、ハトラウス王国のラッセル公の親戚となる。ラッセル公は最近領地拡大に成功したらしいね」
くう、赤マントの奴らめ。しっかり告げ口していたみたい。
「これで、ハトラウス王国の台所に食い込めるってわけだ。包囲網を敷いて、ハトラウスと争わなくても、無血で外交が進みそうだな」
「アリスは渡さない」
「そうだぞ、おまえ、赤の王子の順番は三番目だからな」
タウルスが口をはさむ。
「婚約、どうするのかお手並み拝見だな」
赤の王子はしれっとしている。、
「ああ、見てろよ」
王子が威張って私の肩に手を置きました。
「俺の結婚相手はアリスと決まっている」
王子の答えにタウルスと黒王子は笑みを浮かべています。
はあ、なんだか面倒なことになってまいりました。逃げたいです。とんずらしようかな。
……フィリップ、大丈夫かな。
イリスさまはフィリップのことが好きそうだから、危害を与えることはないと思うけど……。少し心配です。
男同士の会話が続きそうなので、私は遠見の珠の映像を見ることにしました。いわゆる、現実逃避感は否めませんが、つっこまないで。
あら、フィリップったら、なんだか素敵なところでお茶をしているじゃない?
ここ、図書室??
ヘカサアイの図書室! 見てみたい!
目をキラキラさせていたら、赤の王子が大笑いしています。
「アリスは本が好きなんだな。よいよい、では、図書室に案内しよう。よりによって、図書室でお茶とはな……。勉強熱心だ。フィリップもなかなか有望だな」
「アリスが行くなら、私も」
「俺も」
王子とタウルスも提案にのっかります。
お父様とお母様は毒気が抜かれ、呆れています。赤の王子は女官に命じて、お父様とお母様用にお茶を入れさせています。
「ああ、これは毒は入っていない。気になるなら、銀器にいれてもいいし、毒見役に飲ませてもいい。だいたい、俺は毒など好かんのだ」
赤の王子はうっすら笑い、カトリーヌ様を見ます。
「騒がしいと思って来てみたら、正解ね」
リリアーヌ様が現れました。
なんであなたがここにいるのですか……。
図書室は、本当に素敵でした。
やっぱり見たことがない文献が山のようにあります!
端から端まで本棚を見ていきます。ああ、目移りする。眼福です。
うおー、この本読みたい。欲しい。
目を輝かせて見ていたら、
「うちの図書室もすごいぞ。ピュララティス王国に見に来るがいい。アリスなら、読み放題だぞ?」
タウルス様がつぶやきました。
「え?」
本当ですか? 行きたい!
私が顔をあげると、タウルス様が甘く微笑んでいます。
「アリス、ちょっと待った! アリスが、ピュララティスに行くなら、僕も行くからな」
王子が先手必勝とばかりに宣言しました。
ああ、そういうこと。タウルス様のお誘いは婚約前提? もしくはお付き合い前提? いや、結婚前提?ってこと?
あ、危ない危ない。怖い怖い。
そうですよね……。そう簡単に王室の図書室に外国人を出入りさせてくれませんよね。
タウルス様は小さく「ちっ」とつぶやきます。
しかし、興味深い本がいっぱいです。薬草の本も魔法の本もあります。パラパラ捲ると、知らない植物や魔法が……。国によって、科学、技術、文化の発展の仕方が違うことが如実に表れてます。
面白い……。すごーい。
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たしかに、美容に気を使っていれば、自分の身体が不潔なことに耐えられることはないですからね。
この本なんかには、スキンケアやエクサイサイズなどが事細かに載ってます。王都の本屋にも、うちの町にもない分野の情報です。
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イリス様はフィリップの腕に自分の腕を絡めています。
ああ、きっとイリス様も、あの本好きだわ。ええ、あの、例の本です。もう少し大きくなったら、お貸ししようかしら。
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イリス様はちょっぴり笑顔ですが、少しご不満そう。
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赤の王子もほっとした顔をしていました。外交的には有利になるとしてもね……。溺愛の妹の婚約だもの。
「はい、イリス様(たぶん忘れるよね?)」
フィリップが口角を上げます。
「わかったわ……、いまは、それで勘弁してあげる」
イリス様はフィリップと指切りしています。
なんか……、デジャブ? これって……。記憶の何かに引っかかったような気がします。もしかして危険な予兆? なんだろう、このもやがかかった、気持ち悪さは……。
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