25 / 83
出発です! ただし、王子と町散策ですけれど…… 5
しおりを挟む
「王子、まだお時間ありますか? よかったら、買い物に付き合ってください」
私はわざと明るい声で呼びかけました。
このまま、お別れしてもなんだか気になってしまいそうで……。せめて楽しい思い出を一つくらいご提供したくなったの。
「アリス……、うん、そうだね」
王子は憂鬱そうな表情を隠して、ほほ笑みました。
やっぱりつらいそうです……。
「今だけは、うちの町を楽しんでください」
「ああ、そうするよ」
王子は吹っ切るように顔を上げました。
病は気からっていいますから、元気出していきましょう!
「王子、甘い匂いがするでしょ。あれは町歩きに定番のクレープですよ」
「なんか甘そうだな」
王子は少しだけ鼻が動きました。嫌そうなときは顔をしかめないように気をつけているのでしょう。でも、鼻のところだけちょっとピクッと動くんですね。
「甘いからいいんですよ。でも、そういう人のためにしょっぱいものもありますから。ちょっと寄って行きましょう」
甘いものは疲れを取りますからね。今日は刺激的なことが多くて……、私の脳みそのキャパシティーもオーバーしそうです。
「これ、おいしいね」
王子は甘いものが苦手なようで、レタスやニンジンのスライス、トマトとチキンが入っています。
ちなみに私のはチョコレートバナナバニラアイスクリームです。カロリーは無視した選択です。
こんな非常時にカロリーなんて気にしていられるかっつうの。がっつり食べてやる!
「そうでしょ、この生地でベーコンやたまごなどおかずを挟んでもおいしいんですよ。生地をそば粉にしてもいいですよ」
「そば粉?」
王子はそば粉について詳しくなかったみたい。
「はい、最近健康ブームで……、そば粉は多くは輸入品なのですが、ガレットという形で流行っているんですよ。うちの町の商売人は商機を見つけるのがうまくて……、もうすぐ王都でも流行るんじゃないかなとおもいます。形状もクレープに似てますからねえ。受け入れやすいかと。ガレットが流行ったら、農協のサカゴクが農家に栽培方法を広めるはずです」
「へえ、そんなにすぐ?」
「はい、うちの町で試験的に反応をみて、先を越されないように王都でもブームを作るといった感じなんでしょうかね」
「商人、さすがだね……。農協と連動して商機を逃さずだ」
王子は腕を組んで唸っています。
「そういえば、王都ではあまり両替所を見かけませんでしたが、なにか意図があるんですか? 貿易が盛んなうちの町ではもっとたくさんの両替所があるので……」
私の質問に王子は困惑した表情になった。
「なぜ? 両替所に目をつけた?」
「王都の町には2、3か所ほどしか両替所がないようですね。すごい列ができていましたから」
「ああ、そうだなあ」
王子はうなずきました。
「でも……、外国の方も王都で増えてましたよね……、うちの町では貿易の関係で外国の方が多く滞在します。王都は都会ですし、観光名所もありますから、観光客が多いのはわかるのですが……。街にいたのは、商人のような方や普通の市民のような姿の、外国の方でした。貿易拠点でもないのに不思議に思えまして」
「王都はやはり……、変わってきているんだな。他には何を感じた?」
王子が食いついてきました。あー、もう近いってば。
私はぐいっと王子を押しました。
「あとは異国の教会が増えてきたのかなと感じました。建物の様相が違いますからすぐにわかります」
「……」
王子は黙り込んでしまいました。
「あの……」
ちょっと心配になって、正直に話したんだけど……。大丈夫?
「いや、いいんだ。意見をありがとう、アリス。参考になった」
王子は悲しそうな目で、うっすらと笑みを貼り付けています。
マカミは私に抱っこされながら薄目を開けて王子をチラ見しています。腹黒が元気がないと、心配になるよね?
「たすけて!」
女性の声がしました。
私と王子は声のする方向を見て、一緒に駆けだしました。
町娘スタイル、ナイスです。走りやすいですねえ。ドレスだったらこうはいきません。でも……、残念ながら、運動神経はないんですよ、私。
「さ、先に行ってください」
「大丈夫か? 」
私がぜいぜいいっているのをみて、王子は微笑みました。
「わかった、気をつけて……。無理するなよ」
王子には先に行ってもらいました。
王子が間取り角を曲がって、見えなくなりました。私がちょっと立ち止まって息を整えていたら、目の前には男性が5人ほど現れました。
(いやがらせ? なんで私に? 私に対する罠だったの?)
男たちは赤が基調の異国の衣装を着ています。初めて見ました。不思議な感じ……。海の民の衣装とも、うちの国の服装とも違います。後で布地や模様を観察したいですねえ。どこの国だろう……。
(息を切らしているので、もうちょっと待っていただけると嬉しいんだけど)
しかし、お相手はそんなことどうでも良さそうです。
ううん、困ったな。いままでうちの町で襲われたことなんてないんだけど。わたし、誰かに恨まれる覚えなんかないし。どうしてこんな目にあうの? うちの町でだよ?
「ちょっとお仕置きを依頼されましてね。お嬢さん」
「痛い目に遭っていただきましょう」
男たちは卑下た笑いを浮かべている。
「……本気で私とやる気ですか」
私の答えに男たちは笑い出しました。
「本気でやる気かとは、笑わせる」
温厚な私でも、ㇺかってきましたよ。見た目で弱いって判定しましたね。その思い込み、絶対後悔させてやりますからね。
実は……、うちの町では、私に手を出すものはいません。当然といえば当然? 古くからの住人は、魔法修行が私の趣味って知っていますからね。森を焼いたり、屋敷を壊したのも知られていますし。
それなのに、私を襲うということは……、この町にゆかりのないもの。そして最近知り合ったってことでしょう。
「では、まとめてかかってきてください」
「おまえ、俺たちをバカにしているのか!」
男たちはたいそうご立腹なようです。若い女の子にマウントを取られたんですからね。ぜひ、カーッと頭に血を上らせてください。
「究極魔法、水鉄砲」
私はにっこりと笑うと魔法銃のような形に水を変形させ、連続で男たちに水の弾を打ち込みました。
こんな大きな水鉄砲、見たことなかったのでしょうか。すんごくびっくりしていました。なんか文句を言いたそうにしてましたが、面倒なので一気に弾を連射させました。
大きなケガはしないように手加減はしたつもりですが、ごめんなさい。男たちは気絶して倒れてしまいました。生きてはいますよ。襲われたとはいい、やり過ぎは後味悪いですからね。それくらいの加減はできるように、修行していたので、ご心配なく。結構難しいんだよ。
「はあ」
思わずため息が出ちゃうわ。いったいどなたの仕業なんでしょう。お父さまと警備隊に連絡しないと。町の人たちも集まってきました。さっさと片付けないとね。
王子も戻ってきました。
「アリス、大丈夫かい? びしょ濡れじゃないか」
「ああ、はい。ちょっと水魔法を使ったので……」
マシンガンスタイルの水鉄砲は、自分も濡れるのが難点です。もう少し武器の構造を学んで、水マシンガンを改良してもいいかもしれません。
「姫様、ほらよ」
見知らぬ男性がタオルを放ってくれました。
「ありがとうございます」
「大丈夫かい?」
八百屋のおばちゃんたちも駆け付けてくれました。
5人の大男がのされているのを見て、王子は唖然とした後、笑い出しました。
「これ、アリス、一人で倒したのかい?」
「まあ、そうですけど」
「君、つよいねえ」
王子はうれしそうです。
「あの……、叫んでいた女の人は? 無事だったんですか」
「ああ、どうやら僕らを引き離したかったようだ。駆け付けたら、誰もいなかったよ」
王子はやれやれという表情です。
王子を巻き込みたくなかったという敵の意図が見えました。やはり私の敵ってことになりますか。
「そうですか。それは幸いでした」
私はとりあえず警備隊に花火を打ち上げて知らせ、お父さまには思念波で襲われた旨を報告しました。
きっと家に帰ってから、私は怒られるでしょう。でも、王子が無事でよかったよかった。お母さまにはそこだけはほめてもらわないと。ね?
私はわざと明るい声で呼びかけました。
このまま、お別れしてもなんだか気になってしまいそうで……。せめて楽しい思い出を一つくらいご提供したくなったの。
「アリス……、うん、そうだね」
王子は憂鬱そうな表情を隠して、ほほ笑みました。
やっぱりつらいそうです……。
「今だけは、うちの町を楽しんでください」
「ああ、そうするよ」
王子は吹っ切るように顔を上げました。
病は気からっていいますから、元気出していきましょう!
「王子、甘い匂いがするでしょ。あれは町歩きに定番のクレープですよ」
「なんか甘そうだな」
王子は少しだけ鼻が動きました。嫌そうなときは顔をしかめないように気をつけているのでしょう。でも、鼻のところだけちょっとピクッと動くんですね。
「甘いからいいんですよ。でも、そういう人のためにしょっぱいものもありますから。ちょっと寄って行きましょう」
甘いものは疲れを取りますからね。今日は刺激的なことが多くて……、私の脳みそのキャパシティーもオーバーしそうです。
「これ、おいしいね」
王子は甘いものが苦手なようで、レタスやニンジンのスライス、トマトとチキンが入っています。
ちなみに私のはチョコレートバナナバニラアイスクリームです。カロリーは無視した選択です。
こんな非常時にカロリーなんて気にしていられるかっつうの。がっつり食べてやる!
「そうでしょ、この生地でベーコンやたまごなどおかずを挟んでもおいしいんですよ。生地をそば粉にしてもいいですよ」
「そば粉?」
王子はそば粉について詳しくなかったみたい。
「はい、最近健康ブームで……、そば粉は多くは輸入品なのですが、ガレットという形で流行っているんですよ。うちの町の商売人は商機を見つけるのがうまくて……、もうすぐ王都でも流行るんじゃないかなとおもいます。形状もクレープに似てますからねえ。受け入れやすいかと。ガレットが流行ったら、農協のサカゴクが農家に栽培方法を広めるはずです」
「へえ、そんなにすぐ?」
「はい、うちの町で試験的に反応をみて、先を越されないように王都でもブームを作るといった感じなんでしょうかね」
「商人、さすがだね……。農協と連動して商機を逃さずだ」
王子は腕を組んで唸っています。
「そういえば、王都ではあまり両替所を見かけませんでしたが、なにか意図があるんですか? 貿易が盛んなうちの町ではもっとたくさんの両替所があるので……」
私の質問に王子は困惑した表情になった。
「なぜ? 両替所に目をつけた?」
「王都の町には2、3か所ほどしか両替所がないようですね。すごい列ができていましたから」
「ああ、そうだなあ」
王子はうなずきました。
「でも……、外国の方も王都で増えてましたよね……、うちの町では貿易の関係で外国の方が多く滞在します。王都は都会ですし、観光名所もありますから、観光客が多いのはわかるのですが……。街にいたのは、商人のような方や普通の市民のような姿の、外国の方でした。貿易拠点でもないのに不思議に思えまして」
「王都はやはり……、変わってきているんだな。他には何を感じた?」
王子が食いついてきました。あー、もう近いってば。
私はぐいっと王子を押しました。
「あとは異国の教会が増えてきたのかなと感じました。建物の様相が違いますからすぐにわかります」
「……」
王子は黙り込んでしまいました。
「あの……」
ちょっと心配になって、正直に話したんだけど……。大丈夫?
「いや、いいんだ。意見をありがとう、アリス。参考になった」
王子は悲しそうな目で、うっすらと笑みを貼り付けています。
マカミは私に抱っこされながら薄目を開けて王子をチラ見しています。腹黒が元気がないと、心配になるよね?
「たすけて!」
女性の声がしました。
私と王子は声のする方向を見て、一緒に駆けだしました。
町娘スタイル、ナイスです。走りやすいですねえ。ドレスだったらこうはいきません。でも……、残念ながら、運動神経はないんですよ、私。
「さ、先に行ってください」
「大丈夫か? 」
私がぜいぜいいっているのをみて、王子は微笑みました。
「わかった、気をつけて……。無理するなよ」
王子には先に行ってもらいました。
王子が間取り角を曲がって、見えなくなりました。私がちょっと立ち止まって息を整えていたら、目の前には男性が5人ほど現れました。
(いやがらせ? なんで私に? 私に対する罠だったの?)
男たちは赤が基調の異国の衣装を着ています。初めて見ました。不思議な感じ……。海の民の衣装とも、うちの国の服装とも違います。後で布地や模様を観察したいですねえ。どこの国だろう……。
(息を切らしているので、もうちょっと待っていただけると嬉しいんだけど)
しかし、お相手はそんなことどうでも良さそうです。
ううん、困ったな。いままでうちの町で襲われたことなんてないんだけど。わたし、誰かに恨まれる覚えなんかないし。どうしてこんな目にあうの? うちの町でだよ?
「ちょっとお仕置きを依頼されましてね。お嬢さん」
「痛い目に遭っていただきましょう」
男たちは卑下た笑いを浮かべている。
「……本気で私とやる気ですか」
私の答えに男たちは笑い出しました。
「本気でやる気かとは、笑わせる」
温厚な私でも、ㇺかってきましたよ。見た目で弱いって判定しましたね。その思い込み、絶対後悔させてやりますからね。
実は……、うちの町では、私に手を出すものはいません。当然といえば当然? 古くからの住人は、魔法修行が私の趣味って知っていますからね。森を焼いたり、屋敷を壊したのも知られていますし。
それなのに、私を襲うということは……、この町にゆかりのないもの。そして最近知り合ったってことでしょう。
「では、まとめてかかってきてください」
「おまえ、俺たちをバカにしているのか!」
男たちはたいそうご立腹なようです。若い女の子にマウントを取られたんですからね。ぜひ、カーッと頭に血を上らせてください。
「究極魔法、水鉄砲」
私はにっこりと笑うと魔法銃のような形に水を変形させ、連続で男たちに水の弾を打ち込みました。
こんな大きな水鉄砲、見たことなかったのでしょうか。すんごくびっくりしていました。なんか文句を言いたそうにしてましたが、面倒なので一気に弾を連射させました。
大きなケガはしないように手加減はしたつもりですが、ごめんなさい。男たちは気絶して倒れてしまいました。生きてはいますよ。襲われたとはいい、やり過ぎは後味悪いですからね。それくらいの加減はできるように、修行していたので、ご心配なく。結構難しいんだよ。
「はあ」
思わずため息が出ちゃうわ。いったいどなたの仕業なんでしょう。お父さまと警備隊に連絡しないと。町の人たちも集まってきました。さっさと片付けないとね。
王子も戻ってきました。
「アリス、大丈夫かい? びしょ濡れじゃないか」
「ああ、はい。ちょっと水魔法を使ったので……」
マシンガンスタイルの水鉄砲は、自分も濡れるのが難点です。もう少し武器の構造を学んで、水マシンガンを改良してもいいかもしれません。
「姫様、ほらよ」
見知らぬ男性がタオルを放ってくれました。
「ありがとうございます」
「大丈夫かい?」
八百屋のおばちゃんたちも駆け付けてくれました。
5人の大男がのされているのを見て、王子は唖然とした後、笑い出しました。
「これ、アリス、一人で倒したのかい?」
「まあ、そうですけど」
「君、つよいねえ」
王子はうれしそうです。
「あの……、叫んでいた女の人は? 無事だったんですか」
「ああ、どうやら僕らを引き離したかったようだ。駆け付けたら、誰もいなかったよ」
王子はやれやれという表情です。
王子を巻き込みたくなかったという敵の意図が見えました。やはり私の敵ってことになりますか。
「そうですか。それは幸いでした」
私はとりあえず警備隊に花火を打ち上げて知らせ、お父さまには思念波で襲われた旨を報告しました。
きっと家に帰ってから、私は怒られるでしょう。でも、王子が無事でよかったよかった。お母さまにはそこだけはほめてもらわないと。ね?
1
お気に入りに追加
127
あなたにおすすめの小説
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
不能と噂される皇帝の後宮に放り込まれた姫は恩返しをする
矢野りと
恋愛
不能と噂される隣国の皇帝の後宮に、牛100頭と交換で送り込まれた貧乏小国の姫。
『なんでですか!せめて牛150頭と交換してほしかったですー』と叫んでいる。
『フンガァッ』と鼻息荒く女達の戦いの場に勢い込んで来てみれば、そこはまったりパラダイスだった…。
『なんか悪いですわね~♪』と三食昼寝付き生活を満喫する姫は自分の特技を活かして皇帝に恩返しすることに。
不能?な皇帝と勘違い姫の恋の行方はどうなるのか。
※設定はゆるいです。
※たくさん笑ってください♪
※お気に入り登録、感想有り難うございます♪執筆の励みにしております!
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
あなたが望んだ、ただそれだけ
cyaru
恋愛
いつものように王城に妃教育に行ったカーメリアは王太子が侯爵令嬢と茶会をしているのを目にする。日に日に大きくなる次の教育が始まらない事に対する焦り。
国王夫妻に呼ばれ両親と共に登城すると婚約の解消を言い渡される。
カーメリアの両親はそれまでの所業が腹に据えかねていた事もあり、領地も売り払い夫人の実家のある隣国へ移住を決めた。
王太子イデオットの悪意なき本音はカーメリアの心を粉々に打ち砕いてしまった。
失意から寝込みがちになったカーメリアに追い打ちをかけるように見舞いに来た王太子イデオットとエンヴィー侯爵令嬢は更に悪意のない本音をカーメリアに浴びせた。
公爵はイデオットの態度に激昂し、処刑を覚悟で2人を叩きだしてしまった。
逃げるように移り住んだリアーノ国で静かに静養をしていたが、そこに1人の男性が現れた。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※胸糞展開ありますが、クールダウンお願いします。
心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。イラっとしたら現実に戻ってください。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
「あなたのことはもう忘れることにします。 探さないでください」〜 お飾りの妻だなんてまっぴらごめんです!
友坂 悠
恋愛
あなたのことはもう忘れることにします。
探さないでください。
そう置き手紙を残して妻セリーヌは姿を消した。
政略結婚で結ばれた公爵令嬢セリーヌと、公爵であるパトリック。
しかし婚姻の初夜で語られたのは「私は君を愛することができない」という夫パトリックの言葉。
それでも、いつかは穏やかな夫婦になれるとそう信じてきたのに。
よりにもよって妹マリアンネとの浮気現場を目撃してしまったセリーヌは。
泣き崩れ寝て転生前の記憶を夢に見た拍子に自分が生前日本人であったという意識が蘇り。
もう何もかも捨てて家出をする決意をするのです。
全てを捨てて家を出て、まったり自由に生きようと頑張るセリーヌ。
そんな彼女が新しい恋を見つけて幸せになるまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる