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出発です! ただし、王子と町散策ですけれど…… 5
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「王子、まだお時間ありますか? よかったら、買い物に付き合ってください」
私はわざと明るい声で呼びかけました。
このまま、お別れしてもなんだか気になってしまいそうで……。せめて楽しい思い出を一つくらいご提供したくなったの。
「アリス……、うん、そうだね」
王子は憂鬱そうな表情を隠して、ほほ笑みました。
やっぱりつらいそうです……。
「今だけは、うちの町を楽しんでください」
「ああ、そうするよ」
王子は吹っ切るように顔を上げました。
病は気からっていいますから、元気出していきましょう!
「王子、甘い匂いがするでしょ。あれは町歩きに定番のクレープですよ」
「なんか甘そうだな」
王子は少しだけ鼻が動きました。嫌そうなときは顔をしかめないように気をつけているのでしょう。でも、鼻のところだけちょっとピクッと動くんですね。
「甘いからいいんですよ。でも、そういう人のためにしょっぱいものもありますから。ちょっと寄って行きましょう」
甘いものは疲れを取りますからね。今日は刺激的なことが多くて……、私の脳みそのキャパシティーもオーバーしそうです。
「これ、おいしいね」
王子は甘いものが苦手なようで、レタスやニンジンのスライス、トマトとチキンが入っています。
ちなみに私のはチョコレートバナナバニラアイスクリームです。カロリーは無視した選択です。
こんな非常時にカロリーなんて気にしていられるかっつうの。がっつり食べてやる!
「そうでしょ、この生地でベーコンやたまごなどおかずを挟んでもおいしいんですよ。生地をそば粉にしてもいいですよ」
「そば粉?」
王子はそば粉について詳しくなかったみたい。
「はい、最近健康ブームで……、そば粉は多くは輸入品なのですが、ガレットという形で流行っているんですよ。うちの町の商売人は商機を見つけるのがうまくて……、もうすぐ王都でも流行るんじゃないかなとおもいます。形状もクレープに似てますからねえ。受け入れやすいかと。ガレットが流行ったら、農協のサカゴクが農家に栽培方法を広めるはずです」
「へえ、そんなにすぐ?」
「はい、うちの町で試験的に反応をみて、先を越されないように王都でもブームを作るといった感じなんでしょうかね」
「商人、さすがだね……。農協と連動して商機を逃さずだ」
王子は腕を組んで唸っています。
「そういえば、王都ではあまり両替所を見かけませんでしたが、なにか意図があるんですか? 貿易が盛んなうちの町ではもっとたくさんの両替所があるので……」
私の質問に王子は困惑した表情になった。
「なぜ? 両替所に目をつけた?」
「王都の町には2、3か所ほどしか両替所がないようですね。すごい列ができていましたから」
「ああ、そうだなあ」
王子はうなずきました。
「でも……、外国の方も王都で増えてましたよね……、うちの町では貿易の関係で外国の方が多く滞在します。王都は都会ですし、観光名所もありますから、観光客が多いのはわかるのですが……。街にいたのは、商人のような方や普通の市民のような姿の、外国の方でした。貿易拠点でもないのに不思議に思えまして」
「王都はやはり……、変わってきているんだな。他には何を感じた?」
王子が食いついてきました。あー、もう近いってば。
私はぐいっと王子を押しました。
「あとは異国の教会が増えてきたのかなと感じました。建物の様相が違いますからすぐにわかります」
「……」
王子は黙り込んでしまいました。
「あの……」
ちょっと心配になって、正直に話したんだけど……。大丈夫?
「いや、いいんだ。意見をありがとう、アリス。参考になった」
王子は悲しそうな目で、うっすらと笑みを貼り付けています。
マカミは私に抱っこされながら薄目を開けて王子をチラ見しています。腹黒が元気がないと、心配になるよね?
「たすけて!」
女性の声がしました。
私と王子は声のする方向を見て、一緒に駆けだしました。
町娘スタイル、ナイスです。走りやすいですねえ。ドレスだったらこうはいきません。でも……、残念ながら、運動神経はないんですよ、私。
「さ、先に行ってください」
「大丈夫か? 」
私がぜいぜいいっているのをみて、王子は微笑みました。
「わかった、気をつけて……。無理するなよ」
王子には先に行ってもらいました。
王子が間取り角を曲がって、見えなくなりました。私がちょっと立ち止まって息を整えていたら、目の前には男性が5人ほど現れました。
(いやがらせ? なんで私に? 私に対する罠だったの?)
男たちは赤が基調の異国の衣装を着ています。初めて見ました。不思議な感じ……。海の民の衣装とも、うちの国の服装とも違います。後で布地や模様を観察したいですねえ。どこの国だろう……。
(息を切らしているので、もうちょっと待っていただけると嬉しいんだけど)
しかし、お相手はそんなことどうでも良さそうです。
ううん、困ったな。いままでうちの町で襲われたことなんてないんだけど。わたし、誰かに恨まれる覚えなんかないし。どうしてこんな目にあうの? うちの町でだよ?
「ちょっとお仕置きを依頼されましてね。お嬢さん」
「痛い目に遭っていただきましょう」
男たちは卑下た笑いを浮かべている。
「……本気で私とやる気ですか」
私の答えに男たちは笑い出しました。
「本気でやる気かとは、笑わせる」
温厚な私でも、ㇺかってきましたよ。見た目で弱いって判定しましたね。その思い込み、絶対後悔させてやりますからね。
実は……、うちの町では、私に手を出すものはいません。当然といえば当然? 古くからの住人は、魔法修行が私の趣味って知っていますからね。森を焼いたり、屋敷を壊したのも知られていますし。
それなのに、私を襲うということは……、この町にゆかりのないもの。そして最近知り合ったってことでしょう。
「では、まとめてかかってきてください」
「おまえ、俺たちをバカにしているのか!」
男たちはたいそうご立腹なようです。若い女の子にマウントを取られたんですからね。ぜひ、カーッと頭に血を上らせてください。
「究極魔法、水鉄砲」
私はにっこりと笑うと魔法銃のような形に水を変形させ、連続で男たちに水の弾を打ち込みました。
こんな大きな水鉄砲、見たことなかったのでしょうか。すんごくびっくりしていました。なんか文句を言いたそうにしてましたが、面倒なので一気に弾を連射させました。
大きなケガはしないように手加減はしたつもりですが、ごめんなさい。男たちは気絶して倒れてしまいました。生きてはいますよ。襲われたとはいい、やり過ぎは後味悪いですからね。それくらいの加減はできるように、修行していたので、ご心配なく。結構難しいんだよ。
「はあ」
思わずため息が出ちゃうわ。いったいどなたの仕業なんでしょう。お父さまと警備隊に連絡しないと。町の人たちも集まってきました。さっさと片付けないとね。
王子も戻ってきました。
「アリス、大丈夫かい? びしょ濡れじゃないか」
「ああ、はい。ちょっと水魔法を使ったので……」
マシンガンスタイルの水鉄砲は、自分も濡れるのが難点です。もう少し武器の構造を学んで、水マシンガンを改良してもいいかもしれません。
「姫様、ほらよ」
見知らぬ男性がタオルを放ってくれました。
「ありがとうございます」
「大丈夫かい?」
八百屋のおばちゃんたちも駆け付けてくれました。
5人の大男がのされているのを見て、王子は唖然とした後、笑い出しました。
「これ、アリス、一人で倒したのかい?」
「まあ、そうですけど」
「君、つよいねえ」
王子はうれしそうです。
「あの……、叫んでいた女の人は? 無事だったんですか」
「ああ、どうやら僕らを引き離したかったようだ。駆け付けたら、誰もいなかったよ」
王子はやれやれという表情です。
王子を巻き込みたくなかったという敵の意図が見えました。やはり私の敵ってことになりますか。
「そうですか。それは幸いでした」
私はとりあえず警備隊に花火を打ち上げて知らせ、お父さまには思念波で襲われた旨を報告しました。
きっと家に帰ってから、私は怒られるでしょう。でも、王子が無事でよかったよかった。お母さまにはそこだけはほめてもらわないと。ね?
私はわざと明るい声で呼びかけました。
このまま、お別れしてもなんだか気になってしまいそうで……。せめて楽しい思い出を一つくらいご提供したくなったの。
「アリス……、うん、そうだね」
王子は憂鬱そうな表情を隠して、ほほ笑みました。
やっぱりつらいそうです……。
「今だけは、うちの町を楽しんでください」
「ああ、そうするよ」
王子は吹っ切るように顔を上げました。
病は気からっていいますから、元気出していきましょう!
「王子、甘い匂いがするでしょ。あれは町歩きに定番のクレープですよ」
「なんか甘そうだな」
王子は少しだけ鼻が動きました。嫌そうなときは顔をしかめないように気をつけているのでしょう。でも、鼻のところだけちょっとピクッと動くんですね。
「甘いからいいんですよ。でも、そういう人のためにしょっぱいものもありますから。ちょっと寄って行きましょう」
甘いものは疲れを取りますからね。今日は刺激的なことが多くて……、私の脳みそのキャパシティーもオーバーしそうです。
「これ、おいしいね」
王子は甘いものが苦手なようで、レタスやニンジンのスライス、トマトとチキンが入っています。
ちなみに私のはチョコレートバナナバニラアイスクリームです。カロリーは無視した選択です。
こんな非常時にカロリーなんて気にしていられるかっつうの。がっつり食べてやる!
「そうでしょ、この生地でベーコンやたまごなどおかずを挟んでもおいしいんですよ。生地をそば粉にしてもいいですよ」
「そば粉?」
王子はそば粉について詳しくなかったみたい。
「はい、最近健康ブームで……、そば粉は多くは輸入品なのですが、ガレットという形で流行っているんですよ。うちの町の商売人は商機を見つけるのがうまくて……、もうすぐ王都でも流行るんじゃないかなとおもいます。形状もクレープに似てますからねえ。受け入れやすいかと。ガレットが流行ったら、農協のサカゴクが農家に栽培方法を広めるはずです」
「へえ、そんなにすぐ?」
「はい、うちの町で試験的に反応をみて、先を越されないように王都でもブームを作るといった感じなんでしょうかね」
「商人、さすがだね……。農協と連動して商機を逃さずだ」
王子は腕を組んで唸っています。
「そういえば、王都ではあまり両替所を見かけませんでしたが、なにか意図があるんですか? 貿易が盛んなうちの町ではもっとたくさんの両替所があるので……」
私の質問に王子は困惑した表情になった。
「なぜ? 両替所に目をつけた?」
「王都の町には2、3か所ほどしか両替所がないようですね。すごい列ができていましたから」
「ああ、そうだなあ」
王子はうなずきました。
「でも……、外国の方も王都で増えてましたよね……、うちの町では貿易の関係で外国の方が多く滞在します。王都は都会ですし、観光名所もありますから、観光客が多いのはわかるのですが……。街にいたのは、商人のような方や普通の市民のような姿の、外国の方でした。貿易拠点でもないのに不思議に思えまして」
「王都はやはり……、変わってきているんだな。他には何を感じた?」
王子が食いついてきました。あー、もう近いってば。
私はぐいっと王子を押しました。
「あとは異国の教会が増えてきたのかなと感じました。建物の様相が違いますからすぐにわかります」
「……」
王子は黙り込んでしまいました。
「あの……」
ちょっと心配になって、正直に話したんだけど……。大丈夫?
「いや、いいんだ。意見をありがとう、アリス。参考になった」
王子は悲しそうな目で、うっすらと笑みを貼り付けています。
マカミは私に抱っこされながら薄目を開けて王子をチラ見しています。腹黒が元気がないと、心配になるよね?
「たすけて!」
女性の声がしました。
私と王子は声のする方向を見て、一緒に駆けだしました。
町娘スタイル、ナイスです。走りやすいですねえ。ドレスだったらこうはいきません。でも……、残念ながら、運動神経はないんですよ、私。
「さ、先に行ってください」
「大丈夫か? 」
私がぜいぜいいっているのをみて、王子は微笑みました。
「わかった、気をつけて……。無理するなよ」
王子には先に行ってもらいました。
王子が間取り角を曲がって、見えなくなりました。私がちょっと立ち止まって息を整えていたら、目の前には男性が5人ほど現れました。
(いやがらせ? なんで私に? 私に対する罠だったの?)
男たちは赤が基調の異国の衣装を着ています。初めて見ました。不思議な感じ……。海の民の衣装とも、うちの国の服装とも違います。後で布地や模様を観察したいですねえ。どこの国だろう……。
(息を切らしているので、もうちょっと待っていただけると嬉しいんだけど)
しかし、お相手はそんなことどうでも良さそうです。
ううん、困ったな。いままでうちの町で襲われたことなんてないんだけど。わたし、誰かに恨まれる覚えなんかないし。どうしてこんな目にあうの? うちの町でだよ?
「ちょっとお仕置きを依頼されましてね。お嬢さん」
「痛い目に遭っていただきましょう」
男たちは卑下た笑いを浮かべている。
「……本気で私とやる気ですか」
私の答えに男たちは笑い出しました。
「本気でやる気かとは、笑わせる」
温厚な私でも、ㇺかってきましたよ。見た目で弱いって判定しましたね。その思い込み、絶対後悔させてやりますからね。
実は……、うちの町では、私に手を出すものはいません。当然といえば当然? 古くからの住人は、魔法修行が私の趣味って知っていますからね。森を焼いたり、屋敷を壊したのも知られていますし。
それなのに、私を襲うということは……、この町にゆかりのないもの。そして最近知り合ったってことでしょう。
「では、まとめてかかってきてください」
「おまえ、俺たちをバカにしているのか!」
男たちはたいそうご立腹なようです。若い女の子にマウントを取られたんですからね。ぜひ、カーッと頭に血を上らせてください。
「究極魔法、水鉄砲」
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こんな大きな水鉄砲、見たことなかったのでしょうか。すんごくびっくりしていました。なんか文句を言いたそうにしてましたが、面倒なので一気に弾を連射させました。
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「はあ」
思わずため息が出ちゃうわ。いったいどなたの仕業なんでしょう。お父さまと警備隊に連絡しないと。町の人たちも集まってきました。さっさと片付けないとね。
王子も戻ってきました。
「アリス、大丈夫かい? びしょ濡れじゃないか」
「ああ、はい。ちょっと水魔法を使ったので……」
マシンガンスタイルの水鉄砲は、自分も濡れるのが難点です。もう少し武器の構造を学んで、水マシンガンを改良してもいいかもしれません。
「姫様、ほらよ」
見知らぬ男性がタオルを放ってくれました。
「ありがとうございます」
「大丈夫かい?」
八百屋のおばちゃんたちも駆け付けてくれました。
5人の大男がのされているのを見て、王子は唖然とした後、笑い出しました。
「これ、アリス、一人で倒したのかい?」
「まあ、そうですけど」
「君、つよいねえ」
王子はうれしそうです。
「あの……、叫んでいた女の人は? 無事だったんですか」
「ああ、どうやら僕らを引き離したかったようだ。駆け付けたら、誰もいなかったよ」
王子はやれやれという表情です。
王子を巻き込みたくなかったという敵の意図が見えました。やはり私の敵ってことになりますか。
「そうですか。それは幸いでした」
私はとりあえず警備隊に花火を打ち上げて知らせ、お父さまには思念波で襲われた旨を報告しました。
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