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優月を包むウェディングドレスは、シンプルなデザインで、優月を引き立てていた。
入籍が先になったが、いよいよその日、優月と由紀也は結婚式を挙げる。
異母妹にドレスを奪われたことが遠い昔のようだった。
花嫁を迎えに来た由紀也は、照れたように頬を染め、熱っぽい目で花嫁を見つめてきた。
「きれいだよ、優月」
「私、幸せよ」
「あのとき、俺、ひどく嬉しかった」
「何のこと?」
「俺は優月のものだって、勝手に触らないで、って。カッコよかった」
優月は目を伏せた。
「独占欲が恥ずかしいわ。でも、わかったの、大事なものには触られるのも嫌だって」
「優月………」
花婿の目はますます熱っぽく花嫁を見つめた。
(おわり)
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