『アンダーワールド』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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第八部

チビもパーカー着て

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「小さなお子さんが三人だと大変でしょうね」

坂下がチビ達の姿を見ながら笑った。

「そうですね」

向井もため息まじりに笑うと、

「そうだ。今日はキッチンカーで何を販売してるの? 」

「今日はね。坂下君とコラボで、

エビマヨサンド作ったんだよ。

この前、パン食べた時に、

みんなで美味しいって話してたでしょ。

あれ坂下君が焼いてる窯焼きパンなんだって」

向井も納得したように頷いた。

「あれ、香ばしくて美味しいって、

話してたんですよ」

「有難うございます」

坂下が照れたように頭を下げた。

「でね。チビ達はエビマヨ大好きでしょ。

だから今回レーズンパンを焼いてもらって、

コラボしてみた。

そこにカフェテーブルあるから、

食べてってよ」

「そうします。人数分………今日は八人か。

じゃあ八人分予約ね」

「分かった。あとでね」

向井は黒谷達にお願いして、

チビ達の所に行った。

見るとワークショップで、

オリジナルの缶バッジを作っていた。

「描いた絵を缶バッジにしてくれるんだって」

新田が楽しそうにチビ達の様子を見ていた。

エハとヴァンも一緒になって絵を描いている。

「子供ってこういうの好きよね」

トリアも笑って、

人間の子供と一緒に作っているチビを見ていた。

暫くすると出来上がった缶バッジを手に、

五人が戻ってきた。

「簡単と思ってたけど、絵って難しい~」

ヴァンが笑った。

「みて~」

チビ達がそれぞれ自分の描いた絵のバッジを、

胸につけて得意げに笑った。

「おっ、可愛く描けてるじゃん」

新田が褒めると嬉しそうに見上げた。

「綺麗に色も塗れてるし」

向井も笑顔で三人を見た。

「そろそろお昼だから、

黒谷君のところでパン食べようか」

その言葉にヴァンとエハとチビ達が駆けだしていった。

「おっ、来た来た」

黒谷が笑うと、

「これパンね。ドリンクはどうする。

チビ達はジュースだけど、

大人は珈琲と紅茶の二択だから。

どっちもホットだよ」

エハにパンを渡すと、ヴァンに聞いた。

「俺は珈琲だけど…みんなはどうする? 」

後ろを振り返る。

「俺も珈琲」

「私も」

「じゃあ、全員珈琲で」

そういって出来上がるのを待った。

「ほら、ちゃんと手を拭いてね」

エハがペーパータオルを渡して、

注意する。

そんな様子を見ながら、

向井が黒谷達の方へ歩いてきた。

「黒谷君は例のイベントでは、

お弁当は出すんですか? 

ディッセさんが、

キャラクターグッズの手配はしてたけど」

「一応、イベント用に妖怪弁当を、

限定販売で出す予定。

数量は少ないんだけど、

新作なんで客の反応を見たいんだよね。

キッズはお子様妖怪ランチで、

大人用は普通の妖怪弁当」
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