248 / 631
第七部
冥王も欲しいスリーパー
しおりを挟む
「向井だろ~安達ばっかり。俺には? 」
「お兄ちゃんは我慢しないとね」
弥生は笑うと、
「私は今回は映画のキャラにしよう~」
そういって、
主人公たちが闘うアイドルゾンビを選んだ。
「そういえば、いつもなら飛んでくる、
冥王とチビがいませんね」
向井がそういいながら部屋を見回していると、
キッズルームで気持ちよさそうに寝ている、
四人の姿があった。
「さっきまでプールで遊んでたからね。
牧野君は元気だよね」
妖鬼がそういいながら入ってきた。
「この所アラームが鳴らないだろう。
だったら思いっきり遊ばなきゃさ」
牧野はハンバーガーにかぶりつくと言った。
源じいと佐久間もソファーに座ると、
テーブルからバーガーを出した。
真紀子は気持ちよさそうに寝ている四人を見てから、
テーブルにやってきた。
「チビちゃんたち、あれを着せてから、
気持ちよく寝てますよ」
弥生が言った。
「今ね、冥王も欲しいって言うんで、
大人用を作ってるのよ」
真紀子がソファーに座ると笑った。
「何? なんか着てるの? 」
ヴァンが真紀子を見た。
「この前弥生ちゃんと、
セール品を買いにいったんだけど、
そこでオーガニックコットンの膝掛けが、
半額だったのよ。
だからチビちゃん達に色違いで、
それをスリーパーに作り替えたの」
「凄~い」
エハがポテトを食べながら、
ビックリした顔をした。
「作るのは簡単なのよ。
この所遊びながら寝てるでしょ。
スリーパー着てれば、
寝てても風邪ひかないから」
「それで気持ちよさそうだから、
冥王も欲しいと言い出したわけなんだ」
佐久間が笑いながら寝ている冥王を覗いた。
「大人用は膝掛けっていう訳にはいかないから、
ブランケットでしょう。
だから私が冥王に売ってあげるから、
商品代を頂戴って言ったの」
弥生が笑った。
「くれるって? 」
「払うって」
「よかったじゃないですか。
真紀子さんの手間を考えたら、
材料費以上にもらわないとね」
向井も笑顔で真紀子を見た。
「あっ、ハンバーガーだ」
ディッセが入ってくると、
休憩室に続々と人が集まってきた。
賑やかな声に目が覚めたのか、
冥王はむくっと起き上がるとやってきた。
チビ達はまだ寝ているようだ。
「いい匂いがします」
「お目覚めですか?
お昼にハンバーガーを買ってきたんですけど、
食べますか? 」
向井は言いながらハンバーガーを持ち上げた。
「食べます~」
冥王はご機嫌でソファーに座ると、
ハンバーガーの包みを開いた。
「そうだ。実はですね~」
冥王がバーガーを頬張りながら向井を見た。
「知ってますよ。
ライブハウスの幽霊でしょ」
「!! 」
冥王の表情が驚きに変わった。
「お兄ちゃんは我慢しないとね」
弥生は笑うと、
「私は今回は映画のキャラにしよう~」
そういって、
主人公たちが闘うアイドルゾンビを選んだ。
「そういえば、いつもなら飛んでくる、
冥王とチビがいませんね」
向井がそういいながら部屋を見回していると、
キッズルームで気持ちよさそうに寝ている、
四人の姿があった。
「さっきまでプールで遊んでたからね。
牧野君は元気だよね」
妖鬼がそういいながら入ってきた。
「この所アラームが鳴らないだろう。
だったら思いっきり遊ばなきゃさ」
牧野はハンバーガーにかぶりつくと言った。
源じいと佐久間もソファーに座ると、
テーブルからバーガーを出した。
真紀子は気持ちよさそうに寝ている四人を見てから、
テーブルにやってきた。
「チビちゃんたち、あれを着せてから、
気持ちよく寝てますよ」
弥生が言った。
「今ね、冥王も欲しいって言うんで、
大人用を作ってるのよ」
真紀子がソファーに座ると笑った。
「何? なんか着てるの? 」
ヴァンが真紀子を見た。
「この前弥生ちゃんと、
セール品を買いにいったんだけど、
そこでオーガニックコットンの膝掛けが、
半額だったのよ。
だからチビちゃん達に色違いで、
それをスリーパーに作り替えたの」
「凄~い」
エハがポテトを食べながら、
ビックリした顔をした。
「作るのは簡単なのよ。
この所遊びながら寝てるでしょ。
スリーパー着てれば、
寝てても風邪ひかないから」
「それで気持ちよさそうだから、
冥王も欲しいと言い出したわけなんだ」
佐久間が笑いながら寝ている冥王を覗いた。
「大人用は膝掛けっていう訳にはいかないから、
ブランケットでしょう。
だから私が冥王に売ってあげるから、
商品代を頂戴って言ったの」
弥生が笑った。
「くれるって? 」
「払うって」
「よかったじゃないですか。
真紀子さんの手間を考えたら、
材料費以上にもらわないとね」
向井も笑顔で真紀子を見た。
「あっ、ハンバーガーだ」
ディッセが入ってくると、
休憩室に続々と人が集まってきた。
賑やかな声に目が覚めたのか、
冥王はむくっと起き上がるとやってきた。
チビ達はまだ寝ているようだ。
「いい匂いがします」
「お目覚めですか?
お昼にハンバーガーを買ってきたんですけど、
食べますか? 」
向井は言いながらハンバーガーを持ち上げた。
「食べます~」
冥王はご機嫌でソファーに座ると、
ハンバーガーの包みを開いた。
「そうだ。実はですね~」
冥王がバーガーを頬張りながら向井を見た。
「知ってますよ。
ライブハウスの幽霊でしょ」
「!! 」
冥王の表情が驚きに変わった。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる