『アンダーワールド』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

文字の大きさ
上 下
225 / 631
第六部

映像コンテスト

しおりを挟む
誰もが嫌な予感を感じていると、

「私は面白いことを思いつきました」

「また、面倒くさい事じゃないの」

妖鬼が眉間にシワを寄せて冥王を見た。

「面倒くさいとは何ですか。

豆まきも終わっちゃったし、

寂しいじゃないですか。

で、今、悪霊ハンターの話をしてたでしょ。

だから~」

「だから? 」

皆が繰り返すと、

「映像コンテストしましょう」

そういうと楽しそうに計画を話し始めた。



数日後――――

参加希望者はエントリーし、

三人一組で三分~五分の映像作品を撮影。

題材は「悪霊ハンター」

ストーリーは自由。

上位三チームには、

大物悪霊も一発で取り込める最強武器、

仙境の仙木を与える。

とあった。

当然、悪霊ハンターをやりたがっていた牧野は、

一番乗りでエントリーしていた。

「俺はやるぞ」

やる気満々で掲示板の前に立つ牧野を見て、

虎獅狼達がやってきた。

「牧野は参加するのか」

「もちろんだよ。仙木欲しいもん。

それにカッコイイ映像撮ってもらって、

戦隊ヒーローのようなハンターを演じてみせよう」

「まあ、頑張れ。

俺達は審査員だから見るのが楽しみだ」

虎獅狼が笑顔で言った。

「お前らが審査員か。

公平に審査してくれよ。

新田も出るからさ」

「あら、新田さんも出るの? 楽しみ~」

千乃の顔が嬉しそうに輝いた。

「あと、呉葉達チビと冥王も審査員だから、

子供ウケしそうなものもいいぞ」

クロが牧野を見て意見した。

「そうか。チビも審査員か。

これはやはりヒーローでいかなくてはダメだな」

牧野がそう言ったところで、

セイがやってきて組み合わせ表を貼りだした。


トリア&エハ・弥生監督チーム

ティン&向井・佐久間監督チーム

安達&新田・エルフ監督チーム

牧野&ディッセ・田所監督チーム

早紀&エナト・カトルセ監督チーム

真紀子&ヴァン・アートン監督チーム

ドセ&オクト・妖鬼監督チーム

ニットン&セーズ・シェデム監督チーム

以上八チームになります。

本日から二週間後に、

休憩室にて作品を発表。

皆さん、頑張って悪霊退治してきてください。

            冥王より


「ええ~なんで俺の相手がディッセなんだよ~

この組み合わせには悪意がある」

牧野の文句に虎獅狼達が笑っていると、

「俺だってやる時はやるよ。

ほら、見た目だってそんなに悪くないだろう? 」

ディッセが牧野の肩に手を乗せた。

「ディッセは黙って立ってれば、

出来そうなんだけどさ。

ちゃんと悪霊やっつけてよ」

牧野は文句を言うとディッセを見た。

「これね。ヴィヴィが選んで組み合わせ決めたらしいよ」

セイが笑いながら言った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり

柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日―― 東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。 中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。 彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。 無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。 政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。 「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」 ただ、一人を除いて―― これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、 たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

少年神官系勇者―異世界から帰還する―

mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる? 別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨ この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行) この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。 この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。 この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。 この作品は「pixiv」にも掲載しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

幼馴染の勇者が一般人の僕をパーティーに入れようとするんですが

空色蜻蛉
ファンタジー
羊飼いの少年リヒトは、ある事件で勇者になってしまった幼馴染みに巻き込まれ、世界を救う旅へ……ではなく世界一周観光旅行に出発する。 「君達、僕は一般人だって何度言ったら分かるんだ?!  人間外の戦闘に巻き込まないでくれ。  魔王討伐の旅じゃなくて観光旅行なら別に良いけど……え? じゃあ観光旅行で良いって本気?」 どこまでもリヒト優先の幼馴染みと共に、人助けそっちのけで愉快な珍道中が始まる。一行のマスコット家畜メリーさんは巨大化するし、リヒト自身も秘密を抱えているがそれはそれとして。 人生は楽しまないと勿体ない!! ◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

おっさんの異世界建国記

なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。

処理中です...