『アンダーワールド』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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第十三部

冥王の漫画

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「あれは本当にいいですね~

私も牧野君が寝ているのを見て、

空いてるカプセルに入ったんですよ。

そしたら疲れが取れて、

身体が楽になりました」

「冥王は何に疲れてるの? 」

シェデムはプッと笑うと休憩室に向かった。

向井達はその言葉に一瞬唖然となったが、

冥王を見て笑いだした。

「失礼ですね」

冥王はムッとした顔になり、

笑う向井達と一緒に歩き出した。


――――――――


休憩室に入ると、

トリアとフンフが虎獅狼達と、

イベントの話をしていた。

「お帰り~」

トリア達が振り返ると言った。

「ワッフルだって~」

牧野が言うのを聞いて、

「じゃあ、紅茶を入れようか」

とトリアとフンフが立ち上がった。

「虎獅狼達はミルクティー派だもんね」

トリアが言うと、

「悪いの~」

とクロが振り返った。

「よかったじゃない。帰ってきて」

「うるさかったぞ。向井はどこだ~ってな」

千乃と虎獅狼がそういいながら向井を見た。

「チビどもは寝てしまったか」

クロが抱かれているチビを見て笑った。

「プールで遊んでから、

お昼を食べに言ったんで疲れたんでしょう」

向井も笑うと妖鬼と新田と一緒に、

キッズルームのクッションに寝かせた。

「ワッフルは苺を三つだけ、

チビ用に残しておいてくださいね」

「苺を三個ね」

シェデムはそれだけ取り分けると、

「ブリュッセルワッフルは大きいから、

半分にカットしてクリーム乗せよう」

とお皿に置いた。

「これ運んでください。取り皿はこれね」

フンフがワッフルを入れた皿を、

牧野と安達に渡した。

「向井君達は何飲む? 紅茶? 珈琲? 」

「皆さんと一緒でいいですよ」

「私もそれで構いませんよ」

向井と源じいが言うと、

冥王達も同じでいいと頷いた。

「そういえば坂下さんはお店の方? 」

新田がキッチンにやってきて聞いた。

「そう。お店に置いてもらう商品の陳列の事でね。

ディッセとアートンと一緒に、

黒谷君と決めてるんじゃないかな」

シェデムが紅茶をトレイに置いて新田に渡した。

「これ持ってって」

「妖鬼と向井さんはこっちね」

フンフが二人の前にトレイを置いた。

「虎獅狼達は楽しそうだったけど、

何話してたの? 」

新田がテーブルにカップを置くと聞いた。

「ん? ほら逃避行の漫画よ。

河原たちが続きを描いたって言うんで、

さっそく読んだのよ」

「面白いわよね~」

「この閻魔はどうしようもないな。

女に捨てられ戻ってくるんだが、

懲戒処分を受けておるのに、

また好きな女が出来てな」

虎獅狼達がミルクティーを飲みながら、

笑って話した。
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