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第十七部
森のお店
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店内は昼を過ぎていることもあり、
客の姿も少なかった。
「いらっしゃい」
六十代と思われる女性が出てきた。
「あら、可愛らしいお客さん」
チビ達を見てにっこり笑った。
「だったら窓際の席がいいですね。
キッズチェアもありますから」
女性はそういうと席に案内してくれた。
ハクは初めてのレストランに楽しそうだ。
「パパ、ガチャ」
指をさすと見上げた。
「あったね~
じゃあ、メニューを決めたらね」
女性は笑顔でそんなハクを見ると、
「うちは昔ながらのメニュー表なんです。
ランチの他には、今日はこちらがご用意できます。
キッズメニューはパスタかピラフで、
お子様ランチになってます。
決まったらボタンを押してくださいね」
と説明して戻って行った。
「俺はランチにしようかな。
明太クリームのうどんだって」
「私はエビカツにします」
「カツも美味しそう~私もそれにしようかな」
大人達が選ぶ横でチビ達も、
真剣に写真を見ながら選んでいた。
それぞれメニューが決まったところでボタンを押し、
女性が来るのと同時に、
牧野達がチビを連れてガチャブースに歩いて行った。
「ガチャは私の趣味みたいなものなんですけど、
皆さん喜んでくれてるので、
置いてよかったと思ってるんです」
チビ達が楽しそうにガチャを選ぶ姿に、
女性が話した。
「私もこの前来た時に回して、
これをゲットして鞄に付けてるんですよ。
それで子供達も欲しいって」
と笑顔で女性を見た。
「有難うございます。
皆さんが宣伝してくれるので、
ガチャ目当てで来る方もいるんですよ。
作り甲斐があって嬉しいです」
「このお店の山猫は、
宮沢賢治から付けられたんですか? 」
向井が聞くと、
「あはは。
皆さん、そう言われるんですけど、
映画の山猫から取ったんですよ。
私の若い頃は、
毎年のように殺人ウィルスが蔓延しててね。
新しい映画もなかなか見られなかったの」
女性が笑いながら話した。
「リバイバル上映が人気の時代ですね。
私はあなたより年上ですが、
やはり、当時は映画館に通いましたよ」
源じいも懐かしむように言った。
「あの頃も今と同じにレトロブームで、
懐かしい映画が新鮮だったんです。
その時見た映画の一つが山猫で、
アラン・ドロンが素敵でね」
「ドロンはいい男でしたね」
源じいも笑った。
「それでお店を山猫にして、
私がキャラクターを書いたんです。
レストランなので、
宮沢賢治のイメージの方が強いですよね。
店内も私の趣味で、
森の中にあるような雰囲気にしてしまって。
ふふふ」
女性は楽しそうに笑うと、
注文を取って戻って行った。
客の姿も少なかった。
「いらっしゃい」
六十代と思われる女性が出てきた。
「あら、可愛らしいお客さん」
チビ達を見てにっこり笑った。
「だったら窓際の席がいいですね。
キッズチェアもありますから」
女性はそういうと席に案内してくれた。
ハクは初めてのレストランに楽しそうだ。
「パパ、ガチャ」
指をさすと見上げた。
「あったね~
じゃあ、メニューを決めたらね」
女性は笑顔でそんなハクを見ると、
「うちは昔ながらのメニュー表なんです。
ランチの他には、今日はこちらがご用意できます。
キッズメニューはパスタかピラフで、
お子様ランチになってます。
決まったらボタンを押してくださいね」
と説明して戻って行った。
「俺はランチにしようかな。
明太クリームのうどんだって」
「私はエビカツにします」
「カツも美味しそう~私もそれにしようかな」
大人達が選ぶ横でチビ達も、
真剣に写真を見ながら選んでいた。
それぞれメニューが決まったところでボタンを押し、
女性が来るのと同時に、
牧野達がチビを連れてガチャブースに歩いて行った。
「ガチャは私の趣味みたいなものなんですけど、
皆さん喜んでくれてるので、
置いてよかったと思ってるんです」
チビ達が楽しそうにガチャを選ぶ姿に、
女性が話した。
「私もこの前来た時に回して、
これをゲットして鞄に付けてるんですよ。
それで子供達も欲しいって」
と笑顔で女性を見た。
「有難うございます。
皆さんが宣伝してくれるので、
ガチャ目当てで来る方もいるんですよ。
作り甲斐があって嬉しいです」
「このお店の山猫は、
宮沢賢治から付けられたんですか? 」
向井が聞くと、
「あはは。
皆さん、そう言われるんですけど、
映画の山猫から取ったんですよ。
私の若い頃は、
毎年のように殺人ウィルスが蔓延しててね。
新しい映画もなかなか見られなかったの」
女性が笑いながら話した。
「リバイバル上映が人気の時代ですね。
私はあなたより年上ですが、
やはり、当時は映画館に通いましたよ」
源じいも懐かしむように言った。
「あの頃も今と同じにレトロブームで、
懐かしい映画が新鮮だったんです。
その時見た映画の一つが山猫で、
アラン・ドロンが素敵でね」
「ドロンはいい男でしたね」
源じいも笑った。
「それでお店を山猫にして、
私がキャラクターを書いたんです。
レストランなので、
宮沢賢治のイメージの方が強いですよね。
店内も私の趣味で、
森の中にあるような雰囲気にしてしまって。
ふふふ」
女性は楽しそうに笑うと、
注文を取って戻って行った。
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