上 下
535 / 631
第十五部

お洋服・カフェ・駄菓子?

しおりを挟む
「この前ディッセさん達が、

お店に行くって言うんで、

チビ達も連れて一緒に行ったのよ。

あそこは近くに公園もあるし、

遊ばせるのにちょうどいいから。

そしたら駄菓子屋さんが出来てて、

寄ってきたの」

「駄菓子屋さん行くの? 」

耳ざといこんが笑顔で大人達の顔を見た。

「わらわはグミが食べたいぞ」

呉葉も嬉しそうに言った。

「はぁ~じいじはどうしようもないわね」

そこへトリアもやってくると笑った。

「私も式神課のヘルプに呼ばれたんだけど」

「あっ、そうだった」

セイは言うと、

「簡単な案件なので二人で十分だと思うけど、

トリアも念のため一緒に行って」

と話した。

「別にいいけど、チビ達はお洋服買いに行くの? 」

トリアがハクを見た。

「ハクの靴は三鬼のか。ちょっと大きいね」

「そうなのよ。だから靴も合わせて、

フェムトンから予算貰ったから、

まとめて購入して、

あとはイベントでいつも買う、

キッズウェアの作家さんが参加されるから、

そこで選ぼうと思って」

アンが話した。

「そうだ。だったら、

お昼に絵本カフェに行かない? 」

トリアが言った。

「絵本カフェ? 」

向井達が聞き返した。

「谷村さんに教えてもらったんだけど、

このモールの近くにあるのよ。

大人も子供も楽しめる絵本が沢山あって、

読めるし、購入もできるから楽しいわよ」

「そんなお店があるの? 」

弥生がトリアを見た。

「あるのよ~さすが絵本作家さんよね。

谷村さんの本もあった。

でね、息抜きに松田先生連れて行ってみたの。

食事も美味しいし、

チビ連れて行くにはピッタリよ」

「だったらお昼はそこで食べて、

帰りに駄菓子屋さんに寄ろう」

アンが笑顔で言った。

「いいな~仕事がなきゃいけるのに~」

早紀が口をすぼめて、

フェムトンと顔を見合わせた。

「ほら、油売ってないで仕事に行ってください」

セイが手を叩くのを合図に、

各自仕事へと戻って行った。


――――――――


下界に下りると向井達は、

チビとモールの前で分かれ、

建物に向かった。

ショッピングモールは中央寄りの捨て地の為、

それなりに大きさがある。

ここも過疎化に伴い、

長い事使われていなかったが、

この先にある姥捨て団地に人が住み始め、

今では人が戻りつつあった。

「ここ三階部分だけ住宅なのよね。

家族のいる人は少し家賃は高くなるけど、

団地より便利だからいいわよね」

トリアが建物を見上げた。

捨て地には再利用モールが多く、

このように住居を兼ねた建物も増えていた。

「海外の人は捨て地と中央の中間に、

国が用意した外国人居住区で暮らしてるでしょう。

だから捨て地に住む人は殆どいないし、

真実の壁事件があるから、

寄り付くものもいない。

捨て地だけで生活が困らないなら、

冥界としてもパトロールが楽で助かるんだけどね」

トリアが笑った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

独り日和 ―春夏秋冬―

八雲翔
ライト文芸
主人公は櫻野冬という老女。 彼を取り巻く人と犬と猫の日常を書いたストーリーです。 仕事を探す四十代女性。 子供を一人で育てている未亡人。 元ヤクザ。 冬とひょんなことでの出会いから、 繋がる物語です。 春夏秋冬。 数ヶ月の出会いが一生の家族になる。 そんな冬と彼女を取り巻く人たちを見守ってください。 *この物語はフィクションです。 実在の人物や団体、地名などとは一切関係ありません。 八雲翔

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

キャバ嬢とホスト

廣瀬純一
ライト文芸
キャバ嬢とホストがお互いの仕事を交換する話

処理中です...