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番外編 新たな動き

冥界の人気作家

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それぞれサインを書いてもらい、

ご機嫌で帰ってくると、

絵本を広げて嬉しそうに話していた。

暫くするとハクとクロウがブースの奥で、

チビ用に用意した椅子に座ってウトウトし始めた。

「下の二人には並んで待つのは、

ちょっと大変だったかな? 」

トリアが笑う。

チビ達は絵本の他にもグッズを買ったので、

三鬼達はそれを見ながら楽しそうだ。

「うちも本は全て完売したよ~」

ディッセが嬉しそうに言う。

「アンとティンのコンビでしょ。

美男美女だからね~

なんか捨て地TVも来てインタビューされてた」

「TVとか写真て大丈夫なの? 」

シェデムを見て黒谷が聞いた。

「死神だから暫くしたら記憶操作されて、

消去されちゃうから。

少しの間は稼がせてもらおうかな」

シェデムが悪魔の如くふふふと笑った。

「チビ達はもう限界だから、先に冥界に戻るわね」

弥生がやってきて話した。

「あぁ、そうよね。

お昼もまだだもんね。

どうせもう売るものは………グッズが少し残ってるか。

この後、牧野達も来るし、

残るのは私と向井君、安達君、

ディッセとシェデム、黒谷君がいれば大丈夫かな」

トリアがグッズが並ぶテーブルを見ながら話した。

「じゃあ、安達君悪いけどゲート開いてくれる? 

荷物の一部は持って帰るから。

冥王のお土産も買ったし、

おやつもあるし………忘れ物はないかな」

アンが荷物をまとめながらいい、

それぞれがチビを抱き上げた。

シェデムは時間を止めると、安達がゲートを開く。

荷物を送り、アートン達もゲートを抜けると、

空間を閉じ時間を動かした。

「いつ見ても不思議だよね」

黒谷がボ~としながら呟いた。

「そういえばお腹空いたよね。

今日はコミフェスだから食べ物はない? 」

トリアが言うと、

「キッチンカーが幾つか出てるよ。

ホットドッグとか簡単なものだけど」

ディッセがそんな話をしてると、

牧野達が近づいてきた。

「あれ? みんなは? 」

牧野が聞くと、

その後ろからサランダとチェントも様子を見に来た。

「今帰ったとこ。もう、チビ達が疲れて寝てたから、

先に帰したのよ」

シェデムが話した。

「そうだお昼食べた? 

今そこでホットドッグとコロッケバーガー買ってきたんだけど」

チェントが袋を持ち上げた。

「まだ、みんないるかな? と思って多めに購入したんだけど」

「嬉しい~お腹空いた~って話していたところなのよ」

サランダを見て、トリアが笑顔になった。

「牧野君がいるから多くても残らないと思います」

向井も笑うと、

既に嬉しそうに袋を受け取る牧野を見た。

「本は完売? 」

新田がびっくりしたように皆を見た。

「アンが作家に化けてたでしょう。

ファンがこんな美人が書いてるなんてって、

大騒ぎよ」

シェデムがパンを受け取り笑った。

「ティンは彼氏だと思われて、

美男美女だって客が途切れなくて、

相乗効果でグッズも売れた売れた」

ディッセも楽しそうに言うと、バーガーを頬張った。
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