『アンダーワールド・番外編』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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番外編 騒ぐ下界

毘沙門天もイベントに

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向井達がブースに行くと、

「あっ、風船作ってきたんだ。

黒谷君と弥生ちゃんがいたでしょう」

シェデムがやってくると言った。

「はい。もう少ししたら戻ってくるそうです」

向井が話をしてると、

「お前ら何食べてんの? ポップコーン? 」

牧野がチビが食べてるのを見て、

「俺達のは? 」

と向井を振り返った。

「ほら、キャラメル買ってきたから、

皆で食べたら? 」

トリアがカップを渡すと、

安達と坂下、ディッセも椅子から立ち上がった。

「全く、子供じゃあるまいし」

シェデムが苦笑いしながら、

ポップコーンを食べる牧野達を見た。

「売れ行きはどう? 」

トリアが聞いていると、

お客たちが入り口の方をちらちらと見始めた。

何だろうと向井達もその方向を見ると、

「じいじ~」

「ばぁば~」

チビ達が嬉しそうに声をあげた。

毘沙門天と赤姫が揃って歩いてくる姿があった。

人々が道を開けるように遠巻きで見る様子に、

「やっぱり神様は普通じゃないから、

注目を集めちゃうわね」

トリアが笑った。

「さっき冥界うえに行ったら、

皆はイベントに出掛けてるって聞いたので、

遊びに来ましたよ」

「今、翔太にも声をかけてきた。

あやつは弥生と一緒だと嬉しそうじゃな」

毘沙門天と赤姫が笑った。

「いつもながら目立ってますね」

向井が笑いながら話すと、

「こればかりは、

うちから醸し出されるものだからね~」

「後光ばかりは隠せんからの~ほっほっほ」

二人が声をあげて笑うのを、

向井達は苦笑いしながら見ていた。

「たべる? 」

チビ達が自分達が食べてるポップコーンを見せた。

「ほぉ~これはお菓子かの? 」

「おいしいの」

三鬼が二人にカップを見せた。

「ポップコーンです。

甘いフレーバーで美味しいですよ」

「では頂こう」

向井の説明に二人はお菓子をつまんだ。

「この食感は癖になるの~」

「美味しいですね~」

赤姫と毘沙門天の顔が笑顔になる。

「せっかくだから、一緒に見てきたら?

これからチビ達はお目当てのショップに行くんだよ。

今回はいつもよりお店が多いから、

楽しいと思うよ」

ディッセが二人に勧めた。

「ボクね~おっきなぶたいをかってもらうの」

「舞台? 」

毘沙門天が不思議そうな顔で三鬼を見ると、

「そう。いっしょにあそぶの」

「な~」

こんと呉葉も嬉しそうに笑った。

「それはいいの~」

赤姫が微笑む横で毘沙門天がハクとクロウを見た。

「君達は何を買ってもらうの? 」

「あのね~つみき~」

「パズルなの」

二人が笑顔で言った。

そんな話をしていると、

「俺達も行くよ」

牧野が言い安達と新田も手をあげた。

「俺、オヤジから聞いたぞ。

向井にお金渡したって。

だから買ってもらう」

牧野が偉そうに向井を見た。

「冥王は口が軽いな~」

シェデムは苦笑すると、

「ここは私達が見てるから行ってきていいわよ。

どうせ、またあとからエハ達も来るんでしょう? 」

と言った。

「では、チビと大きなチビがうるさいので、

先に見てきちゃいますね」

向井は笑うと、

ブース番号を確認しながら歩く牧野達のあとを追った。
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