『アンダーワールド・番外編』冥王VS人間～魑魅魍魎の戦が今始まる～

八雲翔

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番外編　冥界の副業

安達の体調

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「安達君も今日はちびちゃんと一緒に、

ジュースにしましょう。

安達君の好きな生メロンのジュースがありますから、

それにしますか？　」

安達の顔が笑顔になる。

その様子にトリア達もホッとしたのか笑顔になった。

「牧野君もジュースにしますか？　」

向井は店舗の方へ向かいながら聞いた。

牧野は一緒についてきながら、

「安達大丈夫？　」

と心配そうに聞いた。

「平気ですよ。お薬が変わったので、

ちょっと慣れるまで体が反応し過ぎちゃうんです。

きちんと炎帝様に説明を受けたので、

安心していいですよ」

向井が笑顔で牧野の背中を優しく叩いた。

室内に戻ると安達もテーブルに来て、

チビ達と楽しそうに話している。

「きょうはてまきズシなの～」

こんが嬉しそうに振り返る。

「もう少ししたらご飯にしましょう。

皆さんも生メロンジュース飲みますか？　」

向井はジュースピッチャーを持ってくると、

声をかけた。

「飲む～」

チビ達が嬉しそうにかけてきた。

「では、ソファーに座ってください」

牧野がチビ達とテーブルに戻るのと入れ違いで、

トリアと新田、千鬼がキッチンに来た。

「安達君、相当悪いの？　」

トリアが声を潜めて聞いた。

「皆心配性ですね～

大丈夫ですよ。

新しい薬は魂の暴走を止めるものなので、

副作用も考えて少し弱いものに変更したんです。

今日はちょっと楽しくて興奮したんだと思いますよ。

知恵熱みたいなものなので、

もう落ち着いてるでしょう」

向井はジュースを注ぎながら説明した。

「薬が弱いものに変更されたってことは、

大分よくなってるって事？　」

新田がジュースをトレイに置きながら言った。

「体が大きくなったので、

薬に頼るだけじゃなく安達君の持つ力も、

炎帝様は期待してるんです。

今も薬を飲んだらすぐにおさまったでしょう。

以前と違ってそれだけ、

安達君の体力も付いてきてる証拠なんです」

「そうか」

新田は納得したようにトレイを持って、

テーブルに歩いて行った。

本当の事は離せないので、

安達の魂のことを知っているトリアと千鬼は、

複雑な顔で向井を見た。

「なんですか。その顔は。

薬は新しくなれば、

多少体に異変は出てきます。

もう少ししたら落ち着いてくると思います。

大丈夫ですよ」

向井は安心させるようにいうと、

納得いかなそうな顔の二人に笑った。

「ジュースを飲んだら夕食にするんでしょう。

ビールも用意したし、

食べて飲んで、イベントに向けて頑張りましょう」

向井はそう言って、

二人にもジュースが乗ったトレイを渡した。

「………まぁ、向井君が慌てていないという事は、

大丈夫という証拠でもあるからね」

トリアはトレイを受け取って言うと、

三人はテーブルに歩いて行った。

炎帝様には魂が拒否反応を起こすかもしれないと、

事前に言われていたので対応できたが、

向井にとっても内心は、

どんな症状が現れるか少し心配ではあった。

ジュースを飲んでいる様子を見てると、

薬の副作用はそれほど問題はないようだ。

向井もホッとすると、ジュースを飲んだ。

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