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番外編 西支部
シーリングスタンプのご褒美
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「そういえば………
こんが大嫌いな人参が食べられるようになって、
パパからもらったって見せに来てた」
河原も思い出すように笑った。
「なるほど。そうやって克服させてたんですね」
冥王が頷いた。
「このくらいのご褒美で克服できるなら、
大した苦手ではないんですよ」
向井も笑った。
「でも、このクリームソーダ―とか、
コーヒーフロートってどうやって作ったの? 」
シェデムが手に取って眺めた。
シーリングスタンプからはみ出るように、
クリームソーダ―が乗って、
クリームもストローも付いている。
「このアイデア面白いですよね」
葛城は笑顔になると向井を見た。
「これはシーリングスタンプの上に、
ワイヤーでグラス作って、
中身はシーリングワックスです。
で、クリームはホイップデコを乗せました」
「これ欲しい~デコに貼りたい」
安達が向井を見上げおねだりした。
「どうしようかな~」
安達のしょんぼりする顔に向井は笑うと、
「好きなのをどうぞ」
「え~私も欲しい」
早紀達も向井を見て言うので、
「こんなものでよければいいですよ」
と笑ってケースを渡した。
「シーリングスタンプって楽しいですよね。
本来の目的とは違いますけど」
向井は真剣に選ぶみんなの姿に、
葛城と笑った。
次の日、
下界では昨日の事でまだ騒ぎは収まっていなかった。
恐らく海外でトピックとしてあがったのも、
理由かもしれない。
悪霊は昨夜退治しただけあって、
そこまで膨れ上がっていなかったので、
向井達はデコパーツ専門店へと出かけて行った。
出掛けに河原たち派遣霊からも、
幾つか欲しいというデコパーツを頼まれ、
冥王もあれやこれやと騒いでいた。
「随分頼まれたね」
新田がタブレットを見ながら笑った。
仕事がなかったのでティンも加わり、
チビはみんなでお出かけ~と喜んで歩いていた。
黄色の捨て地は商店街が充実していて、
その先にデコパーツ屋さんがあった。
「コロッケ~」
ハクが向井の顔を見上げて言った。
「あっ」
トリア達もまずいという顔で笑った。
「なんじゃ? 」
呉葉がお店を見る。
「おいしいの~」
ハクがニコニコして話す。
「こんしらない」
「ハクだけずるい」
チビ達がぶーぶー言い出した。
「子供に内緒は難しいですね」
向井が笑っていると、
「どういう事? 」
弥生も不思議そうに振り返った。
「実はね………」
早紀がハクのお泊りセットを買いに行った時のことを話した。
「あぁ~なるほど。
じゃあ、帰りに買って帰ろうか」
アンが笑いながらお店を見た。
「この先にはおこわ専門店があるし、
デコパーツ屋さんの帰りに、
コロッケと一緒に買っていこう」
トリアはチビ達を見ながら言った。
「やくそくじゃ」
むくれる呉葉に笑うと、
「約束ね」
と歩き出した。
こんが大嫌いな人参が食べられるようになって、
パパからもらったって見せに来てた」
河原も思い出すように笑った。
「なるほど。そうやって克服させてたんですね」
冥王が頷いた。
「このくらいのご褒美で克服できるなら、
大した苦手ではないんですよ」
向井も笑った。
「でも、このクリームソーダ―とか、
コーヒーフロートってどうやって作ったの? 」
シェデムが手に取って眺めた。
シーリングスタンプからはみ出るように、
クリームソーダ―が乗って、
クリームもストローも付いている。
「このアイデア面白いですよね」
葛城は笑顔になると向井を見た。
「これはシーリングスタンプの上に、
ワイヤーでグラス作って、
中身はシーリングワックスです。
で、クリームはホイップデコを乗せました」
「これ欲しい~デコに貼りたい」
安達が向井を見上げおねだりした。
「どうしようかな~」
安達のしょんぼりする顔に向井は笑うと、
「好きなのをどうぞ」
「え~私も欲しい」
早紀達も向井を見て言うので、
「こんなものでよければいいですよ」
と笑ってケースを渡した。
「シーリングスタンプって楽しいですよね。
本来の目的とは違いますけど」
向井は真剣に選ぶみんなの姿に、
葛城と笑った。
次の日、
下界では昨日の事でまだ騒ぎは収まっていなかった。
恐らく海外でトピックとしてあがったのも、
理由かもしれない。
悪霊は昨夜退治しただけあって、
そこまで膨れ上がっていなかったので、
向井達はデコパーツ専門店へと出かけて行った。
出掛けに河原たち派遣霊からも、
幾つか欲しいというデコパーツを頼まれ、
冥王もあれやこれやと騒いでいた。
「随分頼まれたね」
新田がタブレットを見ながら笑った。
仕事がなかったのでティンも加わり、
チビはみんなでお出かけ~と喜んで歩いていた。
黄色の捨て地は商店街が充実していて、
その先にデコパーツ屋さんがあった。
「コロッケ~」
ハクが向井の顔を見上げて言った。
「あっ」
トリア達もまずいという顔で笑った。
「なんじゃ? 」
呉葉がお店を見る。
「おいしいの~」
ハクがニコニコして話す。
「こんしらない」
「ハクだけずるい」
チビ達がぶーぶー言い出した。
「子供に内緒は難しいですね」
向井が笑っていると、
「どういう事? 」
弥生も不思議そうに振り返った。
「実はね………」
早紀がハクのお泊りセットを買いに行った時のことを話した。
「あぁ~なるほど。
じゃあ、帰りに買って帰ろうか」
アンが笑いながらお店を見た。
「この先にはおこわ専門店があるし、
デコパーツ屋さんの帰りに、
コロッケと一緒に買っていこう」
トリアはチビ達を見ながら言った。
「やくそくじゃ」
むくれる呉葉に笑うと、
「約束ね」
と歩き出した。
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