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番外編

ハクのおトイレ修行?

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翌日、朝から呼び出しで、

牧野と佐久間、坂下、エハ、ヴァンが冥界へと戻って行った。

「俺は行かなくてよかったのかな? 」

朝食を食べながら向井が聞くと、

「安達君とチビがいるから、

今回は牧野君の力の練習も兼ねて、

坂下君がサポートに入るらしいよ」

と新田もサンドイッチを食べながら話した。

「安達君とちびちゃんは牧野君が連れて行かれたのに、

全然気づかないのね」

気持ちよさそうに眠る姿にアンが笑った。

「俺としては安心してるんですけどね」

「なんかあった? 」

トリアが向井を見た。

「そういう訳ではないんですけど、

近々炎帝様の所に伺うので、

お薬の事が気になっているみたいなんです」

「薬って増えてるの? 」

ティンが聞いた。

「増えているというより、

本人はお薬を飲まない体にななりたいんですよ」

「あぁ………そういう事か」

早紀が言い、みんなも眠る安達を見ながら頷いた。

「確かに薬が必要という事は、

発作がおさまらないという事だからね」

セーズも珈琲を飲むとサンドイッチを頬張った。

その時、

「ん………」

ハクがむくっと起きだし、辺りを見回した。

「ち~」

「おっ、偉いね~」

近くにいた新田が立ち上がると、

ハクを抱いてトイレに連れて行った。

「ハクもトイレ覚えた? 」

ゼスが驚いてみんなを見る。

「最近は教えられるようになったんで、

紙パンツ卒業ももうすぐかな」

「へえ~」

向井の説明に黒谷も驚くように頷いた。

「僕もトイレ………」

ハクが動き出したのでチビ達が次々と起きだした。

「ちょっと待ってね。ハクが戻ってきたらね」

ボ~としている安達に、

「顔洗ってきたら? 」

トリアが笑いながら言った。

「うん………」

ぽわ~としながら洗面所に行く安達を見ながら、

「チビ達のジュースはバナナで作ろう。

昨日買ってきたので、

皆さんも飲みますか? 」

向井が立ち上がって聞くと、

「生バナナ? だったら飲みたい~」

早紀が手をあげるのを見て、

他の者達も飲む~と手をあげた。

「バナナとミルクを持ってくればいい? 」

「お願いします。あと氷も」

「分かった」

黒谷が店の方へ出て行った。

向井がジュースを作っていると、

おトイレから戻ったチビ達が嬉しそうにキッチンに来た。

「バナナジュース」

「はいはい、今持っていくから、

座ってください」

弥生と早紀がチビ達をテーブルに連れて行った。

向井はカップに注ぐと、

トリア、黒谷とジュースを運ぶ。

チビ達が食べ始めるのを見て、

向井は洗面所に行った。

安達が着替えるのを見ながら、

「辛かったらお薬を飲まなくちゃだめですよ」

「えっ? 」

向井の言葉に驚いて振り向いた。

「炎帝様は安達君の体に合わせて、

ちゃんと調合してくれているんです。

我慢してもいいいことないですよ」

「………」

「昨日もちょっと我慢してたでしょ。

よく寝てたから大丈夫かなと思ったんですけど」

「………最近、少し体が楽だったから………」

安達が唇をすぼめてぼそっと言った。
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