6 / 223
番外編
気づいたら外泊?
しおりを挟む
黒谷は目を覚ますと、
あぁそうか。昨日あのまま寝ちゃったんだっけ………
見ると向井達も気持ちよさそうに寝ている。
考えたら二十年近く追われるように生きてきたから、
こうやってのんびりできるのっていいな。
黒谷は笑顔で伸びをすると起き上がった。
「ん? 」
向井も目を覚ますと、
「そっか。酔って寝ちゃったんだ」
と笑いながら起き上がった。
「向井さんも珈琲飲む? 」
黒谷はキッチンに行くと声をかけた。
「いただきます」
向井もテーブルの上を片付けると、
空き缶を分別ごみに捨てた。
「あれだけあったのに、綺麗に食べちゃいましたね」
向井もキッチンに来ると、マグカップを受け取った。
「カツとブタの串が少し残ったから、
それで煮込み丼にしようか」
「そうですね」
二人はキッチンカウンターに寄りかかって、
珈琲を飲みながら言った。
「あの三人は起きないね~」
「運動会のあとですからね。
疲れてるんだと思いますよ。
床も暖かくて気持ちいいんでしょう」
小さなブランケットにくるまって、
ぐっすり寝ている。
「向井さんは疲れてないの? 」
「俺は元々眠りが浅いんですよ。
死んでからはよく寝てる方かな? 」
ハハハと向井が笑った。
「死んでる方が健康的なんだ」
黒谷もふき出すと、食事の用意を始めた。
「なんか手伝いましょうか」
向井が言うと、
「じゃあ、お店の冷凍庫から、
保存してあるご飯持ってきてもらえる?
五人分だから………袋三個とあと卵七個」
「はい」
朝食の香りが充満してくると、
「いい匂い………」
とディッセが起きだし、
「腹減った~」
と牧野と安達も目を覚ました。
「今何時? 」
ディッセが聞く。
「八時」
黒谷が丼を作ると、向井と運んできた。
「あれ? 今日土曜日だよね。
キッチンカーはないの? 」
安達が丼を受け取り言った。
「明日は出店するけど、
今日はお休み。
休息しないと俺も疲れるからね」
黒谷が笑いながらソファーに座った。
向井がお茶を運んでくると、テーブルに並べた。
「床が暖かいのって気持ちいいな」
牧野は丼を食べながら床を触った。
「でも気を付けないと風邪ひきますよ。
牧野君は掘りごたつで寝て、体調崩したでしょ」
向井が苦笑する。
「分かってるんだけどさ~気持ちいいんだよね~」
牧野はそこまで言って何かを思い出したのか、
「そうだ。黒谷がお休みなら、
俺達と出かけない? 」
と言った。
「いいけど、どこ行くの? 」
黒谷がご飯を食べながら牧野を見た。
「えっとね~」
安達はそういうとディッセのタブレットを開き、
テーブルの中央に置いて見せた。
皆でのぞくと、
『ゾンビ少年とねこねこコラボ』
の文字と映像があった。
「青と赤の捨て地の真ん中に、
使われてなかったスポーツジムがあったでしょ」
安達が説明を始めた。
「あ~俺が住む団地と青の商店街の間のね」
黒谷も思い出すように頷いた。
あぁそうか。昨日あのまま寝ちゃったんだっけ………
見ると向井達も気持ちよさそうに寝ている。
考えたら二十年近く追われるように生きてきたから、
こうやってのんびりできるのっていいな。
黒谷は笑顔で伸びをすると起き上がった。
「ん? 」
向井も目を覚ますと、
「そっか。酔って寝ちゃったんだ」
と笑いながら起き上がった。
「向井さんも珈琲飲む? 」
黒谷はキッチンに行くと声をかけた。
「いただきます」
向井もテーブルの上を片付けると、
空き缶を分別ごみに捨てた。
「あれだけあったのに、綺麗に食べちゃいましたね」
向井もキッチンに来ると、マグカップを受け取った。
「カツとブタの串が少し残ったから、
それで煮込み丼にしようか」
「そうですね」
二人はキッチンカウンターに寄りかかって、
珈琲を飲みながら言った。
「あの三人は起きないね~」
「運動会のあとですからね。
疲れてるんだと思いますよ。
床も暖かくて気持ちいいんでしょう」
小さなブランケットにくるまって、
ぐっすり寝ている。
「向井さんは疲れてないの? 」
「俺は元々眠りが浅いんですよ。
死んでからはよく寝てる方かな? 」
ハハハと向井が笑った。
「死んでる方が健康的なんだ」
黒谷もふき出すと、食事の用意を始めた。
「なんか手伝いましょうか」
向井が言うと、
「じゃあ、お店の冷凍庫から、
保存してあるご飯持ってきてもらえる?
五人分だから………袋三個とあと卵七個」
「はい」
朝食の香りが充満してくると、
「いい匂い………」
とディッセが起きだし、
「腹減った~」
と牧野と安達も目を覚ました。
「今何時? 」
ディッセが聞く。
「八時」
黒谷が丼を作ると、向井と運んできた。
「あれ? 今日土曜日だよね。
キッチンカーはないの? 」
安達が丼を受け取り言った。
「明日は出店するけど、
今日はお休み。
休息しないと俺も疲れるからね」
黒谷が笑いながらソファーに座った。
向井がお茶を運んでくると、テーブルに並べた。
「床が暖かいのって気持ちいいな」
牧野は丼を食べながら床を触った。
「でも気を付けないと風邪ひきますよ。
牧野君は掘りごたつで寝て、体調崩したでしょ」
向井が苦笑する。
「分かってるんだけどさ~気持ちいいんだよね~」
牧野はそこまで言って何かを思い出したのか、
「そうだ。黒谷がお休みなら、
俺達と出かけない? 」
と言った。
「いいけど、どこ行くの? 」
黒谷がご飯を食べながら牧野を見た。
「えっとね~」
安達はそういうとディッセのタブレットを開き、
テーブルの中央に置いて見せた。
皆でのぞくと、
『ゾンビ少年とねこねこコラボ』
の文字と映像があった。
「青と赤の捨て地の真ん中に、
使われてなかったスポーツジムがあったでしょ」
安達が説明を始めた。
「あ~俺が住む団地と青の商店街の間のね」
黒谷も思い出すように頷いた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
独り日和 ―春夏秋冬―
八雲翔
ライト文芸
主人公は櫻野冬という老女。
彼を取り巻く人と犬と猫の日常を書いたストーリーです。
仕事を探す四十代女性。
子供を一人で育てている未亡人。
元ヤクザ。
冬とひょんなことでの出会いから、
繋がる物語です。
春夏秋冬。
数ヶ月の出会いが一生の家族になる。
そんな冬と彼女を取り巻く人たちを見守ってください。
*この物語はフィクションです。
実在の人物や団体、地名などとは一切関係ありません。
八雲翔
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる