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Are you ready to make your story?
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書いた。
書いた。
私は書いた。
何かに追われるように。
誰も私のことなんか急かしやしないのに、何者かに取り憑かれたように書いた。
小説。エッセイ。随筆。
形式はなんでもよかった。
ただただ、私は書いた。
私にとって書くことは、リストカットに似ている。
精神的な自傷なのだ。
言葉というナイフで心を切り裂き、流れる血を、原稿用紙に託す。
書けば書くほど、傷は増えて、また深くなった。
そうして傷だらけになった心を、また自分自身の言葉で傷つけた。
書いたものを発表しても、あまり世間の反応はない。
だけれども、私は書いた。
書かなければという強迫観念が、私にはあった。
誰かに認められたい。褒められたい。
そんな承認欲求も、根底にはあったかもしれない。
でも、それよりも、書かないと居ても立ってもいられなかった。
創造性の発露。
そう言えば聞こえはいいが、単に私は、溢れてくる血を見せびらかしているに過ぎなかった。
小説家になる方法。ノウハウ。
文学賞で入賞するためには。
そんなこと、私にはどうでもよかった。
私は、小説家になるために書くのではない。
小説家になるために、誰かに評価されるために書く人とは、相容れない気がした。
書いて書いて、書き続けること。
それこそが私の逃げ場だと言わんばかりに、私は書き続けた。
でも、わかっている。
そうやって書き殴ってばかりいても、結果はついてこないと。
もっと積極的にインプットをして、計算的に書いた方が、最終的には良い結果になるのかもしれない。
しかし、私にはそれは難しかった。
読みたい本や文章を乱読して、書きたいことを書き殴る。
そんな荒削りのスタイルでしか、創作できなかった。
どうやったらもっと面白くなるか。
どうやったら読者の心を掴めるか。
そういうことは考えられなかった。
もっと真面目に、書き方を研究して、打算的に入賞やプロを目指せれば、どんなによかったか。
書いて。
書いて。
原稿用紙と睨めっこの日々。
途中、迷うこともあった。
誰かが私の作品を待っているわけでもない。
このまま書き続けてよいのかと。
所詮は自己満足で終わるのでは、と。
しかし、何よりも書くのが楽しかった。
書きたかった。
誰にも認められないとしても。
結果がついてこなくても、自己満足だとしても、それでいい。
産みの苦しみとか、そんな大層なことを言えた身分じゃない。
私に許されているのは、ただ書くことだけ。
言葉を紡ぐことだけ。
それだけなのだ。
世の中は、優れたコンテンツで溢れている。
もう既に面白いもので溢れているのだから、私の産み出したものには見向きもされない。
でも。
それでも、誰かには届くと信じたかった。
声にならない声が、誰かに届いてほしかった。
優しくありたい。
正しくありたい。
そして何より、美しくありたい。
ひとりぼっちで孤独だとしても、誰かに寄り添っていたい。
私の声が、誰かを救うことができたなら、こんなに幸せなことはない。
誰かを救えると信じて、今日も私は書く。書き続ける。
そして、私自身を救うために。
私のなかで泣いてる誰かを救うために。
言葉を紡ぐ。物語を繋げる。
物語は、続いていく。
そう、ずっと。
いつまでも続くレールのように。
これは他の誰のものでもない、私だけの物語。
自分に酔ってると思われてもいい。
他ならぬ、私のためなのだから。
笑われても馬鹿にされても、私は私の創作を続ける。
今日も書く。
明日も書く。
ずっとずっと。
続いていく。
人生も、物語も。
そして、いつか終わる時を迎えたら。
その時は、笑っていたい。
さて、戯言はこんなところで終わりにしておこう。
今日も、私は書かなければ。
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書いた。
私は書いた。
何かに追われるように。
誰も私のことなんか急かしやしないのに、何者かに取り憑かれたように書いた。
小説。エッセイ。随筆。
形式はなんでもよかった。
ただただ、私は書いた。
私にとって書くことは、リストカットに似ている。
精神的な自傷なのだ。
言葉というナイフで心を切り裂き、流れる血を、原稿用紙に託す。
書けば書くほど、傷は増えて、また深くなった。
そうして傷だらけになった心を、また自分自身の言葉で傷つけた。
書いたものを発表しても、あまり世間の反応はない。
だけれども、私は書いた。
書かなければという強迫観念が、私にはあった。
誰かに認められたい。褒められたい。
そんな承認欲求も、根底にはあったかもしれない。
でも、それよりも、書かないと居ても立ってもいられなかった。
創造性の発露。
そう言えば聞こえはいいが、単に私は、溢れてくる血を見せびらかしているに過ぎなかった。
小説家になる方法。ノウハウ。
文学賞で入賞するためには。
そんなこと、私にはどうでもよかった。
私は、小説家になるために書くのではない。
小説家になるために、誰かに評価されるために書く人とは、相容れない気がした。
書いて書いて、書き続けること。
それこそが私の逃げ場だと言わんばかりに、私は書き続けた。
でも、わかっている。
そうやって書き殴ってばかりいても、結果はついてこないと。
もっと積極的にインプットをして、計算的に書いた方が、最終的には良い結果になるのかもしれない。
しかし、私にはそれは難しかった。
読みたい本や文章を乱読して、書きたいことを書き殴る。
そんな荒削りのスタイルでしか、創作できなかった。
どうやったらもっと面白くなるか。
どうやったら読者の心を掴めるか。
そういうことは考えられなかった。
もっと真面目に、書き方を研究して、打算的に入賞やプロを目指せれば、どんなによかったか。
書いて。
書いて。
原稿用紙と睨めっこの日々。
途中、迷うこともあった。
誰かが私の作品を待っているわけでもない。
このまま書き続けてよいのかと。
所詮は自己満足で終わるのでは、と。
しかし、何よりも書くのが楽しかった。
書きたかった。
誰にも認められないとしても。
結果がついてこなくても、自己満足だとしても、それでいい。
産みの苦しみとか、そんな大層なことを言えた身分じゃない。
私に許されているのは、ただ書くことだけ。
言葉を紡ぐことだけ。
それだけなのだ。
世の中は、優れたコンテンツで溢れている。
もう既に面白いもので溢れているのだから、私の産み出したものには見向きもされない。
でも。
それでも、誰かには届くと信じたかった。
声にならない声が、誰かに届いてほしかった。
優しくありたい。
正しくありたい。
そして何より、美しくありたい。
ひとりぼっちで孤独だとしても、誰かに寄り添っていたい。
私の声が、誰かを救うことができたなら、こんなに幸せなことはない。
誰かを救えると信じて、今日も私は書く。書き続ける。
そして、私自身を救うために。
私のなかで泣いてる誰かを救うために。
言葉を紡ぐ。物語を繋げる。
物語は、続いていく。
そう、ずっと。
いつまでも続くレールのように。
これは他の誰のものでもない、私だけの物語。
自分に酔ってると思われてもいい。
他ならぬ、私のためなのだから。
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今日も書く。
明日も書く。
ずっとずっと。
続いていく。
人生も、物語も。
そして、いつか終わる時を迎えたら。
その時は、笑っていたい。
さて、戯言はこんなところで終わりにしておこう。
今日も、私は書かなければ。
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