9 / 9
第2話!
今夜は月が綺麗ですね(第一夜)
しおりを挟む
「勝手な妄想だが、これからは【テルマ】を捜索する方向でいったほうがいいな。この手紙の人物の安否も気になるし、この街の人々がどうなっているかも気になる」
「んだな。しゃーねーがそういうことにしよう。」
ようやく話がまとまり、それぞれ解散。と言ったところでヨシアキが突然口を開いた。
「アキトよぉ、そう言えばお前の能力はなんなんだ?」
いきなり過ぎる質問だった。
「能力?そなものなかったはずだけど……」
今まで戦闘になったこともなければ、誰かの傷を癒したりなどのことですらしたことがない。そんな自分に能力はなんだ?と聞かれて答えられるはずもない。
「無いわけねぇだろwこの魔界じゃ、誰もが能力を持ってる。」
「そうなのか、例えばだが、ヨシアキはなんの能力を持っているんだ?」
「俺か?俺の能力はそれほど稀有でもない時間を操る能力だ。けど、この手の奴らはかなり居て、戻すことが出来るやつもいれば、進めることも、止めることも出来る奴もいる。だから、あんまり珍しくはねぇ」
「ヨシアキはどこら辺まで使えるんだ?その能力を」
「なんでも出来るな。時間を進めることも、戻すことも、漏れなく出来たはずだ。あとは、相手の寿命も減らすことが出来ることに最近気づいた」
「お前………それはかなりやばい能力なんじゃないか?良く考えればさ、話を聞いた限りによるけど、その時間を操る能力ってのは総称のことだと思うんだよ。そして、ヨシアキが言っていたように各個人に一つずつ使える個性があるはずだ。時間を戻すみたいな」
「ああ、そうだぜ?」
「けど、ヨシアキは総称されているであろう技の内全てを使える、それはつまりチートクラスの能力だと言っても過言じゃない。そして、寿命操作は完全にチートだ」
「あーまぁ、確かに言われてみればそうかもしれん。」
「そう言えば、どうやって寿命操作に気づいたんだ?相手を殺すでもしない限りわからないだろう?まず、発動条件も発動したかどうかもわからないような気がする」
「全くその通りだ。普通なら殺さなきゃ気づけない、オマケに殺したとしてもそいつがたまたま死んだ可能性もあるからな」
では、ヨシアキはどうやって判別したというのだろうか?
「簡単なことさ。植物に影響が出たんだ。ある任務中にな」
「どういうことだよ……」
「南部都市の森にちと面倒な植物がいるんだよ。そこの奴らは普通の植物とは違う。まぁ、魔界の植物自体おかしなものばかりだがな。で、何が違うのかと言うと、魔界の植物とは違ってそこの森の植物は動く、そして、意思を持ってる。」
その植物の正体ならかなり有名なので知っている。
「人形植物か………」
「ああ、結構めんどくせぇ連中だ。縄張りに入った暁には武器持った集団に襲われる。俺ですら地味にびびったぜ、負けないとわかっていても威圧感が凄いからな……」
「人形植物自体の戦闘力みたいなものはそれほど高くないわけだな」
「その通りだ。けど、あいつらは頭がいいし、チームワークもかなり強い。ちなみにそいつらから1発貰っちまったからな……」
『ヨシアキすらダメージを受けるとなると相当な強さなんだろうな……チームワークの面で。そうなってくると、南部都市の付近の森はセーフティエリアでも設けなければならないな………なるべく早めに対応するとするか』
「ヨシアキ、ひとつ頼まれてくれるか?」
「ん、いいぜ?なんでもばっち来いだ」
「さっき言ってた森を探って人形植物が敵意を持たずに抜けるルートを探ってきてはくれないか?南部都市から中部都市まで来るにはそこを少なからず通らなきゃならないだろう。今まで事故の件数がそれほどではないのは通った者達が複数の手練を雇っていた場合と、運良くマンドラゴラのナワバリに触れずに通り抜けたことが出来たかの2つだろう。もしもそれ以外に安全な方法があるのならばまた話は別だが、なんにせよ安全道は作っておかなきゃならないだろうな。都市と都市の中間に位置しているんだ、必ず多くの人が通る。その中には手練を雇えない人もいるだろう。だからこそ……だ」
「わかったわかった。簡潔に言えば俺に体張って民のために安全な道を作りたいってんだな。りょーかいしました」
ヨシアキが変な敬礼をとるので思わず笑ってしまった。魔界でよくある事故、そのひとつの原因を解決できることに少しの喜びを感じていた。
「んだな。しゃーねーがそういうことにしよう。」
ようやく話がまとまり、それぞれ解散。と言ったところでヨシアキが突然口を開いた。
「アキトよぉ、そう言えばお前の能力はなんなんだ?」
いきなり過ぎる質問だった。
「能力?そなものなかったはずだけど……」
今まで戦闘になったこともなければ、誰かの傷を癒したりなどのことですらしたことがない。そんな自分に能力はなんだ?と聞かれて答えられるはずもない。
「無いわけねぇだろwこの魔界じゃ、誰もが能力を持ってる。」
「そうなのか、例えばだが、ヨシアキはなんの能力を持っているんだ?」
「俺か?俺の能力はそれほど稀有でもない時間を操る能力だ。けど、この手の奴らはかなり居て、戻すことが出来るやつもいれば、進めることも、止めることも出来る奴もいる。だから、あんまり珍しくはねぇ」
「ヨシアキはどこら辺まで使えるんだ?その能力を」
「なんでも出来るな。時間を進めることも、戻すことも、漏れなく出来たはずだ。あとは、相手の寿命も減らすことが出来ることに最近気づいた」
「お前………それはかなりやばい能力なんじゃないか?良く考えればさ、話を聞いた限りによるけど、その時間を操る能力ってのは総称のことだと思うんだよ。そして、ヨシアキが言っていたように各個人に一つずつ使える個性があるはずだ。時間を戻すみたいな」
「ああ、そうだぜ?」
「けど、ヨシアキは総称されているであろう技の内全てを使える、それはつまりチートクラスの能力だと言っても過言じゃない。そして、寿命操作は完全にチートだ」
「あーまぁ、確かに言われてみればそうかもしれん。」
「そう言えば、どうやって寿命操作に気づいたんだ?相手を殺すでもしない限りわからないだろう?まず、発動条件も発動したかどうかもわからないような気がする」
「全くその通りだ。普通なら殺さなきゃ気づけない、オマケに殺したとしてもそいつがたまたま死んだ可能性もあるからな」
では、ヨシアキはどうやって判別したというのだろうか?
「簡単なことさ。植物に影響が出たんだ。ある任務中にな」
「どういうことだよ……」
「南部都市の森にちと面倒な植物がいるんだよ。そこの奴らは普通の植物とは違う。まぁ、魔界の植物自体おかしなものばかりだがな。で、何が違うのかと言うと、魔界の植物とは違ってそこの森の植物は動く、そして、意思を持ってる。」
その植物の正体ならかなり有名なので知っている。
「人形植物か………」
「ああ、結構めんどくせぇ連中だ。縄張りに入った暁には武器持った集団に襲われる。俺ですら地味にびびったぜ、負けないとわかっていても威圧感が凄いからな……」
「人形植物自体の戦闘力みたいなものはそれほど高くないわけだな」
「その通りだ。けど、あいつらは頭がいいし、チームワークもかなり強い。ちなみにそいつらから1発貰っちまったからな……」
『ヨシアキすらダメージを受けるとなると相当な強さなんだろうな……チームワークの面で。そうなってくると、南部都市の付近の森はセーフティエリアでも設けなければならないな………なるべく早めに対応するとするか』
「ヨシアキ、ひとつ頼まれてくれるか?」
「ん、いいぜ?なんでもばっち来いだ」
「さっき言ってた森を探って人形植物が敵意を持たずに抜けるルートを探ってきてはくれないか?南部都市から中部都市まで来るにはそこを少なからず通らなきゃならないだろう。今まで事故の件数がそれほどではないのは通った者達が複数の手練を雇っていた場合と、運良くマンドラゴラのナワバリに触れずに通り抜けたことが出来たかの2つだろう。もしもそれ以外に安全な方法があるのならばまた話は別だが、なんにせよ安全道は作っておかなきゃならないだろうな。都市と都市の中間に位置しているんだ、必ず多くの人が通る。その中には手練を雇えない人もいるだろう。だからこそ……だ」
「わかったわかった。簡潔に言えば俺に体張って民のために安全な道を作りたいってんだな。りょーかいしました」
ヨシアキが変な敬礼をとるので思わず笑ってしまった。魔界でよくある事故、そのひとつの原因を解決できることに少しの喜びを感じていた。
0
お気に入りに追加
3
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
姫神の女たち1 蓬莱梓巫女 【ノーマル版】
ミスター愛妻
ファンタジー
惑星蓬莱の執政官、クリームヒルトの毎日は多忙を極めていた。
大寒波のあと、四つの大司教区に世界は再編されたが、意外に市民生活は変わらない。
美子と茜は蓬莱を去ったが、ヴァランティーヌはそのまま残ることになった。
ヴァランティーヌに手を焼きながらも、クリームヒルトは聖ブリジッタ女子学園山陽校で、今日も青春を謳歌する。
百年紀のカレンダーのスピンオフ、『姫神の女たち』シリーズの第一短編集。
蓬莱グランドツァーの続編にあたります。
本作はミッドナイトノベルズ様に投稿していたものから、R18部分を削除、カクヨムで公開しているものです。しかしそうはいってもR15は必要かもしれません。
一話あたり2000文字以内と短めになっています。
表紙はティツィアーノ・ヴェチェッリオ フローラ でパブリックドメインとなっているものです。
俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした
宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。
聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。
「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」
イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。
「……どうしたんだ、イリス?」
アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。
だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。
そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。
「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」
女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
女神の心臓
瑞原チヒロ
ファンタジー
「ねえ、精霊。もしもいるのなら――どうしてお母さんを助けてくれなかったの?」
人間と精霊が共存する世界。森に住む少年アリムには、精霊の姿が見えなかった。
彼を支えていたのは亡き母の「精霊があなたを助けてくれる」という言葉だけ。
そんなアリムはある日、水を汲みに訪れた川で、懐かしい姿を見つける。
一方その頃、町ではとある青年が、風精の囁きに応じ行動を始めていた。
表紙イラスト:いち様 pixiv:http://www.pixiv.net/member.php?id=1688339
■小説家になろう、エブリスタ・カクヨムにも掲載。
★現行の「女神の心臓」は、勝手ながら現状の第二話をもって終了となります。
そして、作者に余裕ができたらリニューアルして新「女神の心臓」として復活させます。ちょっと雰囲気変わります。
現行の分を「完結」表示にするかは、まだ決まっておりません。
作者にその余裕ができるのか謎ですが…。現行のお話を読んでくださったみなさま、本当にすみません。そしてありがとうございます。
最強魔力を手に入れ 魔王と呼ばれたぼっちは 人生をやり直すため 未来へ転生しました 〜来世の世界は魔法が衰退していたようです〜
夢咲 天音
ファンタジー
偶然と勘違いの連鎖で、人々に魔王と呼ばれ恐れられていた男がいた。
「魔王サクヤ!! お前を滅ぼし世界の平和を取り戻してやる!!」
勇者クロウはそう言い、曇り一つないミスリルの剣を振り、その剣先をサクヤに向けた。
だからどうしたというのだ。
誰かと関わるのが苦手で、ぼっちな人生を過ごしていた。
しかも魔王と呼ばれて、勇者に命を狙われる日々だ。
サクヤは、それに嫌気が差していた。
どうやら、生涯をかけて開発した、転生魔法を使う時が来たようだな。
この状況こそ、人生をやり直す大きなチャンスになるのだ。
勇者と戦う気の無いサクヤは、考えを行動に移した。
そして、サクヤは勇者との死闘の最中に、どさくさに紛れて転生魔法を発動する。
サクヤは勇者によって、消滅させられたかのように見せかけて、密かに生まれ変わったのだ。
今度こそ、人と関わって幸せな人生を過ごすという願いを込めて。
だが、そんなに上手くいくわけが無かった……。
「魔力が減ってる!! しかも、前世の半分も残っていないではないか……」
転生には成功したのだが、サクヤの魔力を含めた、全ての魔法の力が衰退した世界に生まれてしまったのだ!!
さらに、転生した世界に存在する男によって、サクヤの人生は大きく変化するのだった!
サクヤは本来の力を取り戻して、幸せな人生を掴む事ができるのだろうか!?
※習作ですが、よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる