僕が悪魔に!?

百鬼夜行

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第2話!

六魔将会議及び顔合わせ(後編)

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 六魔将………魔王軍それぞれの部隊の大将を務めることを任された者達の事を言う。それぞれ個性があり、癖が強い者達ばかりであるが、それに比例して強さも併せ持っている。六魔将はそれぞれの力に合わせた称号を持っている。

魔炎<まえん>ロゼアル(女)】
魔風<まふう>グレスタ(男)】
魔龍<まりゅう>アレトス(男)】
魔儡<まらい>メルン(女)】
魔闇<まえん>バルモワ(男)】

六魔将は称号こそあれど階級は持たず、強さによって順位をつけることはしない。それぞに個性があり、それぞれが国を仕切れるほどの実力を持っているからだ。ただ、六魔将でも別格と呼ばれる者はいる。

「皆さん、そう固くならないようにしましょうよぉ~。魔王様もここに来て1週間経ってないらしいですからねぇ~。お固い顔してたら悪い印象ついちゃいますよ~」

「確かに、メルン殿の言う通りだな。そう固くなることはあるまい。ところで、魍魎殿は今日も欠席かな?」

 一番歳をとっているバルモワが言う。

「その様ですね。魍魎様は仕方ないでしょう。あの方は気まぐれですから……」

と【魍魎】の側近らしい男が返事をした。いつも居ない【魍魎】の代わりにこの会議に出ているらしい。

 会話についていけていないので質問をなげかけてみる。

「あの、魍魎って誰のこと?いや、六魔将の1人であることは分かるんだけど……」

 会場から笑いが巻き起こる。何がそんなに面白いんだろうか?3分くらいずっとみんな笑っていた。

「こんなに笑わせてもらったんは久しぶりじゃww腹が痛くて痛くて敵わんわいww」

「魔王様はボケるのも上手いですのねww」

「魍魎と言うのは、魔王様がこちらに来た1ヶ月ほど前に突然現れた猛者です。強さ、頭脳共に素晴らしい男でして、一目置かれる存在になっていますよ」

「ファンも多いらしいですわね、少し妬ましいですわ」

「六魔将での別格は新星の<魍魎>殿と2番目に古株なグレスタ殿ですからな!」

 名前をなかなか言ってくれないので、これまた聞いてみる。

「その魍魎と言う者の名前は何という名前なのかな?」

「ああ、ご存知ないんですのね。その者の名前は【ヨシアキ】と言うのですわ、貴方が来る一年ほど前にこの魔界にいらしてましたの」

 僕はその名前を聞いて愕然とした。【ヨシアキ】という名前は、あの日の僕と共に悪魔の大群に襲われた親友だったからである………

「どうされました?魔王様………お身体でも悪くなさいましたかな?」

「【ヨシアキ】を今すぐ呼んでもらえないかな?少し話があるんだ」

「それは少し厳しいです。【ヨシアキ】様は何処にいるのか全くわからないので……」

 その時であった。いきなりネグリジュデームの扉が開いたのである。一同の視線が扉の方に集まった。

「申し訳ねぇ!遅くなっちまった!あれ?なんでここに居るんだ?【アキト】?」

 噂をすればと言うやつで、【ヨシアキ】本人の登場である。自分以外の皆が『やれやれまたか……』と言った表情をしていた。

「なんでここに居るんだ?はこっちのセリフだ!お前こそ何やってんだよ……」

「俺か?あの後さ、なんか知らんけど悪魔に喰われて死んだかなと思ったら、魔界にいた訳だ。何がなんだかよくわからなくてさ、ウロウロしてたら、そこのメルンていう人に拾ってもらってここにいる。んで、良くわかんねぇけど、魔界の住魔助けやら何やらしてたら六魔将に抜擢されてしまったって訳」

「ついでになったみたいに言うなよ………すごい役職なんだからさ……」

「あら魔王様、それは違いますわよ。この役職よりも上はありますわ」

「えぇ!?まだ上があるの!?」

「その名も【王下直属特別任務執行魔】略して【王下特務】ですわ」

「あ、そうそう。それにもなってるらしいな」
    
「【王下特務】なんて職になれた悪魔なんて歴代の影の英雄と呼ばれる人達くらいですわね、私達なんかよりも全然実力が違いますわ。おまけに【王下特務】は頼まれれば暗殺すら行いますわ、ですからそのもの個人の能力が万能で無ければ成れない職業なのですわ」

「会社よりも出世してるんだな……ヨシアキ」

「たまたまだよ、たまたま」

 そんなこんなで六魔将全員が揃い、顔合わせも終わったところで六魔将会議は終了となった。今回は顔合わせが目的なので天使対策の会議等などは執り行わなかった。
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