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4章 スノーフィールドを攻略せよ!
Sランク冒険者のみのパーティ『ザ・サンライズ』
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私の名前は、チュン・レイっていうアルよ。
突然の自己紹介で申し訳ないアル。
Sランク冒険者のザ・サンライズの一員で前衛を務めていたアル。
そして、スケルトンとなってしまったかつての仲間に担がれて、ビーストタウンとやらに向かってるアル。
どうして、こうなったのか聞いて欲しいアル。
話は、数ヶ月ほど前に遡るアル。
私たちは冒険者の街、アドべを中心に活躍するSランク冒険者だったアル。
その日も他の冒険者じゃ手に負えない魔物の間引きを終えて、アドベの冒険者ギルドに帰ってきた時、一つの依頼に目が止まったアル。
冒険者にはランクと言うものが存在しているアル。
GからFランクまでの冒険者を下級冒険者と言って、DからBランクの冒険者を中級冒険者と言って、Aランクを上級冒険者と言うアル。
その冒険者たちの頂点に立つSランク冒険者の主な任務は、他の冒険者じゃ手に負えないレベルの魔物の間引きアル。
冒頭で話した魔物の間引き依頼っていうのは、キングベアーの大量発生に伴う周辺の緊張状態の解除アル。
キングベアーは、三代巨獣に指定されている凶暴で恐ろしい魔物アル。
三代巨獣というのは、地獄の殺し屋キングベアー、雪原の殺戮者スノーフォックス、火山の暗殺者ヒートラグーンの3種類の魔物のことアル。
この中で、キングベアーは、人里近くの森を縄張りにすることから一度、増えれば近くの村々が壊滅的打撃を受ける、とても恐ろしい魔物アル。
そんなキングベアーの間引きを無事に達成した私たちザ・サンライズの目に映った討伐依頼、そこにはこう書かれていたアル。
『強者求む。
最近、ヒートマウンテンにて、正体不明のラミアの目撃情報あり。
ヒートマウンテンに足を踏み入れた村人が帰ってこないとの報告を聞き捜索に向かった兵も帰ってこないことから相当危険地帯と化している危険性がある。
近くを通過した商人からカタカタカタと骨が動く音がするとの噂話あり。
総合するに、魔王軍四天王の1人、ラミアのビビアンが縄張りとしているであろう可能性が高い。
これ以上、被害が増える前に速やかな討伐を依頼する。
王都エインヘリヤル騎士団一同より』
私が冒険者になったのは、魔物に苦しむ人々を救いたかったからアル。
そして、ザ・サンライズの意味は日は登るアル。
魔物による被害からいつの日か光溢れる世界にという想いを込めて名付けた名前アル。
私は迷うことなく決断したアル。
「皆、この任務受けるアルよ」
「リーダーならそういうと思ったよ」
快活な声で、私の意見に賛同したのは、僧侶のストリプといって、回復魔法だけでなく光魔法と風魔法を使いこなすSランク冒険者アル。
「まぁ、受けるのは別に構わねぇんだがよ。今日こそ、御褒美にお前を抱かせてくれよレイ」
チャラい感じのこの男は、私と同じく前衛を張る戦士のウォーレンといって、元剣士だったこともあり数々の剣技を使いこなすSランク冒険者アル。
「私が御褒美に体を差し出すことは一生ないアルよ」
「カァ~。ホイホイついてくる女と違って、そのブレない姿勢が堪らないぜ~。必ず抱いて欲しいって言わせてやるぜ」
やめとけ。やめとけ。今の反応は脈なしだっての。レイ、俺お前のことが好きなんだ。結婚を前提に付き合ってくれ」
こんな感じで依頼を達成する度に何度も私に告白してくるこの軽薄な男は、魔法使いのソーサーといって、この世界にあるすべての魔法を使いこなせるスペシャリストで、Sランク冒険者アル。
今、紹介した3人と私を入れて、Sランク冒険者のみのパーティ、『ザ・サンライズ』アル。
「ソーサーって、依頼が終わる度に告白してくるけど、オッケーすることないアルよ」
「何でなんだぁぁぁぁぁ!!!」
「えっ!?胸に手を当てて考えてみたら良いアル」
「やってみたけど特に何がダメなのかわからないぞぉぉぉぉぉ」
何度も一途に告白してくるソーサーのことをどうして私が軽薄と表現したか聞きたいアル?
もうすぐ、わかるアル。
「じゃあ、一生オッケーすることはないアル」
「そんなぁ。俺のハーレム計画がぁぁぁぁ!!!」
そう、この男、他に女が何人もいる甲斐性無しの男アル。
不倫する男なんて、この世から皆消えて無くなれば良いアル。
「もう。レイったらそんな何度も振ったりしたら可哀想じゃない。私が慰めてあげましょうか?」
あっ、もう1人紹介を忘れていたアル。
私の影を務めてくれている女忍者のアイリス、仲間以外には存在をひた隠しにしているアル。
それは、何故かというと。
「おっほぉぉぉぉ!レイに完全に化けたアイリスと1発してくるぜ」
「ずるいぞウォーレン。俺のアイリスに」
「貴方のアイリスになったつもりは無いのだけれど。房中術の練習にちょうど良いだけなのだけど」
この通り、私に完全に化けられるアル。
だからこのパーティでは、私の代わりにアイリスが私に化けて、他のメンバーを連れて偵察に向かうのが定番アル。
でも、今回はこれがまずかったアル。
結論から言うと、あの依頼内容に間違いなんて一つもなかったアル。
このヒートマウンテンには、魔王軍四天王の1人ビビアンが居て、私の仲間のうち男3人はドロドロに溶かされて、スケルトンに変化させられ、ビビアンの命令に従って、アイリスを背負って、スノーフィールドのビーストタウンってところに連れて行かれたアル。
私はそれを追って、ここビーストタウンへとやってきたのである。
突然の自己紹介で申し訳ないアル。
Sランク冒険者のザ・サンライズの一員で前衛を務めていたアル。
そして、スケルトンとなってしまったかつての仲間に担がれて、ビーストタウンとやらに向かってるアル。
どうして、こうなったのか聞いて欲しいアル。
話は、数ヶ月ほど前に遡るアル。
私たちは冒険者の街、アドべを中心に活躍するSランク冒険者だったアル。
その日も他の冒険者じゃ手に負えない魔物の間引きを終えて、アドベの冒険者ギルドに帰ってきた時、一つの依頼に目が止まったアル。
冒険者にはランクと言うものが存在しているアル。
GからFランクまでの冒険者を下級冒険者と言って、DからBランクの冒険者を中級冒険者と言って、Aランクを上級冒険者と言うアル。
その冒険者たちの頂点に立つSランク冒険者の主な任務は、他の冒険者じゃ手に負えないレベルの魔物の間引きアル。
冒頭で話した魔物の間引き依頼っていうのは、キングベアーの大量発生に伴う周辺の緊張状態の解除アル。
キングベアーは、三代巨獣に指定されている凶暴で恐ろしい魔物アル。
三代巨獣というのは、地獄の殺し屋キングベアー、雪原の殺戮者スノーフォックス、火山の暗殺者ヒートラグーンの3種類の魔物のことアル。
この中で、キングベアーは、人里近くの森を縄張りにすることから一度、増えれば近くの村々が壊滅的打撃を受ける、とても恐ろしい魔物アル。
そんなキングベアーの間引きを無事に達成した私たちザ・サンライズの目に映った討伐依頼、そこにはこう書かれていたアル。
『強者求む。
最近、ヒートマウンテンにて、正体不明のラミアの目撃情報あり。
ヒートマウンテンに足を踏み入れた村人が帰ってこないとの報告を聞き捜索に向かった兵も帰ってこないことから相当危険地帯と化している危険性がある。
近くを通過した商人からカタカタカタと骨が動く音がするとの噂話あり。
総合するに、魔王軍四天王の1人、ラミアのビビアンが縄張りとしているであろう可能性が高い。
これ以上、被害が増える前に速やかな討伐を依頼する。
王都エインヘリヤル騎士団一同より』
私が冒険者になったのは、魔物に苦しむ人々を救いたかったからアル。
そして、ザ・サンライズの意味は日は登るアル。
魔物による被害からいつの日か光溢れる世界にという想いを込めて名付けた名前アル。
私は迷うことなく決断したアル。
「皆、この任務受けるアルよ」
「リーダーならそういうと思ったよ」
快活な声で、私の意見に賛同したのは、僧侶のストリプといって、回復魔法だけでなく光魔法と風魔法を使いこなすSランク冒険者アル。
「まぁ、受けるのは別に構わねぇんだがよ。今日こそ、御褒美にお前を抱かせてくれよレイ」
チャラい感じのこの男は、私と同じく前衛を張る戦士のウォーレンといって、元剣士だったこともあり数々の剣技を使いこなすSランク冒険者アル。
「私が御褒美に体を差し出すことは一生ないアルよ」
「カァ~。ホイホイついてくる女と違って、そのブレない姿勢が堪らないぜ~。必ず抱いて欲しいって言わせてやるぜ」
やめとけ。やめとけ。今の反応は脈なしだっての。レイ、俺お前のことが好きなんだ。結婚を前提に付き合ってくれ」
こんな感じで依頼を達成する度に何度も私に告白してくるこの軽薄な男は、魔法使いのソーサーといって、この世界にあるすべての魔法を使いこなせるスペシャリストで、Sランク冒険者アル。
今、紹介した3人と私を入れて、Sランク冒険者のみのパーティ、『ザ・サンライズ』アル。
「ソーサーって、依頼が終わる度に告白してくるけど、オッケーすることないアルよ」
「何でなんだぁぁぁぁぁ!!!」
「えっ!?胸に手を当てて考えてみたら良いアル」
「やってみたけど特に何がダメなのかわからないぞぉぉぉぉぉ」
何度も一途に告白してくるソーサーのことをどうして私が軽薄と表現したか聞きたいアル?
もうすぐ、わかるアル。
「じゃあ、一生オッケーすることはないアル」
「そんなぁ。俺のハーレム計画がぁぁぁぁ!!!」
そう、この男、他に女が何人もいる甲斐性無しの男アル。
不倫する男なんて、この世から皆消えて無くなれば良いアル。
「もう。レイったらそんな何度も振ったりしたら可哀想じゃない。私が慰めてあげましょうか?」
あっ、もう1人紹介を忘れていたアル。
私の影を務めてくれている女忍者のアイリス、仲間以外には存在をひた隠しにしているアル。
それは、何故かというと。
「おっほぉぉぉぉ!レイに完全に化けたアイリスと1発してくるぜ」
「ずるいぞウォーレン。俺のアイリスに」
「貴方のアイリスになったつもりは無いのだけれど。房中術の練習にちょうど良いだけなのだけど」
この通り、私に完全に化けられるアル。
だからこのパーティでは、私の代わりにアイリスが私に化けて、他のメンバーを連れて偵察に向かうのが定番アル。
でも、今回はこれがまずかったアル。
結論から言うと、あの依頼内容に間違いなんて一つもなかったアル。
このヒートマウンテンには、魔王軍四天王の1人ビビアンが居て、私の仲間のうち男3人はドロドロに溶かされて、スケルトンに変化させられ、ビビアンの命令に従って、アイリスを背負って、スノーフィールドのビーストタウンってところに連れて行かれたアル。
私はそれを追って、ここビーストタウンへとやってきたのである。
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