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3章 ヒートマウンテンを攻略せよ!
知らぬ間に大発展した村
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俺は、温泉を堪能した後、オークとトロールとサイクロプスを連れて、転移門を使って村へと戻ってきた。
「トモカズ、戻ったか」
「あぁ親父。って、何じゃこりゃ!?」
そこには村と言って良いのかと言うほどの近代文明の叡智が詰め込まれていた。
井戸に水を汲むための桶を設置すると、今までは、手動で汲んでいたのが自動で汲み、それを持って、女性の人が家へと入って行ったかと思うと外にある箱型の中に汚れた服を入れるとまた中に戻って行った。
「あれって、もしかして洗濯機!?」
「おぅ。その通りじゃトモカズ。暇だったんでな。とにかく利便性を追求してみた」
畑の方は、箱型になっていて、中に入ると上には自動で水を撒くスプリンクラーみたいなのが付いている。
「畑まで全自動かよ!?」
「うむ。これなら時間にゆとりも持てよう」
「いや、あんまり便利にすると人って堕落するんだって」
「これぐらいなら問題なかろう」
「いや、やりすぎだって!電気まで通ってるじゃねぇか!?」
「うむ。暇だったのでな。王都とやらで、ワシなりに勉強してきたわ。ガッハッハ。にしても、トモカズ。お前という奴は、また魔族をゾロゾロと」
その言葉を聞いて、親父に挨拶をする面々。
「おっちゃん。うちの名前はメアリーや。種族は、サイクロプスっていう巨人族や。宜しゅう頼むで」
「まぁ、もうトモカズが何を連れてきても驚かん。にしても、巨人族という割に小さいのではないか?しっかりとご飯食べてんのか?」
「心配せんでも大丈夫や。トモはんを傷付けんように、小さくなってるんや」
「気を利かせるなんて、ようできてるようやな。宜しゅうなお嬢ちゃん」
「ちょちょちょオッサン。なんか私の時と態度違くない?」
ビビアンが口を挟む。
「お前は態度が悪すぎる。オッサンはダメだ」
「いや、意味わかんないんだけど。おっちゃんは良くてオッサンはダメとか。意味一緒でしょ」
まぁ、そう思うよなぁ。
でも、オッサンって言われるのは嫌でもおっちゃんって言われると親近感が沸くのは俺だけだろうか。
「全然違うな。蛇女」
「ムキー」
そんな空気の中、ロクサーヌが挨拶する。
「オイラは、ロクサーヌだに。おっちゃん、兄ちゃんのお父さんけ?」
「語尾が遠州弁とは、久々に聞いたわい。そうじゃな。トモカズの親父じゃ。宜しくだに」
「いや、これはおかしいでしょ!」
「煩い蛇女は、一々、しゃしゃり出てこんと黙っとれ」
「ムキー。トモちゃん、あれおかしいって、絶対」
俺に振るんじゃねぇよ。
まぁ、親父がビビアンにだけ当たりが強いのにはもう一つの訳がある。
実は、親父は蛇が苦手だ。
目を合わせてないのがその証拠である。
異世界に来たからって、克服できるものでもないよな。
「親父は蛇が」
「トモカズ!」
「わかったよ。言わないって」
「気になるんだけど。教えてよトモちゃん」
「ごめん。親父を怒らせたくはないんだ」
こうして、ビビアンの追及を交わすとオフィーリアが挨拶を。
マズイ、親父は蛇以上にギャルが大嫌いだった。
「オフィーリアと言います。お父様、トモカズ様には、命を救ってもらった恩があります。お父様が、魔族を苦手としているのは、その言動からおおよそ理解できます。ですが私たちのような魔族もいることを知って貰いたく」
「あー固い固い。別に嫌っておらん。トモカズが人間じゃないのを連れてきたな程度の事じゃ。こういう世界じゃ。色々な種族がいるのは、理解しておる。だが、お前さん、面白い女子じゃな。ワシがギャルを苦手としているのに気付いたか」
「何のことでしょうか?」
「まぁ良いわ。トモカズは、ギャルが好きじゃけぇ。ワシの前以外では、言葉を固くする必要はないぞ」
「感謝します」
オフィーリアって、凄い頭の回転が早いんだな。
親父がギャルを苦手なのを察して、言葉遣いを真面目にしたのか。
でも、戦の時は、突撃ばっかりしてたんだっけ?
うーん、世渡り上手ってことにしておくか。
「そうじゃ、トモカズ。どうやら、今回も防衛に成功したようじゃな」
「うん。親父の建造物のお陰でね。それでオークとトロールとサイクロプスが仲間になってくれたというよりもオフィーリアとロクサーヌとメアリーの部隊なんだけど。ヒートマウンテンは、暑すぎるらしくて、今だけでも良いから村の防衛要因として置いてあげてくれないかな?」
「ふむ。では、何ができるんじゃ?」
サイクロプスが大岩を投げた。
「ほぉ。動くカタパルトか。面白い。採用じゃ」
サイクロプスたちがカタコトで御礼を述べる。
「オレタチ、アタマ、ワルイ。デモ、コノムラ、マモル」
「言葉は覚えれば良いだけじゃ」
次にトロールが手に持ってる棍棒を振り回した。
「サイクロプスとやらのインパクトにはかけるが。まぁ良かろう」
トロールたちが御礼を述べる。
「ありがとう。ありがとう」
最後にオークが槍を振り回したり、その槍を投げて、鳥を射落とした。
「ほぉ。これはまた面白い。手槍ではない普通の槍をあそこまで飛ばすとは。良かろう。全員まとめて、面倒見てやろう。だが、お前たちの主人には、ワシの息子を助けてもらうぞ。良いな?」
オークたちも御礼を述べる。
「勿論、そのつもりでさぁ。あんなに幸せそうな頭領は見たことねぇや。ここが、頭領の旦那さんの村だってんなら、俺たちも力を尽くして、守るだけでさぁ」
「うむ。宜しく頼む」
こうして挨拶が終わった後、周りの時が止まり、目の前に女神が現れるのだった。
「トモカズ、戻ったか」
「あぁ親父。って、何じゃこりゃ!?」
そこには村と言って良いのかと言うほどの近代文明の叡智が詰め込まれていた。
井戸に水を汲むための桶を設置すると、今までは、手動で汲んでいたのが自動で汲み、それを持って、女性の人が家へと入って行ったかと思うと外にある箱型の中に汚れた服を入れるとまた中に戻って行った。
「あれって、もしかして洗濯機!?」
「おぅ。その通りじゃトモカズ。暇だったんでな。とにかく利便性を追求してみた」
畑の方は、箱型になっていて、中に入ると上には自動で水を撒くスプリンクラーみたいなのが付いている。
「畑まで全自動かよ!?」
「うむ。これなら時間にゆとりも持てよう」
「いや、あんまり便利にすると人って堕落するんだって」
「これぐらいなら問題なかろう」
「いや、やりすぎだって!電気まで通ってるじゃねぇか!?」
「うむ。暇だったのでな。王都とやらで、ワシなりに勉強してきたわ。ガッハッハ。にしても、トモカズ。お前という奴は、また魔族をゾロゾロと」
その言葉を聞いて、親父に挨拶をする面々。
「おっちゃん。うちの名前はメアリーや。種族は、サイクロプスっていう巨人族や。宜しゅう頼むで」
「まぁ、もうトモカズが何を連れてきても驚かん。にしても、巨人族という割に小さいのではないか?しっかりとご飯食べてんのか?」
「心配せんでも大丈夫や。トモはんを傷付けんように、小さくなってるんや」
「気を利かせるなんて、ようできてるようやな。宜しゅうなお嬢ちゃん」
「ちょちょちょオッサン。なんか私の時と態度違くない?」
ビビアンが口を挟む。
「お前は態度が悪すぎる。オッサンはダメだ」
「いや、意味わかんないんだけど。おっちゃんは良くてオッサンはダメとか。意味一緒でしょ」
まぁ、そう思うよなぁ。
でも、オッサンって言われるのは嫌でもおっちゃんって言われると親近感が沸くのは俺だけだろうか。
「全然違うな。蛇女」
「ムキー」
そんな空気の中、ロクサーヌが挨拶する。
「オイラは、ロクサーヌだに。おっちゃん、兄ちゃんのお父さんけ?」
「語尾が遠州弁とは、久々に聞いたわい。そうじゃな。トモカズの親父じゃ。宜しくだに」
「いや、これはおかしいでしょ!」
「煩い蛇女は、一々、しゃしゃり出てこんと黙っとれ」
「ムキー。トモちゃん、あれおかしいって、絶対」
俺に振るんじゃねぇよ。
まぁ、親父がビビアンにだけ当たりが強いのにはもう一つの訳がある。
実は、親父は蛇が苦手だ。
目を合わせてないのがその証拠である。
異世界に来たからって、克服できるものでもないよな。
「親父は蛇が」
「トモカズ!」
「わかったよ。言わないって」
「気になるんだけど。教えてよトモちゃん」
「ごめん。親父を怒らせたくはないんだ」
こうして、ビビアンの追及を交わすとオフィーリアが挨拶を。
マズイ、親父は蛇以上にギャルが大嫌いだった。
「オフィーリアと言います。お父様、トモカズ様には、命を救ってもらった恩があります。お父様が、魔族を苦手としているのは、その言動からおおよそ理解できます。ですが私たちのような魔族もいることを知って貰いたく」
「あー固い固い。別に嫌っておらん。トモカズが人間じゃないのを連れてきたな程度の事じゃ。こういう世界じゃ。色々な種族がいるのは、理解しておる。だが、お前さん、面白い女子じゃな。ワシがギャルを苦手としているのに気付いたか」
「何のことでしょうか?」
「まぁ良いわ。トモカズは、ギャルが好きじゃけぇ。ワシの前以外では、言葉を固くする必要はないぞ」
「感謝します」
オフィーリアって、凄い頭の回転が早いんだな。
親父がギャルを苦手なのを察して、言葉遣いを真面目にしたのか。
でも、戦の時は、突撃ばっかりしてたんだっけ?
うーん、世渡り上手ってことにしておくか。
「そうじゃ、トモカズ。どうやら、今回も防衛に成功したようじゃな」
「うん。親父の建造物のお陰でね。それでオークとトロールとサイクロプスが仲間になってくれたというよりもオフィーリアとロクサーヌとメアリーの部隊なんだけど。ヒートマウンテンは、暑すぎるらしくて、今だけでも良いから村の防衛要因として置いてあげてくれないかな?」
「ふむ。では、何ができるんじゃ?」
サイクロプスが大岩を投げた。
「ほぉ。動くカタパルトか。面白い。採用じゃ」
サイクロプスたちがカタコトで御礼を述べる。
「オレタチ、アタマ、ワルイ。デモ、コノムラ、マモル」
「言葉は覚えれば良いだけじゃ」
次にトロールが手に持ってる棍棒を振り回した。
「サイクロプスとやらのインパクトにはかけるが。まぁ良かろう」
トロールたちが御礼を述べる。
「ありがとう。ありがとう」
最後にオークが槍を振り回したり、その槍を投げて、鳥を射落とした。
「ほぉ。これはまた面白い。手槍ではない普通の槍をあそこまで飛ばすとは。良かろう。全員まとめて、面倒見てやろう。だが、お前たちの主人には、ワシの息子を助けてもらうぞ。良いな?」
オークたちも御礼を述べる。
「勿論、そのつもりでさぁ。あんなに幸せそうな頭領は見たことねぇや。ここが、頭領の旦那さんの村だってんなら、俺たちも力を尽くして、守るだけでさぁ」
「うむ。宜しく頼む」
こうして挨拶が終わった後、周りの時が止まり、目の前に女神が現れるのだった。
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