転生したらオープニングで滅ぼされる村の子供?でした➖現代知識とゲーム知識とエッチな知識を駆使して生き残りたいと思います➖

揚惇命

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3章 ヒートマウンテンを攻略せよ!

懐いたフレイムラクーンの名前をどうするか

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 これは罠かと思いながらフレイムラクーンの幼児個体の頭を撫でてみる。

「ウユ~~ン」

 あっ。
 これは気持ちいい手触りだ。
 メイメイやキラリとまた違う。
 綺麗に洗ってあげたらモフモフ感がアップするぞ。

「よもや。妾が寝てる間にヒートラクーンが人間に懐くとは」

「ビビアン様って、口調がコロコロと変わるのですね」

「妾はビビアンでは無い。マチルダじゃ」

「もう、肝心な時に寝てたくせにマチルダったら。私は戦闘型じゃ無いんだからぁ」

「ビビアン、すまなかったな。それで、何があった?ヒートラクーンが懐くなど」

「いや、ビビアンの二重人格にも驚いたんだが、やっぱりこれって懐いてるのか?」

「誰がどう見てもそうだと思うが?なぁ、ビビアン?」

「いや、わからないわよ。こんなこと、見たことないんだから。でも、敵対するそぶりは、無いから懐いてるんでしょうねぇ」

「ねぇ、トモ君、触っても良い?」

 ビビアンが二重人格ということにも驚いたが、それよりもこのルナの食い付きようである。

「ど、どうぞ」

「わーい。触るね狸さん」

 ルナに撫でられたヒートラクーンは、気持ちよさそうに頬をスリスリしていた。

「かっ可愛い♡♡♡トモ君、この子も飼うよね。飼ってくれるよね。ねっ。ねっ」

 ルナの圧が強すぎる。

「わ、わかったからそんな詰め寄らないでくれ」

「わーい。新しい仲間だぁ」

「ルナばっかりずるい。私も触らせて」

 ナイアが控えめにヒートラクーンを触らせて欲しいと言う。

「どうぞ、ナイアさん」

 すっかり打ち解けてよかった。
 ナイアもペコラも思うところはあるだろうが、今はルナも大事な仲間だ。
 険悪なのは見たく無い。
 十分反省もしてるみたいだからな。
 それにしてもナイアも顔が綻びてる。

「これは、また。メイメイのような。肉厚なフサフサでもなく。キラリのようなヒンヤリとしたフサフサでもなく。手に吸い付くような暖かさが心地良いですね」

「でしょ。でしょ。狸さん、可愛すぎでしょ」

 この盛り上がりにメイメイとキラリがしょんぼりとしていたので、俺が2匹を堪能していた。

「メイメイもキラリも拗ねることないぞ。俺は、メイメイの重厚なフサフサもキラリの冷たいフサフサも大好きだからな」

「クゥ~ン」

「コ~ン」

「ヤキモチ焼くなんて、メイメイちゃんもキラリちゃんも可愛い。大丈夫だよ僕ちゃんだけでなく私も大好きだよ」

「ワタクシもですわよ」

 ペコラとリーシアにも抱きしめられて、メイメイとキラリも上機嫌になった。

「何とも言えない光景だよね~。ベイビーベアにスノーフォックスにヒートラクーン、そのどれもがトモちゃんに懐いてるんだから。いや、私やナイアやペコラもか」

「ビビアン様!?私は、懐いてるのではなくて御主人様の女ですので」

「わ、私もだよビビアン様」

「いや、それは懐いてるのと同義なんじゃ無いかな?」

「ふーん。ビビアンも俺に惚れちゃったわけだ。お前ら、今日の夜は寝かさないからな。覚悟しろよ」

 トモカズの言葉に全員が期待に胸をトキめかせてうっとりとしていた。

「いや、そこはそんなことないんだからねとか遠慮しますとか。じゃないんかーい」

「御主人様が抱いてくださるのを断ることなど」

「まぁ、ぶっちゃけ僕ちゃんの気持ちいいし、絶倫だから全員まとめての方が体力の消耗も抑えられるし」

「トモカズ様がしてくださるのでしたら、断るなんてこと致しませんわ」

「トモ様、本日も虐めてくださいませ」

「トモ君、優しくしてね」

「妾とて、トモと交わるのは、不本意では無い。今宵こそ、勝利して見せよう」

「マチルダったら、それ敗北フラグよ。クスクス」

 上からナイア、ペコラ、リーシア、ステラ、ルナ、マチルダ、ビビアンの順にそんなことを言う。

「へぇ。それは楽しみだ。7人がかりでも勝てないってことを見せつけてやるよ。とその前にヒートラクーンの名前だよなぁ。何か良いの無いか?」

「はいはーい。トモ君、タヌキチってのはどうかな?」

 はい。
 それダメー。
 それ、某ゲームの登場キャラクターの名前だから!
 いや、その名前が悪いってわけじゃ無いよ。
 名前自体は。
 でも、却下だ。

「えー、そんなぁ」

「ならば、ラクーン=ヒート=マグナというのは、どうじゃ?」

 何、その貴族みたいな仰々しい名前。
 言いにくいわ!
 もっと愛される名前にしたいんだよ!

「えっダメなの?マチルダ、ここは私に任せなさい。トントロは、如何かしら?」

 どっから豚が出てきてんだよ!
 ンを取ったら、俺が大好きな某アニメ映画の狸のようなミミズクのような愛されキャラを連想するだろうが!
 却下だ却下!

「聞いといて、あれもダメ。これもダメだなんて。なら、良いのあるのかしら?」

 そう言われてもな。
 思い浮かばないから何か無いか聞いたわけだしな。
 聞いて、碌なのなくて、空今更ってネーミングセンス無しかよって!
 いや、まぁ俺もある方じゃねぇんだが。
 キラリもリをラにすると俺が好きな人と犬が合体したような主人公の某アニメに出てくる化け狐の名前になるしな。
 狸で火山に住んでるから。
 ヒト、ラ。
 おっと、独裁者の名前になるところだ。
 そもそも、このヒートラクーンは牡なのか雌なのか?
 チンチンみたいなのは無いな。
 女の子か。
 良し、決めた。

「このヒートラクーンの名前は、ポンポンにする」

「何、それ?私たちのこと散々、ダメとか言っといて、トモちゃんもよっぽどよ」

「うっ。何も言い返せない。だが、決めた!もう覆させないぞ」

「どうでも良いけど。ポンちゃん、宜しくね」

「ウユーーン」

「ポンじゃなくてポンポンだから!そこ間違えたらダメだから!」

「どっちでも良いじゃ無い。呼びやすければ」

 そういうことじゃ無いんだよなぁ。
 まぁ、こうして新たなモフモフが仲間に加わったわけだ。
 どうやら、話を聞いてみると。
 ポンポンの親がボスの群れだったらしいが、両親が冒険者に殺されたらしくその冒険者を骨に変えて使役してるビビアンに殺意を抱いて、襲撃したは良いが仲間たちがやられてるのを見て、必死に説得したらしい。
 その過程で、頭を撫でられて気持ちよさそうなキラリを見て、自分も撫でられたくなったみたい。
 まさか、その気持ちよさの虜になるとは思わなかったみたいだ。
 まぁ、何はともあれ危機を脱せて良かったよ。
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