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2章 ゴブリン共の脅威から防衛せよ!

王城にて経緯の説明

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 ふわぁ。

 それにしても昨日は男の夢、ダブルフェラにダブルパイズリを堪能したなぁ。

 ん?

 何か忘れてる気が。

 何だったかなぁ。

 あっ!

 兵士から王様に経緯の説明を頼まれていたんだった。

 経緯の説明と言ってもな。

 俺と一緒に罪を背負ってもらったメイメイがルカの死体を食べたってことにするしか良い説明が無いんだよな。

 というか、クソメガネのことを可愛い小動物だなんて思える日が来るなんてな。

 隣で寝てる姿なんて、カワウソみたいな感じだ。

 指をチュッチュって、どんな夢みてんだよ。

 さて、説明に行くのにみんなは必要ない。

 起こすのも悪いし、さて行くか。

 クソメガネの部屋を出て、玉座に向かう。

「呼び出しを受けたのに遅くなりましたこと申し訳ございません。エインヘリヤル王」

「そう畏る必要はない。トモ殿。全て、アムールから話は聞いた。まさか、ルカの奴がそこまでするとは、思い至らなかった。こちらも迷惑をかけたこと謝ろう。すまぬ」

「それこそ、エインヘリヤル王は被害者です。謝る必要など」

「いや、薬で混乱していたとはいえ。大事な臣下を投獄させ、アムールの孫娘を危険に晒したのだ。全ては、至らぬワシの責任だ」

 深々と頭を下げるエインヘリヤル王。

「わかりました。そこまでおっしゃるのならリーシアへの謝罪として受け取っておきます。それで、此度の経緯の説明ですが」

「うむ。ワシはまだ頭がちょっとぼーっとしていてな。エイン砦の砦長であるポールから先程、ゴブリンによって甚大な被害を受けたのをトモ殿に助けられたと聞いた。我が臣下を救ってくれた事、心より感謝する」

「いえ、この国の民の1人として、当然のことをしただけです」

「そういってもらえるとワシもこの国を治めるものとして嬉しい。聞けば、ブッラの聖女が女神からの天啓を受け、エイン砦に来てくれたのを身分証に出されたのがその。何というか。ゴニョゴニョだったそうで」

「えっ?」

「その。エッチの際に使う避妊具だったらしくてな。最近、開発され広まっていることはワシも知っているのだが。まぁ、そんなものを身分証だと言われれば、信じられないのも無理ないだろう。だから、ブッラの聖女を変質者として捕らえたそうだ。ポールは、実直なのでな。だが、迷惑をかけたことは事実。ブッラの聖女殿にも日を改めて、謝罪する事にいたそう」

 避妊具ってコンドームのことだよな。

 ステラの奴、何やってんだ?

 どうやったら避妊具と身分証を間違えるんだよ!

 そりゃ捕えられるわ!

「謝罪する必要は」

「いや。言うな。臣下がよく確かめもせず行ったがそのことは危険回避として、咎めることはできん。だが、ブッラの聖女殿を一時的でも犯罪者として扱ったのだ。そのことに関して、ワシが謝罪するのもまた必要なことだ」

 ほんと、人間的によく出来た王様だよな。

 でも、あのクソメガネを宰相にした点だけは評価できないけど。

 あっ今は可愛い小動物だよ。

 朝は指チュッチュしてたし。

 夢の中で何舐めてるんだろうな。

「わかりました。こちらから、落ち着いたら玉座に行くように伝えておきます」

「ん?トモ殿の手を煩わせるなど」

「いえ、今は一緒に行動してるので、問題ないですよ」

「な、な、な、何と!?ブッラの聖女と一緒に!?流石、1度ならず2度も国を救ってくれたトモ殿だ。英雄、色を好むといったところか。アムールよ。リーシアもとんでもない男に惚れたものだな。ワッハッハ」

「陛下、ワシの事は気になさらず。孫娘が幸せならそれで構いませんからな」

「そうか。幸せそうだったか?」

「少なくとも助けに現れたトモ殿を見る孫娘の表情は」

「そうか。トモ殿、これからもリーシアのことを宜しく頼む」

「はっ。この身に誓って、幸せに致します」

「うむ。それにしても、ルカのことは残念だ。部下から顛末を聞いた。トモ殿の従魔に食べられたと」

「あの兵士はアムール老の部下の方でしたか。こちらこそ、変なところをお見せして、申し訳ありません」

「いや、確認もせずノックだけして勝手に扉に突入したこちらの落ち度だ。トモ殿は何も悪くは無かろう」

 話している俺とアムール老は、恥ずかしさで、顔を伏せながら話した。

 あの兵士、俺が行為の最中だったことまで、事細かにアムール老に話しやがったな。

 恥ずかしすぎるじゃねぇか。

「ゴホン。ルカは本当に死んだのだな?」

「負けを悟って、自責の念に苛まれて、自害するところを見ました。俺もリーシアを傷つけられたことで、冷静を保てず。止めるのが一歩及ばず申し訳ありませんでした。うっぷっ」

 俺は演技で、嗚咽した。

 ルカがきちんと死んだことを認識させるためだ。

 ルカが生きていて、ルナになったなんて話をして、万が一信じたとして、その先の顛末はわかっている。

 この世界はそんなに優しくない。

 あれだけの騒ぎを起こしたのだ死刑は免れない。

 生きて償うのもまた必要なことだ。

 そのために女神の力が働いたと思いたいのかもしれない。

 現実世界でのことなら俺だって到底信じられないし、男が女になるなんて、性転換手術という方法しか知らない。

 いや、男性ホルモンを女性ホルモンに置き換える薬が開発されたんだっけ?

 そう、現実世界では、トランスジェンダーが問題視されている。

 簡単な話、医術的見知では、男性の身体的特徴が見受けられても内面が女性の場合やその逆もまた然り、これらを性同一障害と言い。

 医術的見知だけで、性別を決めても良いのかという問題である。

 俺個人は、多種多様の性が受け入れられるべきだと思っている。

 でも、いざ男に迫られたら、、、断る。

 まぁ、俺はLGBTではないからな。

 まぁ、でもそういう人たちもきっとこの異世界でなら、と考えるのは野暮か。

 そういうことは、現実世界の偉い人達に頑張ってもらおう。

 話はそれたが。

 ルカがルナになったことを話しても得をするものは誰もいないのだ。

 なら、これも何かの縁。

 俺が全て背負ってやるさ。

「アムールよ。もうやめよ。辛いことを思い出させて、すまぬ。トモ殿の表情を見れば、嘘でないことはわかる。ルカに関して、国民には事故死ということで、弔おう」

「承知」

「本当にお止めできず申し訳ありません。うっうっ」

 こうして、経緯説明を終えた俺は、今後に関して、エインヘリヤル王に直訴するのだった。
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