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2章 ゴブリン共の脅威から防衛せよ!
ルカの暗躍
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俺の名前はルカ・ソロンと言う。
といってもソロンという名が付いたのは、宰相となってからである。
俺の出自は、農民だ。
それが宰相まで登り詰めるのに、どれだけ大変だったかわかるか?
それもトモという男が現れてから台無しだ。
王からの信頼はみるみるうちに地に落ち、立場が危うくなってきたのを理解している。
それもこれも商人として成り上がった俺の弟の子供がストレス発散の道具として使っていた熊をあのクソガキは奪って行った。
それは別に構わない。
別の物を与えてやれば良いだけだから、よりにもよって双子の甥は、アイツが連れてたリザードマンの女と獣人の女に恋をして、アイツより俺たちの方が愛してやれるとか抜かしていることだ。
魔物を側に置くなどあり得ん!
弟も俺も根っからの魔物嫌いだ。
魔物が俺たちから両親を奪った。
俺はあの日、幼馴染のリーシアに誓ったのだ。
宰相となって、この国と民を守ると。
そのためには魔物など存在してはならないのだ。
テイマーなどという魔物と心を通わせる職業があるから良い魔物もいるなどと風潮が広まるのだ。
魔物に良いも悪いもない。
奴らに感情など無いのだからな。
ただ契約によって縛られているだけだ。
そんな女に金を払って買い取ろうなど馬鹿なことを考えて、大衆の前で恥を晒した甥の尻拭いをあろう事かリーシアに止められるなど。
まさかリーシアもあのクソガキの手に堕ちたのか?
あのクソガキが怪しいと思ってたんだ。
あいつ自身が魔物だったんだな。
クソが。
あーイライラするぜ。
「ちょいとお兄さん。浮かない顔してるわねぇ。アタイに相談してみないかい?」
「何だ。こんなところに店なんてあったか?」
「たまにこうして営業してるのさ。ほら、営業証明書」
ルカは、怪しい女商人から渡された証明書が偽造されたものではないことを確かた。
「間違いないな。で、商人如きがこの俺に何のようだ?」
「酷いねぇ。アタイは確かに商人だけど。宰相様が守るこの国の民の1人だと思うんだけどねぇ」
「なぜ俺が宰相だと?」
「あら~こんな良い男の顔を忘れるわけありませんわ。で、国を想う宰相様が浮かない顔なのはどうしてかしら?」
「まぁ、良いだろう。話してやるんだからこのリンゴは貰うぞ」
「どうぞどうぞお近づきの印にね」
「まぁ、そういうわけだ」
「なんて酷い王様なのかしら。悪いのは、明らかにその村の男なのに。そんな、宰相様にこれをあげましょう。これは、メカパニ粉と言いまして、料理に混ぜて、食べさせると冷静な判断力を失わせることができますのよ。これで、真に国を守る宰相様の意のままになることを願っていますわ」
「フハハハハ。運が回ってきたようだな。協力に感謝しよう」
「えぇ」
ルカはこうして手に入れたメカパニ粉を武闘派の王が兵士たちと共に取る食事に混ぜ込んだのである。
その結果。
「ルカ宰相、お探しのリーシア様が10人の召使を連れて、城下町へと戻って居られますがどうされますか?」
「直ぐに王城に来るように伝えよ」
「はっ」
フハハハハ。
本当に運が回ってきたようだ。
あの女商人のお陰だな。
待ってろリーシア、今お前をあのクソガキから救ってやるからな。
---------------
トモカズ様から非戦闘員のメイドたちを連れて、王都に入った私の元にルカの部下を名乗る兵士がやってきたのですわ。
「リーシアだな。ルカ宰相がお呼びだ。直ぐに王城に来てもらおうか」
明らかにおかしいですわ。
やはり前回同様、兵士の皆様はメガパニで混乱しているようですわ。
「ちょいとお待ちになってくださいまし」
「口答えするな!とっとと来い!」
「ちょっと強引すぎるんじゃありません。私を誰だと思ってますの?」
「知るか!俺はルカ宰相に頼まれたことを遂行するだけだ」
困りましたわね。
こんなことならここについた時に御主人様から聞いたトゥルー草を手に入れておくべきでしたわ。
「わかりましたわ。付いていきますから乱暴はやめてくださいまし」
「わかれば良いんだよ!とっとと来いノロマ」
こうして、私はまた囚われの身となってしまいましたの。
「久しぶりだなリーシア。クソガキに捨てられたか?」
「捨てられたとしても貴方の元に戻ると思いまして?」
「フン。まぁ良い。お前たち、この女の下着以外を剥げ」
「はっ」
ルカの側に控えていた2人の兵士が私の服を剥ぎ取りましたの。
「やはり、そのお腹の紋様。あのクソガキは、インキュバスであったか。お前たち、デストラク村に行き、トモという男をひっ捕えて来い」
「畏まりました」
マズイですわ。
一応、アウトに入る時にライルには、トモカズ様への伝言を頼んでおきましたが、もっと準備をしてから入るつもりでしたのに。
予想よりもルカの動きが早過ぎましたわ。
申し訳ありませんトモカズ様。
「さて、これが何かわかるかリーシア?」
そこには鎖でぐるぐる巻きに巻かれて、身体中に拷問を受けた跡が酷いお爺様がいましたの。
「お爺様!そんな」
「うっうぅ。その声はリーシアか。宰相よ。どうしてこのようなことを」
「貴様も孫娘のお腹を見るが良い!これがお前たちが魔族と内通していた証拠だ!」
「リーシアよ。そんな顔をするな。ワシは大丈夫じゃ」
「これを見てもまだ信じないか」
「トモ殿が魔族であったとしても村を守るために陛下に頭を下げ、それに応えた孫娘をワシは誇りに思う。それに引き換え、このように拷問をする宰相の言葉を信じよと。無理であろう」
「フン。まぁ良い。暫く、そこで自分たちの行動の愚かさを恥じるのだな」
ルカが扉の鍵をかけて去っていく。
「お爺様!」
「大丈夫じゃ。ワシのことよりもリーシアが無事で本当に良かった。いや、この状況では、まだ無事ではないな。トモ殿はどうした?」
「トモカズ様は、エイン砦のポールを助けに」
「そうか。国のために忠を尽くしているのだな。魔族だとしたら我々のために協力してくれていることに頭が下がる。この国の宰相は、魔族だというだけで殺すべきだと頑なであるのにな。ハハッ」
「お爺様、トモカズ様は魔族ではありませんわ。魔族に愛されてはいますが。ふふっ」
「そうか。魔族に愛されておるか。ハハハ。しかし、この状況何とかせんとな」
その時、扉が開いて、気を失って服をひん剥かれ、素っ裸となったルカが椅子にぐるぐる巻きに巻かれて、その後ろから愛する人が現れましたの。
といってもソロンという名が付いたのは、宰相となってからである。
俺の出自は、農民だ。
それが宰相まで登り詰めるのに、どれだけ大変だったかわかるか?
それもトモという男が現れてから台無しだ。
王からの信頼はみるみるうちに地に落ち、立場が危うくなってきたのを理解している。
それもこれも商人として成り上がった俺の弟の子供がストレス発散の道具として使っていた熊をあのクソガキは奪って行った。
それは別に構わない。
別の物を与えてやれば良いだけだから、よりにもよって双子の甥は、アイツが連れてたリザードマンの女と獣人の女に恋をして、アイツより俺たちの方が愛してやれるとか抜かしていることだ。
魔物を側に置くなどあり得ん!
弟も俺も根っからの魔物嫌いだ。
魔物が俺たちから両親を奪った。
俺はあの日、幼馴染のリーシアに誓ったのだ。
宰相となって、この国と民を守ると。
そのためには魔物など存在してはならないのだ。
テイマーなどという魔物と心を通わせる職業があるから良い魔物もいるなどと風潮が広まるのだ。
魔物に良いも悪いもない。
奴らに感情など無いのだからな。
ただ契約によって縛られているだけだ。
そんな女に金を払って買い取ろうなど馬鹿なことを考えて、大衆の前で恥を晒した甥の尻拭いをあろう事かリーシアに止められるなど。
まさかリーシアもあのクソガキの手に堕ちたのか?
あのクソガキが怪しいと思ってたんだ。
あいつ自身が魔物だったんだな。
クソが。
あーイライラするぜ。
「ちょいとお兄さん。浮かない顔してるわねぇ。アタイに相談してみないかい?」
「何だ。こんなところに店なんてあったか?」
「たまにこうして営業してるのさ。ほら、営業証明書」
ルカは、怪しい女商人から渡された証明書が偽造されたものではないことを確かた。
「間違いないな。で、商人如きがこの俺に何のようだ?」
「酷いねぇ。アタイは確かに商人だけど。宰相様が守るこの国の民の1人だと思うんだけどねぇ」
「なぜ俺が宰相だと?」
「あら~こんな良い男の顔を忘れるわけありませんわ。で、国を想う宰相様が浮かない顔なのはどうしてかしら?」
「まぁ、良いだろう。話してやるんだからこのリンゴは貰うぞ」
「どうぞどうぞお近づきの印にね」
「まぁ、そういうわけだ」
「なんて酷い王様なのかしら。悪いのは、明らかにその村の男なのに。そんな、宰相様にこれをあげましょう。これは、メカパニ粉と言いまして、料理に混ぜて、食べさせると冷静な判断力を失わせることができますのよ。これで、真に国を守る宰相様の意のままになることを願っていますわ」
「フハハハハ。運が回ってきたようだな。協力に感謝しよう」
「えぇ」
ルカはこうして手に入れたメカパニ粉を武闘派の王が兵士たちと共に取る食事に混ぜ込んだのである。
その結果。
「ルカ宰相、お探しのリーシア様が10人の召使を連れて、城下町へと戻って居られますがどうされますか?」
「直ぐに王城に来るように伝えよ」
「はっ」
フハハハハ。
本当に運が回ってきたようだ。
あの女商人のお陰だな。
待ってろリーシア、今お前をあのクソガキから救ってやるからな。
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トモカズ様から非戦闘員のメイドたちを連れて、王都に入った私の元にルカの部下を名乗る兵士がやってきたのですわ。
「リーシアだな。ルカ宰相がお呼びだ。直ぐに王城に来てもらおうか」
明らかにおかしいですわ。
やはり前回同様、兵士の皆様はメガパニで混乱しているようですわ。
「ちょいとお待ちになってくださいまし」
「口答えするな!とっとと来い!」
「ちょっと強引すぎるんじゃありません。私を誰だと思ってますの?」
「知るか!俺はルカ宰相に頼まれたことを遂行するだけだ」
困りましたわね。
こんなことならここについた時に御主人様から聞いたトゥルー草を手に入れておくべきでしたわ。
「わかりましたわ。付いていきますから乱暴はやめてくださいまし」
「わかれば良いんだよ!とっとと来いノロマ」
こうして、私はまた囚われの身となってしまいましたの。
「久しぶりだなリーシア。クソガキに捨てられたか?」
「捨てられたとしても貴方の元に戻ると思いまして?」
「フン。まぁ良い。お前たち、この女の下着以外を剥げ」
「はっ」
ルカの側に控えていた2人の兵士が私の服を剥ぎ取りましたの。
「やはり、そのお腹の紋様。あのクソガキは、インキュバスであったか。お前たち、デストラク村に行き、トモという男をひっ捕えて来い」
「畏まりました」
マズイですわ。
一応、アウトに入る時にライルには、トモカズ様への伝言を頼んでおきましたが、もっと準備をしてから入るつもりでしたのに。
予想よりもルカの動きが早過ぎましたわ。
申し訳ありませんトモカズ様。
「さて、これが何かわかるかリーシア?」
そこには鎖でぐるぐる巻きに巻かれて、身体中に拷問を受けた跡が酷いお爺様がいましたの。
「お爺様!そんな」
「うっうぅ。その声はリーシアか。宰相よ。どうしてこのようなことを」
「貴様も孫娘のお腹を見るが良い!これがお前たちが魔族と内通していた証拠だ!」
「リーシアよ。そんな顔をするな。ワシは大丈夫じゃ」
「これを見てもまだ信じないか」
「トモ殿が魔族であったとしても村を守るために陛下に頭を下げ、それに応えた孫娘をワシは誇りに思う。それに引き換え、このように拷問をする宰相の言葉を信じよと。無理であろう」
「フン。まぁ良い。暫く、そこで自分たちの行動の愚かさを恥じるのだな」
ルカが扉の鍵をかけて去っていく。
「お爺様!」
「大丈夫じゃ。ワシのことよりもリーシアが無事で本当に良かった。いや、この状況では、まだ無事ではないな。トモ殿はどうした?」
「トモカズ様は、エイン砦のポールを助けに」
「そうか。国のために忠を尽くしているのだな。魔族だとしたら我々のために協力してくれていることに頭が下がる。この国の宰相は、魔族だというだけで殺すべきだと頑なであるのにな。ハハッ」
「お爺様、トモカズ様は魔族ではありませんわ。魔族に愛されてはいますが。ふふっ」
「そうか。魔族に愛されておるか。ハハハ。しかし、この状況何とかせんとな」
その時、扉が開いて、気を失って服をひん剥かれ、素っ裸となったルカが椅子にぐるぐる巻きに巻かれて、その後ろから愛する人が現れましたの。
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