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2章 ゴブリン共の脅威から防衛せよ!
トモカズの職業はテイマー?
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メイメイによって助け出されたトモカズとアムール老は、王都の外れの森の中に居た。
「ガッハッハ。でかしたぞ。名はメイメイであったか。あんなに快適な洞窟を掘れるとはな。ガッハッハ」
「ク~ン」
アムール老に褒められて、わしゃわしゃと撫でられて気持ちよさそうに鳴いてるメイメイ。
「それにしてもトモよ。お主はテイマーであったのだな。それも懐いている本人だけでなく、その周りにまで人懐っこい魔物を見るのは初めてぞ」
「テイマー、やっぱりそう見えますか?」
待て、その可能性は考えたけど、確かテイマーは貴重な転職アイテムであるテイムの書という専用アイテムが必要だったはず。
この世界に来て、そんなアイテム使った覚えは全くない。
考えられる可能性としては、この少年に元々備わっていた力ってことになる。
都合が良すぎる気もするがこの能力のお陰でメイメイやキラリが従魔になってくれたから今は感謝するべきだ。
「職業がわからないのであれば、一度冒険者ギルドに顔を出すのが良いだろう。ワシが見る限り、お主は立派なテイマーに見えるがな」
「ありがとうございます。でもそれは、俺と一緒に捕まってしまった大事な女性を助けてからにします」
納得していないトモカズの表情を見て、アムール老が冒険者ギルドに行くことを薦めるが囚われたリーシアの救出を優先するべく今は断る。
「そうか。囚われたのなら城内の人間と同じく既におかしくなっているやも知れん。気をつけるのだぞ。ワシは、城下町にて、戦える面々を集めて、王都の奪還を試みよう」
ん?
城内の人間?
アムール老も城内にて、王に謁見した。
そう言っていた。
そして俺も王の間にて謁見した。
だが、身体に何か変化があるということはない。
俺とアムール老は、変化がなくて、他の者はおかしくなってるのはどうしてだ?
何かが引っ掛かる。
アムール老がおかしくなっているのを誤魔化している可能性は無い。
これは断定できる。
それは兵士たちの様子がおかしいと気付いていることだ。
俺を牢屋に運んだ兵士は自分の行いに何らおかしいと思うことは無かった。
それはどうしてか、彼らは職務として、俺を捕えたからだ。
そう、自分がおかしくなっていることの認識ができていない。
そして、これに当てはまらない人間がもう1人いる。
あのクソメガネ宰相だ。
自分が王になるために王が兄から預かっていた玉座を勇者として訪れる兄の子に返すことを良しとせず魔物を利用しているつもりが利用されて、殺される小物だ。
このことを俺が覚えていなかったのには、実はこのクソメガネ宰相、ナレ死する。
まぁ所謂、ナレーションの過程で殺される。
こういうことがありまして死にました。
みたいなノリで殺される。
だから、印象に残ってなかったんだよなぁ。
貴重な人間側の悪寄りなんだからもっと大事に。
まぁ、当時のゲームは、文字一つ一つにまでかなりの容量を喰ったって話だったからこうやって流すしかなかった話は多かったんだろう。
話が脱線してしまった。
いや待て、王と城内の人間が使う共有スペースが怪しいんじゃないか?
これは聞くしかないな。
「アムール老、一つ聞きたいのですが構いませんか?」
「構わんぞ」
「王と城内の人間とアムール老で共有スペースはありますか?」
「ん?共有スペースか。そうじゃな。食堂・トイレ・風呂辺りか。ワシは食事は、妻の手料理を持ってきて食べるからトイレと風呂ぐらいしか使ったことはないが」
アムール老の食事は、食堂ではなく妻の手料理を食べる。
成程、食事に何かしらの細工をしたのか。
そして、アムール老の反応から効いてないことを判断して、邪魔になる前に牢に捕えたってことか。
だとすると香草と偽って、メガパニ香を混ぜた食事を摂らせたってことだろう。
厄介だがそうならもう一度食事に細工を行えば、なんとかなるかもしれない。
リーシアを助けに城内に行くのは確定だ。
その前に城下町で、混乱している城内の人間を元に戻すための香草の一つ、正気を取り戻し、真の姿に戻すトゥルー草、メガパニにかけられた味方の状態異常を回復するアイテムの一つだ。
「ありがとうございますアムール老。どうやら城内の人間をおかしくしたのは、食事のようです。わかれば簡単です。ここは任せてもらえますか?」
「ほぉ。食事であったか。どうりでワシだけ効かぬわけよ。トモは、大事な人を助けに王城へ行くのであったな。良かろう。ワシは、最悪の時を考えていつでも動けるようにしておこうぞ」
「アムール老、助かります。ナイア・ペコラ、リーシアは必ず助けてくるからここで待っててくれるか?」
アムール老が城下町の方に向かったのを見て、トモカズは振り返って、ナイアとペコラに後のことを頼む。
「御主人様~♡必ずリーシアを助けてくださいね♡」
「もうナイアちゃんったら。女を隠してたのが嘘みたいだね。リーシアちゃん、きっと寂しい思いをして、僕ちゃんのこと待ってると思うからお願いね」
「あぁ」
リーシアを助けるためにトモカズは、城下町へ必要なアイテムを手に向かうのであった。
「ガッハッハ。でかしたぞ。名はメイメイであったか。あんなに快適な洞窟を掘れるとはな。ガッハッハ」
「ク~ン」
アムール老に褒められて、わしゃわしゃと撫でられて気持ちよさそうに鳴いてるメイメイ。
「それにしてもトモよ。お主はテイマーであったのだな。それも懐いている本人だけでなく、その周りにまで人懐っこい魔物を見るのは初めてぞ」
「テイマー、やっぱりそう見えますか?」
待て、その可能性は考えたけど、確かテイマーは貴重な転職アイテムであるテイムの書という専用アイテムが必要だったはず。
この世界に来て、そんなアイテム使った覚えは全くない。
考えられる可能性としては、この少年に元々備わっていた力ってことになる。
都合が良すぎる気もするがこの能力のお陰でメイメイやキラリが従魔になってくれたから今は感謝するべきだ。
「職業がわからないのであれば、一度冒険者ギルドに顔を出すのが良いだろう。ワシが見る限り、お主は立派なテイマーに見えるがな」
「ありがとうございます。でもそれは、俺と一緒に捕まってしまった大事な女性を助けてからにします」
納得していないトモカズの表情を見て、アムール老が冒険者ギルドに行くことを薦めるが囚われたリーシアの救出を優先するべく今は断る。
「そうか。囚われたのなら城内の人間と同じく既におかしくなっているやも知れん。気をつけるのだぞ。ワシは、城下町にて、戦える面々を集めて、王都の奪還を試みよう」
ん?
城内の人間?
アムール老も城内にて、王に謁見した。
そう言っていた。
そして俺も王の間にて謁見した。
だが、身体に何か変化があるということはない。
俺とアムール老は、変化がなくて、他の者はおかしくなってるのはどうしてだ?
何かが引っ掛かる。
アムール老がおかしくなっているのを誤魔化している可能性は無い。
これは断定できる。
それは兵士たちの様子がおかしいと気付いていることだ。
俺を牢屋に運んだ兵士は自分の行いに何らおかしいと思うことは無かった。
それはどうしてか、彼らは職務として、俺を捕えたからだ。
そう、自分がおかしくなっていることの認識ができていない。
そして、これに当てはまらない人間がもう1人いる。
あのクソメガネ宰相だ。
自分が王になるために王が兄から預かっていた玉座を勇者として訪れる兄の子に返すことを良しとせず魔物を利用しているつもりが利用されて、殺される小物だ。
このことを俺が覚えていなかったのには、実はこのクソメガネ宰相、ナレ死する。
まぁ所謂、ナレーションの過程で殺される。
こういうことがありまして死にました。
みたいなノリで殺される。
だから、印象に残ってなかったんだよなぁ。
貴重な人間側の悪寄りなんだからもっと大事に。
まぁ、当時のゲームは、文字一つ一つにまでかなりの容量を喰ったって話だったからこうやって流すしかなかった話は多かったんだろう。
話が脱線してしまった。
いや待て、王と城内の人間が使う共有スペースが怪しいんじゃないか?
これは聞くしかないな。
「アムール老、一つ聞きたいのですが構いませんか?」
「構わんぞ」
「王と城内の人間とアムール老で共有スペースはありますか?」
「ん?共有スペースか。そうじゃな。食堂・トイレ・風呂辺りか。ワシは食事は、妻の手料理を持ってきて食べるからトイレと風呂ぐらいしか使ったことはないが」
アムール老の食事は、食堂ではなく妻の手料理を食べる。
成程、食事に何かしらの細工をしたのか。
そして、アムール老の反応から効いてないことを判断して、邪魔になる前に牢に捕えたってことか。
だとすると香草と偽って、メガパニ香を混ぜた食事を摂らせたってことだろう。
厄介だがそうならもう一度食事に細工を行えば、なんとかなるかもしれない。
リーシアを助けに城内に行くのは確定だ。
その前に城下町で、混乱している城内の人間を元に戻すための香草の一つ、正気を取り戻し、真の姿に戻すトゥルー草、メガパニにかけられた味方の状態異常を回復するアイテムの一つだ。
「ありがとうございますアムール老。どうやら城内の人間をおかしくしたのは、食事のようです。わかれば簡単です。ここは任せてもらえますか?」
「ほぉ。食事であったか。どうりでワシだけ効かぬわけよ。トモは、大事な人を助けに王城へ行くのであったな。良かろう。ワシは、最悪の時を考えていつでも動けるようにしておこうぞ」
「アムール老、助かります。ナイア・ペコラ、リーシアは必ず助けてくるからここで待っててくれるか?」
アムール老が城下町の方に向かったのを見て、トモカズは振り返って、ナイアとペコラに後のことを頼む。
「御主人様~♡必ずリーシアを助けてくださいね♡」
「もうナイアちゃんったら。女を隠してたのが嘘みたいだね。リーシアちゃん、きっと寂しい思いをして、僕ちゃんのこと待ってると思うからお願いね」
「あぁ」
リーシアを助けるためにトモカズは、城下町へ必要なアイテムを手に向かうのであった。
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