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1章 死亡フラグを回避せよ
現実世界の神とダクドラの世界の女神
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快晴の青空に突如として浮かんだ2つのシルエット。片方は、聖職者が着るような真っ白い服に身を包み、その手には錫杖を持つ女性。
俺はこの人に見覚えがあった。ダクドラにおける勇者や勇者の仲間に時折、神の信託という言葉を届ける。いや、あれは強制に近いか。まぁ、この世界の神様みたいなものだ。
もう一つのシルエットには見覚えがないが。
「オッホン。転生者よ。創建で何より。お前たちが住んでいた現実世界の神である。控えおろう」
某時代劇の二人のお供を連れて旅をする御隠居様を前にした人々のように『ははぁ』とはならない。
「今更、何のようですか?」
こちらの世界の神の姿はハッキリと見えるのだが、俺と親父が住んでた世界の神の姿は、ボヤッとしているというか。霧がかかっているというか。まぁ、シルエットからはお爺さんであることがかろうじてわかるぐらいの不鮮明さだ。
「ちょいと失礼ではないかね。自ら死を選ぶようなものたちにもう一度生きるチャンスを与えてやったワシに」
「死亡フラグをやっとへし折って皆と喜びあっていたところに無粋に現れる今更感満載の神に礼を言えと?」
「神と言えども勝利の余韻というのを奪った罪は重かろうな。というか神など信じておらんが。神が生きていれば、もう少し便宜を図ってくれてもよかったであろう。愛する妻を亡くし、産まれたばかりの赤子を守り、必死に働いたワシに物を作る楽しみを奪うなど苦痛でしかなかった。それでも愛する我が子のため。必死に生きていたワシに追い討ちのように我が子まだ奪いよって、そのような状態で神など信じられようか?答えは否だな」
俺は、最初に説明にも現れず今更現れた神への怒り、親父は神がいるなら人を不幸にするなという当然の権利を言う。
「やれやれ、お主らはワシのことをなんでもできる万能神と思っているのではあるまいな?定められた運命を生きるのが人間じゃ。お主の妻は、生まれ付き身体が弱かった。子を産む体力がなかっただけのことよ。それにお主は、寝る間も惜しんで働けば、そのような身体にもなるというもの。ワシのせいにするのはお門違いであるぞ」
「あの、要件がそれだけならとっとと帰って貰って良いですか?俺、勝利の余韻に浸りたいんですよ。あっ女神様はいてくださって良いですからね」
取り敢えず神に敬語使っとくかみたいな感じで、嫌悪感を出しつつも何もしてくれない神は帰れとその上で女神様には聞きたいことがたくさんあったので滞在を促す。
「あっそれは勿論ですよ。私もお話しなければならないことがたくさんありますので」
「ワシの扱い、酷くないかのぉ?これでもお主らの世界の神なんじゃぞ?」
「知るか!俺はどっかの宗教の人間みたいに神のことを有り難く思ってないからな。そもそも、何の用で俺たちの世界の神がいるんだ?」
「やれやれ。お主らの加護についてじゃ。栄養ドリンクの飲み過ぎで死んだお前さんには、意識共有と病気にならない精神じゃ。睡眠薬を多量摂取して死んだお前さんには、思う存分作れるように物作りと時間短縮じゃ。どうじゃ、これでワシに感謝する気になったであろう?」
「それだけ?」
「前世の知識でなんとでも補えるものを貰って有り難く思うと?時間短縮は有り難いと言えば有難いがレンジでチンするぐらいの勢いでできれば、何の苦労もせんし、どんなものを作ろうか考えている時間のが楽しいぐらいだな」
俺も親父ももっと凄い加護を貰ってると思ったら、俺は意識共有と病気にならない精神って、どっちも心系という曖昧な感じで、親父はというと前世で得た知識で大まかには補てしまうのだ。
これで感謝しろとは、人を馬鹿にしすぎだろ。精神論と前世で補える知識を加護として付与しましたと。それなら、俺が好きなゲームに転生させてあげたの一言の方が感謝もするというものである。今の境遇は解せないにしても。
「ぐぬぬ。このように神を神と思わぬ奴らであったとは、人選をミスったかのぉ」
「いいえ、私はこの方たちをこの世界の救世主だと思いました。勇者が産まれなくなったこの世界で魔王を倒し得る存在であると。この方々を遣わせてくださり、ありがとうございます。少しの間でしたら大丈夫ですのでもうお帰りください」
「そうか。それでは、この世界の神よ。パイパイを触らせてもらっても構わんか?」
「嫌です!とっとと帰ってくださいスケベジジイ!」
「やれやれ嫌われてしまったわい。それじゃあの。あっ言い忘れておったが2人とも自分で死ぬでないぞ。ペナルティがあるからの。記憶が無くなるという、な」
その事は、もう知ってるっての!
色々と遅いんだよ。でも無くなった記憶が戻ったのは、わからないみたいだ。全く、あれで本当に神なのかね。
「全く、油断も隙もないクソジジイですわね。あれで創造神だというのですから貴方方の世界に同情致します」
へぇ。あのジジイ、創造神だったのか。
創造神!?
いやいや、人とか動物とか国とか作ったとかいう創造神!?
名前は確か、イザなんとかだったか?
まぁ信心深いわけでもねぇし、神話についても知らねぇからなぁ。なんかそんな名前だった気はするけど。
確か、亡くなった愛する人を取り戻すために黄泉の国に突撃して、罵り合いの殺し合いに発展したんだったっけ?
人を何人殺すとかそれ以上に増やすとかなんとか。ひょっとして、俺も親父もその醜い争いに巻き込まれたとかじゃねぇよな?
はぁ、神なんて信じるものじゃない。そんなものより御先祖様の仏を拝んでる方がよっぽど御利益があるだろう。なんたって、自分たちのことを守ってくださっている御先祖様なのだから。
女神様がこの世界と俺たちに与えられたスキルについて、何を話してくれるのか。じっくりと話を聞くとしようか。
俺はこの人に見覚えがあった。ダクドラにおける勇者や勇者の仲間に時折、神の信託という言葉を届ける。いや、あれは強制に近いか。まぁ、この世界の神様みたいなものだ。
もう一つのシルエットには見覚えがないが。
「オッホン。転生者よ。創建で何より。お前たちが住んでいた現実世界の神である。控えおろう」
某時代劇の二人のお供を連れて旅をする御隠居様を前にした人々のように『ははぁ』とはならない。
「今更、何のようですか?」
こちらの世界の神の姿はハッキリと見えるのだが、俺と親父が住んでた世界の神の姿は、ボヤッとしているというか。霧がかかっているというか。まぁ、シルエットからはお爺さんであることがかろうじてわかるぐらいの不鮮明さだ。
「ちょいと失礼ではないかね。自ら死を選ぶようなものたちにもう一度生きるチャンスを与えてやったワシに」
「死亡フラグをやっとへし折って皆と喜びあっていたところに無粋に現れる今更感満載の神に礼を言えと?」
「神と言えども勝利の余韻というのを奪った罪は重かろうな。というか神など信じておらんが。神が生きていれば、もう少し便宜を図ってくれてもよかったであろう。愛する妻を亡くし、産まれたばかりの赤子を守り、必死に働いたワシに物を作る楽しみを奪うなど苦痛でしかなかった。それでも愛する我が子のため。必死に生きていたワシに追い討ちのように我が子まだ奪いよって、そのような状態で神など信じられようか?答えは否だな」
俺は、最初に説明にも現れず今更現れた神への怒り、親父は神がいるなら人を不幸にするなという当然の権利を言う。
「やれやれ、お主らはワシのことをなんでもできる万能神と思っているのではあるまいな?定められた運命を生きるのが人間じゃ。お主の妻は、生まれ付き身体が弱かった。子を産む体力がなかっただけのことよ。それにお主は、寝る間も惜しんで働けば、そのような身体にもなるというもの。ワシのせいにするのはお門違いであるぞ」
「あの、要件がそれだけならとっとと帰って貰って良いですか?俺、勝利の余韻に浸りたいんですよ。あっ女神様はいてくださって良いですからね」
取り敢えず神に敬語使っとくかみたいな感じで、嫌悪感を出しつつも何もしてくれない神は帰れとその上で女神様には聞きたいことがたくさんあったので滞在を促す。
「あっそれは勿論ですよ。私もお話しなければならないことがたくさんありますので」
「ワシの扱い、酷くないかのぉ?これでもお主らの世界の神なんじゃぞ?」
「知るか!俺はどっかの宗教の人間みたいに神のことを有り難く思ってないからな。そもそも、何の用で俺たちの世界の神がいるんだ?」
「やれやれ。お主らの加護についてじゃ。栄養ドリンクの飲み過ぎで死んだお前さんには、意識共有と病気にならない精神じゃ。睡眠薬を多量摂取して死んだお前さんには、思う存分作れるように物作りと時間短縮じゃ。どうじゃ、これでワシに感謝する気になったであろう?」
「それだけ?」
「前世の知識でなんとでも補えるものを貰って有り難く思うと?時間短縮は有り難いと言えば有難いがレンジでチンするぐらいの勢いでできれば、何の苦労もせんし、どんなものを作ろうか考えている時間のが楽しいぐらいだな」
俺も親父ももっと凄い加護を貰ってると思ったら、俺は意識共有と病気にならない精神って、どっちも心系という曖昧な感じで、親父はというと前世で得た知識で大まかには補てしまうのだ。
これで感謝しろとは、人を馬鹿にしすぎだろ。精神論と前世で補える知識を加護として付与しましたと。それなら、俺が好きなゲームに転生させてあげたの一言の方が感謝もするというものである。今の境遇は解せないにしても。
「ぐぬぬ。このように神を神と思わぬ奴らであったとは、人選をミスったかのぉ」
「いいえ、私はこの方たちをこの世界の救世主だと思いました。勇者が産まれなくなったこの世界で魔王を倒し得る存在であると。この方々を遣わせてくださり、ありがとうございます。少しの間でしたら大丈夫ですのでもうお帰りください」
「そうか。それでは、この世界の神よ。パイパイを触らせてもらっても構わんか?」
「嫌です!とっとと帰ってくださいスケベジジイ!」
「やれやれ嫌われてしまったわい。それじゃあの。あっ言い忘れておったが2人とも自分で死ぬでないぞ。ペナルティがあるからの。記憶が無くなるという、な」
その事は、もう知ってるっての!
色々と遅いんだよ。でも無くなった記憶が戻ったのは、わからないみたいだ。全く、あれで本当に神なのかね。
「全く、油断も隙もないクソジジイですわね。あれで創造神だというのですから貴方方の世界に同情致します」
へぇ。あのジジイ、創造神だったのか。
創造神!?
いやいや、人とか動物とか国とか作ったとかいう創造神!?
名前は確か、イザなんとかだったか?
まぁ信心深いわけでもねぇし、神話についても知らねぇからなぁ。なんかそんな名前だった気はするけど。
確か、亡くなった愛する人を取り戻すために黄泉の国に突撃して、罵り合いの殺し合いに発展したんだったっけ?
人を何人殺すとかそれ以上に増やすとかなんとか。ひょっとして、俺も親父もその醜い争いに巻き込まれたとかじゃねぇよな?
はぁ、神なんて信じるものじゃない。そんなものより御先祖様の仏を拝んでる方がよっぽど御利益があるだろう。なんたって、自分たちのことを守ってくださっている御先祖様なのだから。
女神様がこの世界と俺たちに与えられたスキルについて、何を話してくれるのか。じっくりと話を聞くとしようか。
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