転生したらオープニングで滅ぼされる村の子供?でした➖現代知識とゲーム知識とエッチな知識を駆使して生き残りたいと思います➖

揚惇命

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1章 死亡フラグを回避せよ

記憶喪失?

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 誰かの叫び声で目を覚ました男は、辺りを見て、困惑の表情を浮かべている。

「トモカズ、良かった。目を覚まさんからどうなることかと思ったわい」

「御主人様、あぁ良かった。本当に心配したんですから」

 頭に布を巻きつけ、手には、鉄を叩く槌。

 頬には十字の切り傷と所々火傷跡のある男性。

 もう1人は声からして女性だろうか?

 だが目を覚まして、見て驚いた。

 蜥蜴が大きくなって、二足歩行で歩いているかのような姿で、まぁ人間のように髪などはない。

 唯一、その見事にまで育ったたわわなおっぱいが女性であることを強調していた。

 ん?

 俺は誰だ?

 イテテ、頭にモヤがかかっているかのようにここ最近のことが全く思い出せない。

 トモカズ?

 それが俺の名前なのだろうか?

 それにしても、蜥蜴女!?

 いやいやいや待て待て待て、ファンタジー世界でもあるまいし、蜥蜴女なんているわけ。

「どうされたのですか?御主人様?」

 ごごご御主人様!?

 この俺がこの蜥蜴女の御主人様?

 どどど、どうなってるんだ?

 全く意味がわからない。

 一体何がどうなって?

 それにここは何処なんだ?

 俺は何をしていて?

 頭が割れるように痛い。

 思い出そうとするとズキズキと頭が痛むのだ。

 何も思い出したくないのだろうか?

「えーっと、トモカズっていうのは、俺の名前ですか?」

「どうしたんじゃ。そんなことを聞くなんて、はよう行動せんとこの村滅ぼされるんじゃ。前回の轍は不満から安心せい」

 この村が滅ぼされる?

 一体何に?

 それにこんな時代遅れの村借り切って、撮影か何かか?

 成程、この女性も緑色の絵の具か何かで塗られた人間なのだろう。

 蜥蜴女なんているわけないものな。

 ん?

 本当にそうか?

 なんで、蜥蜴女が居ないと断言できる?

 ひょっとしたら居るかもしれないじゃないか。

 そしたら世紀の大発見だ。

 一躍有名になれる。

 でもなぁ。

 こんな時代遅れの村。

 どう考えても撮影か何かで借り切っている施設だと思うしなぁ。

 ということは、俺は俳優か何かってことか?

 いや、待て。

 本当にここは現実世界なのか?

 俺はさっきまで何をしていたのかすら覚えていないのだ。

 そして、この明らかにファンタジー世界から飛び出してきたかのような蜥蜴女。

 現実世界だと思わない方が良いのではないか?

 ん?

 現実世界?

 なんで俺は、そんなことを思ったんだ?

 世界が何個もあるわけない、よな?

 だとしたらこの世界が俺にとっての現実のはずだ。

 この世界には蜥蜴女がいて、この村を滅ぼすような輩が居るのだろう。

 そう思うことにしよう。

「村が滅ぶ?それに蜥蜴女さん?貴方は、何者なのですか?」

「本当にどうしたんじゃトモカズ。さっきから訳のわからんことをこの間にも一刻とこの村は滅びに向かっているんじゃぞ。まさか、何も覚えていないなんて言うのではあるまいな?」

「御主人様、私のことを忘れてしまわれたのですか?御主人様にオンナにして頂いたナイアです」

 俺がオンナにしただって!?

 この蜥蜴女とズッコンバッコンしたってのか?

 いやいや、なんでそんな展開に。

 この大きくたわわなおっぱいも揉みしだいたって事だよな?

 なんで、そんな役得を覚えてないんだよ俺の馬鹿!

 いやいや、待て待て。

 ファンタジー世界にいる二足歩行の蜥蜴で有名なのはリザードマンだ。

 Manというぐらいだ男しかいないのではないか?

 文字通り、蜥蜴男を蜥蜴女に変えたのかもしれないじゃないか。

 ひょっとしたら俺は、超有名な薬剤師とかで、女体化の薬を作って、それを使用したとか。

 きっとそうだ。

 女とやって覚えてないなんて失礼極まりないことはないと信じたい。

「あの、俺の職業って何なんですか?」

「ん?職業、村人ではないか?ワシは一応武器職人兼鍛治師とはなっているが」

「私はソルジャーですね。そのようなことを聞いてどうされたのですか?」

「蜥蜴女さん。いやナイアだったっけ?君ってリザードマンってやつだよね?男しかいないよね?」

「まさか本当に何も覚えて居ないのですか?確かに私はリザードマンですが女も勿論いますよ。男だけでどうやって、子孫を残すと思っているんですか」

 そうだよな。

 それにしてもここってマジで何処なんだ?

 目が覚めたら別世界でしたって、そんなの小説の世界でもあるまいし。

 小説の世界?

 何言ってんだ俺?

 うっ頭が痛い。

「しきりに頭を抱えておるな。これは本当に記憶が無いのかもしれんのぉ」

「そんな、どうしたら良いのですかモノノフさん!」

「うむぅ。記憶が消えることはない。恐らくトラウマのようなことに直面して、頭の片隅に閉じ込めてしまったような状況なのだろう。しかし、これでは今回もひっくり返すことはできんかもしれんのぉ」

「そんな。御主人様は、また死ぬのですか?そんなところ、私もう見たくありません。何か方法は?」

「ショック療法というものがあると聞いたことはあるが、何にトラウマを受けたのかわからん。後は、気絶するまでひたすら体力を使わせてみるとかかのぉ?」

「ひたすら体力を使わせる?わかりました。モノノフさん、近くの滝の側に家を建ててくれませんか?そこにペコラを呼んで、御主人様をとことん疲れさせます」

「そういや。アンタは、並行世界のことを覚えているようじゃが獣人の嬢ちゃんはダメだったか」

「いえ、ペコラも奥底に封じられているだけであるはずです。前回の私のように、前々回の私は御主人様との繋がりが少なくて、前回は毎日のように愛し合いました。その結果、この紋様も定着して、消えないようになったのでしょう。だからすぐに思い出してこちらに。その時、ペコラのお腹には紋様がありませんでした。ですが前回の私のようにもう一度御主人様に愛してもらえれば」

「わかったわかった。人間でないお前さんたちのことを認めたわけではないがやむおえんな」

 何言ってるのかさっぱりわからないが俺はナイアとかいう蜥蜴女に拉致同然のように抱き抱えられると今できたばかりの部屋に放り込まれて、外側から鍵をかけられて閉じ込められた。

 何時間経ったのだろうか?

 扉が開いて、ナイアと呼ばれる蜥蜴女の隣に、少女のような愛らしい顔付きで耳と尻尾が生えたような姿で、身体中を白いフサフサの毛がおおっている兎?

 が立っていた。
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