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1章 死亡フラグを回避せよ
男として産まれたかった
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私の名前はナイア。
女のリザードマンよ。
女が戦場に立つのはリザードマンの世界では御法度とされている。
そのため私は、自分のこの大きな胸をサラシで巻いて隠して、その上に分厚い鎧を着て、偽っている。
名前は中性的なので、同じ村出身のリザードマンにも一応今のところバレてはいない。
魔王様からの作戦を賜り、リザガイル隊長の元、この近くの村に住んでいるというモノノフという鍛治職人を村ごと消し去るために。
魔王様曰く、モノノフが生きているといずれ、自分の鋼鉄の硬い鱗に傷を付けてしまう武器が生み出されてしまうとのこと。
そのため早急に殺す必要があるそうだ。
私はこの村を滅ぼし、立身出世を夢見ていた。
女でも武芸で身を立てられることを証明するために。
だが色々と問題がある。
今、まさに。
「おい、ナイア。いい加減に水浴びを一緒にしようぜ。親睦を深めるのは当然だろう」
こうして、ちょくちょくと水浴びに誘ってくるのだ。
勿論、女の私が男のコイツらと一緒に入るわけにはいかない。
そんなことになれば、処分されてしまうからだ。
「すまない。俺はムラムラして水浴びの最中に、残してきた妻を思い出して、放出するんだ。それがかかるとまずいだろ?」
こう言うと大概が一緒に入りたがらない。
みんな、村に妻を残してここに来ているのだ。
「マジかよ。そりゃ邪魔しちゃ悪いな。わかった」
こうして私はいつも1人で湯浴みをしている滝の流れる川にやってきた。
本当にここは綺麗だ。
そして、この滝に打たれるのが堪らなくキモチイイ。
しかし、この日は違っていた。
「おっぱいデカッ」
そんな言葉を聞いた。
不味い、私が女であることがリザードマンにバレてしまったようだ。
私は裸のまますぐに飛び出し、声の聞こえた方へと向かう。
一刻も早く口封じしなければならないからだ。
しかし、目の前に現れたのは、人間の子供だった。
そして、下半身が濡れていて、強烈な臭いを放っていた。
リザードマンは鼻がよく効く。
強烈な臭いを嗅いでしまった私は、得体の知れない何かに脳を支配されそうになったのを堪えて、目の前の少年を殺そうとする。
しかし、目の前の少年は、裸の私を見てもお兄さんと呼んでくれたのだ。
女扱いされないことがたまらなく嬉しかった。
だが、殺さなくてはならない。
身構える私に。
「待って、待って。湯浴みを覗いたことは謝ります。でも、取り敢えず服を着てください。こちらは服を着ているのにそちらは裸だなんてフェアじゃないし男らしくないですよね?」
そんなことを言う。
確かにそうだ。
なんて、気遣いのできる少年なんだ。
魔族でないことが悔やまれる。
人間と魔族は相入れることはないのだ。
服を着て、お互いフェアになったところで槍を構えて、殺そうとする私に。
今度は少年が全裸になったのだ。
私は身体が熱くなるのを感じた。
私だって女だ。
いきなり裸の男が現れたらドキドキする。
決して、恋とかそういうものではないはずだ。
でも、私は少年の下半身から目が話せない。
決して、大きくはない。
とても可愛らしい。
私は心でそう思っていたつもりだったが声に出ていた。
少年が怪訝そうな目で見てくる。
私は慌てて取り繕う。
だが、少年は更なる奇行に走ったのだ。
自分の下半身を擦り始め、私を呼び、絶頂してしまった。
そして私の顔は、少年の下半身から出た白濁液に汚される。
直に臭いを嗅いでしまった私は悶えてしまった。
「こんな濃い~の知らない。私が作り替えられちゃう」
頭で何を言っているのだと思いながらも口では浅ましいメスが顔を覗かせていた。
私の頭の中では、天使と悪魔が戦っている状態だ。
ダメだ!
こんなのに流されて夢を諦めるつもりか?
大丈夫よ。
身体に従えば良いの。
この目の前の少年のが欲しいんでしょ。
女なんだもん。
男を求めるのは当然よ。
惑わされてはならん。
男として生きると決めたのだろう。
このような、浅ましいメスに堕ちたいのか?
何を言ってるの?
男として生きたとして、これ以上の幸せがあると思う?
貴方もわかっているでしょ。
この少年は、遺伝子レベルで相性が良い相手だって。
その芽生えた気持ちに従えば良いのよ。
惑わされるな!
武功を挙げて、魔王様に認められて成り上がるのだろう。
ここでその夢を捨てる気か!
魔王様に認めてもらいたかったの?
違うでしょ。
女として見られるのが嫌だっただけ。
女だからと選択肢を狭められるのが嫌だっただけ。
目の前の少年は、裸の貴方を見ても女扱いしなかった。
男として認めてくれた。
それで良いじゃない。
だって、その言葉が欲しかったんだから。
女扱いされない言葉が。
惑わされるな。
うぐっ。
我が消えていくというのか?
貴様、浅ましいメスになるというのだな。
見損なったぞ。
そう、それで良いのよ。
自分の気持ちに正直になればいいのよ。
さぁ、少年に全てを捧げましょう。
きっと、この世とは比べ物にならない物を得られるわ。
私は選択した。
この少年の女となることを。
「あぁん。御主人様~ナイアをナイアを女にしてくださいませ~」
その言葉を満足そうに聞いた少年の目が怪しく光ったことを私は知らない。
女のリザードマンよ。
女が戦場に立つのはリザードマンの世界では御法度とされている。
そのため私は、自分のこの大きな胸をサラシで巻いて隠して、その上に分厚い鎧を着て、偽っている。
名前は中性的なので、同じ村出身のリザードマンにも一応今のところバレてはいない。
魔王様からの作戦を賜り、リザガイル隊長の元、この近くの村に住んでいるというモノノフという鍛治職人を村ごと消し去るために。
魔王様曰く、モノノフが生きているといずれ、自分の鋼鉄の硬い鱗に傷を付けてしまう武器が生み出されてしまうとのこと。
そのため早急に殺す必要があるそうだ。
私はこの村を滅ぼし、立身出世を夢見ていた。
女でも武芸で身を立てられることを証明するために。
だが色々と問題がある。
今、まさに。
「おい、ナイア。いい加減に水浴びを一緒にしようぜ。親睦を深めるのは当然だろう」
こうして、ちょくちょくと水浴びに誘ってくるのだ。
勿論、女の私が男のコイツらと一緒に入るわけにはいかない。
そんなことになれば、処分されてしまうからだ。
「すまない。俺はムラムラして水浴びの最中に、残してきた妻を思い出して、放出するんだ。それがかかるとまずいだろ?」
こう言うと大概が一緒に入りたがらない。
みんな、村に妻を残してここに来ているのだ。
「マジかよ。そりゃ邪魔しちゃ悪いな。わかった」
こうして私はいつも1人で湯浴みをしている滝の流れる川にやってきた。
本当にここは綺麗だ。
そして、この滝に打たれるのが堪らなくキモチイイ。
しかし、この日は違っていた。
「おっぱいデカッ」
そんな言葉を聞いた。
不味い、私が女であることがリザードマンにバレてしまったようだ。
私は裸のまますぐに飛び出し、声の聞こえた方へと向かう。
一刻も早く口封じしなければならないからだ。
しかし、目の前に現れたのは、人間の子供だった。
そして、下半身が濡れていて、強烈な臭いを放っていた。
リザードマンは鼻がよく効く。
強烈な臭いを嗅いでしまった私は、得体の知れない何かに脳を支配されそうになったのを堪えて、目の前の少年を殺そうとする。
しかし、目の前の少年は、裸の私を見てもお兄さんと呼んでくれたのだ。
女扱いされないことがたまらなく嬉しかった。
だが、殺さなくてはならない。
身構える私に。
「待って、待って。湯浴みを覗いたことは謝ります。でも、取り敢えず服を着てください。こちらは服を着ているのにそちらは裸だなんてフェアじゃないし男らしくないですよね?」
そんなことを言う。
確かにそうだ。
なんて、気遣いのできる少年なんだ。
魔族でないことが悔やまれる。
人間と魔族は相入れることはないのだ。
服を着て、お互いフェアになったところで槍を構えて、殺そうとする私に。
今度は少年が全裸になったのだ。
私は身体が熱くなるのを感じた。
私だって女だ。
いきなり裸の男が現れたらドキドキする。
決して、恋とかそういうものではないはずだ。
でも、私は少年の下半身から目が話せない。
決して、大きくはない。
とても可愛らしい。
私は心でそう思っていたつもりだったが声に出ていた。
少年が怪訝そうな目で見てくる。
私は慌てて取り繕う。
だが、少年は更なる奇行に走ったのだ。
自分の下半身を擦り始め、私を呼び、絶頂してしまった。
そして私の顔は、少年の下半身から出た白濁液に汚される。
直に臭いを嗅いでしまった私は悶えてしまった。
「こんな濃い~の知らない。私が作り替えられちゃう」
頭で何を言っているのだと思いながらも口では浅ましいメスが顔を覗かせていた。
私の頭の中では、天使と悪魔が戦っている状態だ。
ダメだ!
こんなのに流されて夢を諦めるつもりか?
大丈夫よ。
身体に従えば良いの。
この目の前の少年のが欲しいんでしょ。
女なんだもん。
男を求めるのは当然よ。
惑わされてはならん。
男として生きると決めたのだろう。
このような、浅ましいメスに堕ちたいのか?
何を言ってるの?
男として生きたとして、これ以上の幸せがあると思う?
貴方もわかっているでしょ。
この少年は、遺伝子レベルで相性が良い相手だって。
その芽生えた気持ちに従えば良いのよ。
惑わされるな!
武功を挙げて、魔王様に認められて成り上がるのだろう。
ここでその夢を捨てる気か!
魔王様に認めてもらいたかったの?
違うでしょ。
女として見られるのが嫌だっただけ。
女だからと選択肢を狭められるのが嫌だっただけ。
目の前の少年は、裸の貴方を見ても女扱いしなかった。
男として認めてくれた。
それで良いじゃない。
だって、その言葉が欲しかったんだから。
女扱いされない言葉が。
惑わされるな。
うぐっ。
我が消えていくというのか?
貴様、浅ましいメスになるというのだな。
見損なったぞ。
そう、それで良いのよ。
自分の気持ちに正直になればいいのよ。
さぁ、少年に全てを捧げましょう。
きっと、この世とは比べ物にならない物を得られるわ。
私は選択した。
この少年の女となることを。
「あぁん。御主人様~ナイアをナイアを女にしてくださいませ~」
その言葉を満足そうに聞いた少年の目が怪しく光ったことを私は知らない。
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