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最終章 第三幕
8話 残る関門は3つ
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トラップラー砦の10万を倒した頃。少なからずこちらにも被害が出ていた。サウザンド王国の騎士団2000。シーザー重装歩兵団1万が重傷となりここでの脱落が決定的となった。
「よう頑張ったなぁ。後はワシに任せておけ」
「王よ。すみませぬ」
「本国でよう静養せぇ。もうすぐじゃ。もうすぐ昔ならありえないって思ってたことが成し遂げられるかもしれんのじゃ。それまで死ぬでない」
「はっ」
ラングレン王が良くたたかった騎士団一人一人に労いの言葉をかけ、ハピネスに預ける。
「ハピネス殿、くれぐれも慎重に輸送してくだされ」
「わかっています」
シーザーもクレオのことを守り抜き傷だらけとなった者たちに労いの言葉をかけていた。
「お前たちのおかげでクレオ様は御無事だ。よう頑張った。もう我らのことを下級などと言う輩もいなくなるだろう。もうすぐだ。お前たちも本国でしっかりと身体を休め、その時が来るのを見届けるのだ。死ぬんじゃないぞ」
「わかっております」
ハピネス率いる輸送団が3往復して、戻ってくる頃には数日が経っていた。
「次なる関門はヤマハダ砦か。また厄介なところに、だがここを放置すれば下を通る時弓の的となるだろう」
「うむ。放置できぬのであれば落とすしかなかろう」
「あぁ、その通りだ。それにゴブリット。アレは持ってきたな?」
「ヘイ。投石機を10台車輪で引いてきてやす」
「この砦を奪ったらゴブリットにはこの砦から魔王国へと投石攻撃を始めてもらう予定だ。増える兵を片っ端から片付けるには良い拠点なのでな。利用させてもらうことにする」
「殿、良い考えかと」
ヤマハダ砦に近づくと弓の嵐が降ってきた。
「この距離を届かせるとは、弓に長けたものたちのようですな」
「あぁ。そのようだな」
ヤマハダ砦には先程のワナハリー。そして、カンゴクーがいた。そう弓を射らされていたのは、エルフの子供たちだったのだ。エルフの女を奴隷とする際に一緒に連れ去ったエルフの子供たちをお前たちが魔王様のために働かないと母親を殺すぞと脅し言うことを聞かせていたのがこのヤマハダ砦の将軍カンゴクーであった。勿論連れ去ったエルフの女は全てこのカンゴクーが奴隷として毎日弄んでいるのは言うまでもない。産まれたエルフの子供もカンゴクーは利用する。少年兵である。やってこのヤマハダ砦には子供が多い。それらが的確に弓で狙い撃つのだ。カンゴクーに逆らおうと考えた子供は居なかったのか居た。その子供は他の子供たちの前で釜茹でにして、カンゴクーが貪り食ったのだ。泣き喚く母親を弄びながら。こんなものを見せられれば、母親は子供のためカンゴクーに身を捧げ、子供は母親のためカンゴクーに忠誠を誓う他なかった。こうしてカンゴクーはエルフの女にエルフの子供を産ませ、それを少年兵として利用する。こうするためにカンゴクーはエルフしか生まれぬように自身の遺伝子情報をエルフに近づける薬を飲んでいた。全ては自分の趣味嗜好のため。エルフの女が大好きで、子供は奴隷。そうカンゴクーにとってはエルフの女が大事であり、それとの間に産まれた男の子供エルフなど奴隷でしかなかった。だが魔王様のようにそれらを捨てなかったのはひょっとしたら彼の中にも情があったのやもしれない。なんてことはなく。手っ取り早く言うことを聞かせやすいからだ。事実、ここの子供達はカンゴクーに恐れを抱き忠誠を誓っているのだから。エルフは弓の扱いに長けている。だからこそ、この砦は現在エルフの子供弓兵10万が詰める難攻不落と化している。クレオは何度も近づこうとするがその都度的確な弓の餌食で傷を負うものがいた。
「正直参った。この砦は落ちない」
「お待ちください。あの弓の腕前、おそらく同じエルフのものたちかと。何故アンドレに従っているのかは恐らくそういうことかと」
「まさか奴隷か。成程、コイツはますます参った。交渉も通じないだろう。どうしたものか」
悩むクレオを他所にヤマハダ砦では、カンゴクーが酒池肉林を楽しんでいた。
「ガッハッハ。よくやったぞ。お前たち。この調子で反逆者どもを追い返すのだ」
「はい」
「なんだ返事が小さい奴が居るな。お前か。うん。あっこいつの息子か?そうかそうか。こっちに来い」
「おやめください。カンゴクー様。罰なら私がこの身でお受けしますから。あっあん」
「色っぽいお前の姿を見て興奮したのであろう」
「違う。もうこんなの耐えられない。カンゴクー覚悟」
「おっと。無駄よ。あーあ、残念じゃな」
「待ってください。私が謝りますから。どうかお願いします。この子を殺さないで」
「ワシに逆らったものを生かしておけば、また次の反乱の芽が出るだけなのでな。釜茹でじゃ。エルフの踊り焼きは美味いのでな」
そう定期的に子供の目の前で母親を1日陵辱する。子供に反抗心を植えさせるためだ。そう、カンゴクーにとってはエルフを釜茹でにした踊り焼きが大好物であった。それを定期的に食べるために考えたのがこの策だ。これのおかげで、ほぼ毎日エルフの踊り焼きが食えている。
「母親を助けたいと思う子供の多いことよ。クックック。ワシの血肉となれ。バリバリバリ。上手いうまいぞ。お前の子は」
「あーーーーーーーーー」
こうして精神崩壊を起こしたエルフの女に薬を投与した後一日中注ぎ込み種を仕込む。こうすることですぐに妊娠・出産が可能となり、産まれた子供には薬を投与し成長を早め兵士とする。この繰り返しである。
「よう頑張ったなぁ。後はワシに任せておけ」
「王よ。すみませぬ」
「本国でよう静養せぇ。もうすぐじゃ。もうすぐ昔ならありえないって思ってたことが成し遂げられるかもしれんのじゃ。それまで死ぬでない」
「はっ」
ラングレン王が良くたたかった騎士団一人一人に労いの言葉をかけ、ハピネスに預ける。
「ハピネス殿、くれぐれも慎重に輸送してくだされ」
「わかっています」
シーザーもクレオのことを守り抜き傷だらけとなった者たちに労いの言葉をかけていた。
「お前たちのおかげでクレオ様は御無事だ。よう頑張った。もう我らのことを下級などと言う輩もいなくなるだろう。もうすぐだ。お前たちも本国でしっかりと身体を休め、その時が来るのを見届けるのだ。死ぬんじゃないぞ」
「わかっております」
ハピネス率いる輸送団が3往復して、戻ってくる頃には数日が経っていた。
「次なる関門はヤマハダ砦か。また厄介なところに、だがここを放置すれば下を通る時弓の的となるだろう」
「うむ。放置できぬのであれば落とすしかなかろう」
「あぁ、その通りだ。それにゴブリット。アレは持ってきたな?」
「ヘイ。投石機を10台車輪で引いてきてやす」
「この砦を奪ったらゴブリットにはこの砦から魔王国へと投石攻撃を始めてもらう予定だ。増える兵を片っ端から片付けるには良い拠点なのでな。利用させてもらうことにする」
「殿、良い考えかと」
ヤマハダ砦に近づくと弓の嵐が降ってきた。
「この距離を届かせるとは、弓に長けたものたちのようですな」
「あぁ。そのようだな」
ヤマハダ砦には先程のワナハリー。そして、カンゴクーがいた。そう弓を射らされていたのは、エルフの子供たちだったのだ。エルフの女を奴隷とする際に一緒に連れ去ったエルフの子供たちをお前たちが魔王様のために働かないと母親を殺すぞと脅し言うことを聞かせていたのがこのヤマハダ砦の将軍カンゴクーであった。勿論連れ去ったエルフの女は全てこのカンゴクーが奴隷として毎日弄んでいるのは言うまでもない。産まれたエルフの子供もカンゴクーは利用する。少年兵である。やってこのヤマハダ砦には子供が多い。それらが的確に弓で狙い撃つのだ。カンゴクーに逆らおうと考えた子供は居なかったのか居た。その子供は他の子供たちの前で釜茹でにして、カンゴクーが貪り食ったのだ。泣き喚く母親を弄びながら。こんなものを見せられれば、母親は子供のためカンゴクーに身を捧げ、子供は母親のためカンゴクーに忠誠を誓う他なかった。こうしてカンゴクーはエルフの女にエルフの子供を産ませ、それを少年兵として利用する。こうするためにカンゴクーはエルフしか生まれぬように自身の遺伝子情報をエルフに近づける薬を飲んでいた。全ては自分の趣味嗜好のため。エルフの女が大好きで、子供は奴隷。そうカンゴクーにとってはエルフの女が大事であり、それとの間に産まれた男の子供エルフなど奴隷でしかなかった。だが魔王様のようにそれらを捨てなかったのはひょっとしたら彼の中にも情があったのやもしれない。なんてことはなく。手っ取り早く言うことを聞かせやすいからだ。事実、ここの子供達はカンゴクーに恐れを抱き忠誠を誓っているのだから。エルフは弓の扱いに長けている。だからこそ、この砦は現在エルフの子供弓兵10万が詰める難攻不落と化している。クレオは何度も近づこうとするがその都度的確な弓の餌食で傷を負うものがいた。
「正直参った。この砦は落ちない」
「お待ちください。あの弓の腕前、おそらく同じエルフのものたちかと。何故アンドレに従っているのかは恐らくそういうことかと」
「まさか奴隷か。成程、コイツはますます参った。交渉も通じないだろう。どうしたものか」
悩むクレオを他所にヤマハダ砦では、カンゴクーが酒池肉林を楽しんでいた。
「ガッハッハ。よくやったぞ。お前たち。この調子で反逆者どもを追い返すのだ」
「はい」
「なんだ返事が小さい奴が居るな。お前か。うん。あっこいつの息子か?そうかそうか。こっちに来い」
「おやめください。カンゴクー様。罰なら私がこの身でお受けしますから。あっあん」
「色っぽいお前の姿を見て興奮したのであろう」
「違う。もうこんなの耐えられない。カンゴクー覚悟」
「おっと。無駄よ。あーあ、残念じゃな」
「待ってください。私が謝りますから。どうかお願いします。この子を殺さないで」
「ワシに逆らったものを生かしておけば、また次の反乱の芽が出るだけなのでな。釜茹でじゃ。エルフの踊り焼きは美味いのでな」
そう定期的に子供の目の前で母親を1日陵辱する。子供に反抗心を植えさせるためだ。そう、カンゴクーにとってはエルフを釜茹でにした踊り焼きが大好物であった。それを定期的に食べるために考えたのがこの策だ。これのおかげで、ほぼ毎日エルフの踊り焼きが食えている。
「母親を助けたいと思う子供の多いことよ。クックック。ワシの血肉となれ。バリバリバリ。上手いうまいぞ。お前の子は」
「あーーーーーーーーー」
こうして精神崩壊を起こしたエルフの女に薬を投与した後一日中注ぎ込み種を仕込む。こうすることですぐに妊娠・出産が可能となり、産まれた子供には薬を投与し成長を早め兵士とする。この繰り返しである。
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