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最終章 第二幕
第36話 人魔戦争(吸血鬼領編)
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吸血鬼軍と吸血鬼領を攻め寄せる魔王軍との最後の戦いの火蓋が切って落とされた。先に仕掛けたのは、魔王軍のルグスだ。それを見てデモンズマリアを投入するレオンダイト。ルグスはそれを受けて、当初の目的通り挑発に乗らずじわじわとデモンズマリアを釣り出していく。十分な距離を取ると一つ目族の出番だ。サイクロプスとなり突撃を開始する。それに続く魔族兵たちを迎え撃つ吸血鬼たちではなく人形たち。的確に目を狙いサイクロプスたちを怯ませ。一つ目族が立ち止まっても止まれずに突撃してきた魔族兵たちを狩る。一つ目族たちは目がすぐに治るが痛みにより怯ませ時間を稼げることがわかったこれを利用した唯一の勝ちパターンが対不死兵器を装備している魔族兵を狩ることであった。この話をもたらしたのは、今朝ようやく長い旅路をかけて援軍に駆けつけたクレオの従魔や嫁たちであった。
「義父様、救援遅くなり申し訳ありません」
「アリッサ、それにリリ。どうしてこっちに?クレオの魔頂村も攻められていると聞いた。すぐに帰るのだ」
「いえ、帰りません。クレオ様から義父様と義母様を助けるように、いえ帰る場所を守って欲しいと頼まれましたので、私は引きません。義父様と義母様を助けるまで、いえクレオ様の家族である吸血鬼の皆様を守るため」
「30万同士で開戦したと聞いたが、残ったこの数を見るに大激戦だったようだな」
「あぁ、リリの言うとおりだよ。俺の軽率な進軍のせいで18万もの吸血鬼を失った。不死でも死ぬとわかった途端怯えるものたちの多いことよ」
「どうして、こうなった?」
「サイクロプスたちにボコボコにされたところを不死兵器を持った魔族兵たちからの虐殺だ」
「ふむ。サイクロプスか。厄介な魔族共を持ち出してきたものだが伝説の魔物ヘルハウンドのリリが来たのだ。慌てる必要はないぞ。サイクロプスの目を狙い怯ませろ。その隙に不死兵器を持つ魔族兵共を狩るのだ。サイクロプスは力は強い。それゆえ対不死兵器などの器用なものは扱えぬであろう。万が一扱えたとしたらこの我が叩き潰してやろう」
「妾もおることを忘れぬで欲しいがの。この伝説の魔物ヨルムンガンドのマフランがサイクロプスなど巻き付けてやるわ。恐れるでない恐れは身を滅ぼすぞ」
「全く、クレオに助けられてばっかりだな俺たちは」
「兄貴、あぁ。だけどよ。自分も危険な中最高戦力をこっちに救援に向かわせてくれたんだ」
「ここで気張らねば親の威厳が損なわれますな兄上」
「あぁ、必ずやこの劣勢を跳ね除け。今度は俺たちがクレオを助ける番だ」
「オオオオオオオオオオ」
「リリ、マフラン、従魔たちの指揮は2人に一任するわよ」
「うむ。アリッサよ。そちらも無理するでないぞ」
「えぇ、必ず勝って、私たちを厄介払いしたクレオをボコボコにしなきゃね」
「全くじゃ」
そして現在に戻る。突撃したサイクロプスたちは目を抑えて動きを封じられる。その隙に魔族兵共を狩る吸血鬼たち。サイクロプスが起き上がると引き人形たちがサイド前に出て的確にダガーを目に当てる。これの繰り返しで、戦力差を徐々に縮めていた。開戦当初30万いた魔王軍も25万となる。だが相手の方が多い。人形たちに疲れはないが吸血鬼たちには疲れが出始める。するとサイクロプスの回復前までに撤退できず殴り飛ばされる吸血鬼たちも出てき始めた。
「そろそろじゃな。ミミ。ヒーリングルームの展開じゃ」
「わかったピョン」
突如として展開される回復室により疲労が回復していく吸血鬼たち。勿論副作用がないわけではない。疲れを飛ばしているわけではなく感じなくさせているのである。後でその疲れは何倍となり己自身を襲うだろう。その説明を受けた吸血鬼たちはそれでもやってくれと。今動かないでどうすんだと。その覚悟を見てミミも使うことを決めた。疲れの知らない吸血鬼を見た魔族兵たちにはその姿が化け物に映ったのだろう。
「ヒィーーーー化け物め」
必死に不死兵器を振るがそれが吸血鬼を捉えることはない。逆に吸血鬼の一撃により絶命していく魔族兵。その差は縮まり魔王軍の兵は20万、吸血鬼軍の兵は9万5千となる。5千の被害で10万を葬っていた。この展開に対して、魔王軍のロバトが歯噛みする。そしてサイクロプスたちの目を守るために新たな魔族を投入するのである。不死兵器を捨て両手に盾を持つガーゴイルの集団である。これが人形の放つ的確なダガーを防ぎサイクロプスたちが吸血鬼たちに襲いかかる。だが、これを最強の魔物であるヘルハウンドのリリとヨルムンガンドのマフランがガードして、リリはサイクロプスの喉元を噛み切り、確実に仕留め。マフランはサイクロプスを締め付け破裂させた。この光景に驚きを隠せないのは魔王軍のロバトである。
「何故、ここにヘルハウンドとヨルムンガンドが!?吸血鬼相手に猛威を振るっていたサイクロプス共を瞬殺だと!?あんな伝説の魔物を使役できるやつなど居るはずがない。野菜だとしたら吸血鬼を襲わないのは不自然だ。まさか、あんな化け物共を支配下に置いている吸血鬼がいると言うのか?だとしたら其奴を見つけて殺さねば。探せ探し出せ」
だがその前に1人の女将軍が迫っていた。
「義父様、救援遅くなり申し訳ありません」
「アリッサ、それにリリ。どうしてこっちに?クレオの魔頂村も攻められていると聞いた。すぐに帰るのだ」
「いえ、帰りません。クレオ様から義父様と義母様を助けるように、いえ帰る場所を守って欲しいと頼まれましたので、私は引きません。義父様と義母様を助けるまで、いえクレオ様の家族である吸血鬼の皆様を守るため」
「30万同士で開戦したと聞いたが、残ったこの数を見るに大激戦だったようだな」
「あぁ、リリの言うとおりだよ。俺の軽率な進軍のせいで18万もの吸血鬼を失った。不死でも死ぬとわかった途端怯えるものたちの多いことよ」
「どうして、こうなった?」
「サイクロプスたちにボコボコにされたところを不死兵器を持った魔族兵たちからの虐殺だ」
「ふむ。サイクロプスか。厄介な魔族共を持ち出してきたものだが伝説の魔物ヘルハウンドのリリが来たのだ。慌てる必要はないぞ。サイクロプスの目を狙い怯ませろ。その隙に不死兵器を持つ魔族兵共を狩るのだ。サイクロプスは力は強い。それゆえ対不死兵器などの器用なものは扱えぬであろう。万が一扱えたとしたらこの我が叩き潰してやろう」
「妾もおることを忘れぬで欲しいがの。この伝説の魔物ヨルムンガンドのマフランがサイクロプスなど巻き付けてやるわ。恐れるでない恐れは身を滅ぼすぞ」
「全く、クレオに助けられてばっかりだな俺たちは」
「兄貴、あぁ。だけどよ。自分も危険な中最高戦力をこっちに救援に向かわせてくれたんだ」
「ここで気張らねば親の威厳が損なわれますな兄上」
「あぁ、必ずやこの劣勢を跳ね除け。今度は俺たちがクレオを助ける番だ」
「オオオオオオオオオオ」
「リリ、マフラン、従魔たちの指揮は2人に一任するわよ」
「うむ。アリッサよ。そちらも無理するでないぞ」
「えぇ、必ず勝って、私たちを厄介払いしたクレオをボコボコにしなきゃね」
「全くじゃ」
そして現在に戻る。突撃したサイクロプスたちは目を抑えて動きを封じられる。その隙に魔族兵共を狩る吸血鬼たち。サイクロプスが起き上がると引き人形たちがサイド前に出て的確にダガーを目に当てる。これの繰り返しで、戦力差を徐々に縮めていた。開戦当初30万いた魔王軍も25万となる。だが相手の方が多い。人形たちに疲れはないが吸血鬼たちには疲れが出始める。するとサイクロプスの回復前までに撤退できず殴り飛ばされる吸血鬼たちも出てき始めた。
「そろそろじゃな。ミミ。ヒーリングルームの展開じゃ」
「わかったピョン」
突如として展開される回復室により疲労が回復していく吸血鬼たち。勿論副作用がないわけではない。疲れを飛ばしているわけではなく感じなくさせているのである。後でその疲れは何倍となり己自身を襲うだろう。その説明を受けた吸血鬼たちはそれでもやってくれと。今動かないでどうすんだと。その覚悟を見てミミも使うことを決めた。疲れの知らない吸血鬼を見た魔族兵たちにはその姿が化け物に映ったのだろう。
「ヒィーーーー化け物め」
必死に不死兵器を振るがそれが吸血鬼を捉えることはない。逆に吸血鬼の一撃により絶命していく魔族兵。その差は縮まり魔王軍の兵は20万、吸血鬼軍の兵は9万5千となる。5千の被害で10万を葬っていた。この展開に対して、魔王軍のロバトが歯噛みする。そしてサイクロプスたちの目を守るために新たな魔族を投入するのである。不死兵器を捨て両手に盾を持つガーゴイルの集団である。これが人形の放つ的確なダガーを防ぎサイクロプスたちが吸血鬼たちに襲いかかる。だが、これを最強の魔物であるヘルハウンドのリリとヨルムンガンドのマフランがガードして、リリはサイクロプスの喉元を噛み切り、確実に仕留め。マフランはサイクロプスを締め付け破裂させた。この光景に驚きを隠せないのは魔王軍のロバトである。
「何故、ここにヘルハウンドとヨルムンガンドが!?吸血鬼相手に猛威を振るっていたサイクロプス共を瞬殺だと!?あんな伝説の魔物を使役できるやつなど居るはずがない。野菜だとしたら吸血鬼を襲わないのは不自然だ。まさか、あんな化け物共を支配下に置いている吸血鬼がいると言うのか?だとしたら其奴を見つけて殺さねば。探せ探し出せ」
だがその前に1人の女将軍が迫っていた。
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