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4章 聖血戦争とクーデターの結末
第9話 激化する戦場
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レオンダイトたちの元に伝令が温かいご飯を持ってきた。「温かいご飯とはアーロン様も気がきくね~」ダルタンが一口食べて、驚愕している。その表情にイリスとミーアも食べる。「美味しい」「美味しいにゃ」一口食べて顔が綻んでいる。その表情を見た。エリザとツルギも食べる。「何だよこれホントにあのラットモーグルの肉か?いつものより段違いにうめぇぞ」「某もこれほど美味い料理食べたことありませぬ」2人ともガツガツ食べる。それを聞いたアルノルトが「お前ら大袈裟すぎるだろ。ん?こんなの食ったことねぇ」と態度を180度変える。ミリーも「おいしいですぅ」と食べている。他の吸血鬼たちも「うめぇ」「おかわり」「生き返る~」と大満足だ。レオンダイトは、皆の様子を見て、クレオの到着の与えた影響に驚愕する。そこにミミがやってきて「玲王様の料理はね。みんなを笑顔にする魔法なの~。食べることは活力になるって言ってたの~」そんなミミもクレオから渡されているドライフルーツをほっぺに詰めて、モグモグしていた。そんなミミをセリアが呼びにきた。「ミミ様、こんなところに早く戻って重症者の治療を手伝ってください」「あっセリアなの~。はい」手渡された料理を食べるセリア。「美味しい。この味はもしやクレオ様?」「そうなの~本陣に来てるみたいなの~嬉しいの~」ピョンピョン飛び跳ねて嬉しさを表現するミミ。「でも、先ずは治療のお手伝いですよ」そう言ってセリアに抱き抱えられて連れて行かれるミミ。1人残されたレオンダイトはミミの言っていたことを考える。皆の顔を見てるとクレオのいうことは的を得ていると思う。先ほどまでの皆なら次の敵の攻勢は耐えられなかったかも知れないが今の皆の顔ならまだ耐えれる。そんな気がする。皆食べて、クレオから渡された耳栓とやらを付けて半数が眠りにつく。残りの半数で夜襲に備えるが不気味な静けさだけを残して、朝を迎えた。そして眼前に広がるヴァンパイアハンター。レオンダイトたちの正念場が今始まろうとしていた。連日騒いでいたリグレスト聖教国軍が静かだったのは何故か。「ここ数日の馬鹿騒ぎで吸血鬼共は疲弊している。今夜は静かに眼前まで進軍せよとの軍師殿の通達だ。皆のもの今こそ憎き吸血鬼を殲滅する時ぞ」「オオオオオオ」と静かに士気を高め砦の眼前にまで進軍していたからである。だがこの作戦は奇しくもクレオが訪れたことにより士気と体力の回復した吸血鬼軍により頓挫する。
「バカな何故?吸血鬼共はこんなに元気なのだ」
「軍団長、指示をグワァー」
「散々馬鹿騒ぎして疲弊させてくれた返しをしてやらねぇとなぁ」
「くっ三悪の1人魅了のダルタンか。ワシの命運も尽きたか。良いだろう。この軍団長ビッグスが相手になって」
「ノコノコ話すのを待ってると思うか馬鹿がよ」
ザシュッとダルタンが一刀の元に斬り捨てた。
「敵将ビッグス、ダルタンが討ち取った」
「あのれ、兄者の敵はこのウェッジが取る」
「あらあら、もう1人の敵将も馬鹿でしたのね」
「にゃは、釣られて出てくるおバカさんなのにゃ」
イリスとミーアは息を合わせて「クロス斬り」とウェッジを切り裂いた。
「グワァー、おのれおのれ吸血鬼共め。必ずやバーン8世法皇様が滅してくれる」
そう言って事切れるウェッジ。
エリザとツルギは傭兵団と対峙していた。
「裏切り者のツルギか?吸血鬼の女に骨抜きにされたと聞いていたが本当だったとはな。お前程の猛者が嘆かわしいことだ」
「ほざけ。某は、エリザ様の剣。お前たちと共に過ごしたツルギは居ないと心得よ。その覚悟を持てぬものは立ち去るが良い」
「愚問だな。皆のもの三悪の1人エリザと裏切り者のツルギを討て」
「オオオオオオ」
傭兵団のほとんどがツルギにより刀の錆となる。
「流石は剣豪ツルギ、一筋縄では行かぬか。ワシが相手となろう。我が名はイットウサイ、いざ参る」
「今の某は吸血鬼の力も合わさっている。貴様らの鈍い剣筋などたわいもない。剣流居合い抜き」
ザシュッと斬られるイットウサイ。
「このような剣豪の手で最後を迎えられるとは本望ぞ」
そう言い事切れる。
「ツルギ?」
共に過ごした傭兵団を自らの手で葬り去ったツルギを心配するエリザ。
「エリザ様、心配をおかけして申し訳ございませぬ」
「そんなこと気にしなくて良い。それにお前はもうアタシの大事な家族だ」
「エリザ様、某に勿体なき御言葉。これからも貴方様を守りましょうぞ」
「あぁ頼りにしてるぞ。ツルギ」
「はっ」
アルノルトとミリーはヴァンパイアハンターに囲まれていた。
「三悪の1人アルノルトよ。どうやら貴様もここまでのようだな」
「カッカッカッカッ」
「死に瀕して可笑しくなったか。一思いに殺してくれる」
「作戦通り惹きつけたぞ。レオンダイト」
「アルノルト、よくやった。後は任せろ。ポーチくらい尽くせ」
「ワオーーーン」
その遠吠えにキラージャッカルたちがヴァンパイアハンターを襲撃する。
「キラージャッカルの群れ?」
「一体どこに潜んでいた?」
「グワァー」
パニックになったヴァンパイアハンターの多くが命を落とす。
こうして、疲れ果てた吸血鬼軍を奇襲にて、殲滅しようと大攻勢をかけた3万のリグレスト聖教国軍は逆に吸血鬼軍の反撃を受け、僅かの兵だけ逃げ帰る結果となった。
「バカな何故?吸血鬼共はこんなに元気なのだ」
「軍団長、指示をグワァー」
「散々馬鹿騒ぎして疲弊させてくれた返しをしてやらねぇとなぁ」
「くっ三悪の1人魅了のダルタンか。ワシの命運も尽きたか。良いだろう。この軍団長ビッグスが相手になって」
「ノコノコ話すのを待ってると思うか馬鹿がよ」
ザシュッとダルタンが一刀の元に斬り捨てた。
「敵将ビッグス、ダルタンが討ち取った」
「あのれ、兄者の敵はこのウェッジが取る」
「あらあら、もう1人の敵将も馬鹿でしたのね」
「にゃは、釣られて出てくるおバカさんなのにゃ」
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そう言って事切れるウェッジ。
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「裏切り者のツルギか?吸血鬼の女に骨抜きにされたと聞いていたが本当だったとはな。お前程の猛者が嘆かわしいことだ」
「ほざけ。某は、エリザ様の剣。お前たちと共に過ごしたツルギは居ないと心得よ。その覚悟を持てぬものは立ち去るが良い」
「愚問だな。皆のもの三悪の1人エリザと裏切り者のツルギを討て」
「オオオオオオ」
傭兵団のほとんどがツルギにより刀の錆となる。
「流石は剣豪ツルギ、一筋縄では行かぬか。ワシが相手となろう。我が名はイットウサイ、いざ参る」
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ザシュッと斬られるイットウサイ。
「このような剣豪の手で最後を迎えられるとは本望ぞ」
そう言い事切れる。
「ツルギ?」
共に過ごした傭兵団を自らの手で葬り去ったツルギを心配するエリザ。
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「そんなこと気にしなくて良い。それにお前はもうアタシの大事な家族だ」
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「あぁ頼りにしてるぞ。ツルギ」
「はっ」
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「三悪の1人アルノルトよ。どうやら貴様もここまでのようだな」
「カッカッカッカッ」
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その遠吠えにキラージャッカルたちがヴァンパイアハンターを襲撃する。
「キラージャッカルの群れ?」
「一体どこに潜んでいた?」
「グワァー」
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こうして、疲れ果てた吸血鬼軍を奇襲にて、殲滅しようと大攻勢をかけた3万のリグレスト聖教国軍は逆に吸血鬼軍の反撃を受け、僅かの兵だけ逃げ帰る結果となった。
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