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5章 天下統一
自称、于吉の弟子
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紫の色の光を孫翊に見せる謎の男。
???「カカカ。于吉様より賜りし、この呪術。やはり、馬鹿は催眠状態にかかりやすくて良い」
孫翊「蜀漢が憎い。俺から父を奪い兄を奪い。尊敬する孫策兄上まで腑抜けにした蜀漢が憎い」
???「そうだその調子だ。もっと憎め。心に怒りを灯せ。お前が劉備暗殺の罪を全て背負うのだ」
孫翊「劉備に使者を送る。孫策兄上の件で和平交渉を受ける。和平交渉を受ける。和平交渉を受ける」
???「そうだ。劉備の周りには、優秀な配下が多い。誘き寄せて、ここで殺すのだ。呉のためにできるな孫翊?」
孫翊「呉のため劉備を誘き寄せて殺す。誘き寄せて殺す。誘き寄せて殺す」
???「お前の旦那は、単純で扱いやすくて良いな徐薊」
徐薊「呂壱様にお褒め頂き光栄です(叔弼、もう少し耐え抜いて、私が隙を見て必ず助けるから)」
呂壱とは、于吉の弟子を自称する陰険な男で、邪魔になり得る者たちをあの牢屋に閉じ込めて、その中でも催眠にかけ、使える奴は護衛に用いた。
そして、この男は何より、自分を崇め褒め称えるものには、気分が良くなり、警戒心を解く。
そこをうまく利用して、隙を伺っているのは、徐薊という女性で、正史における徐氏と呼ばれる孫翊の妻である。
薊と書いてアザミという花があり、花言葉は報復。
夫のために献身的に復讐を果たした徐氏の名前にピッタリだとこの名前を当てた。
勿論、この物語だけでの名前である。
???「徐薊も大変だよなぁ。こんなクソ旦那のせいでよぉ。俺が可愛がってやろうか?」
徐薊「とても魅力的なお誘いですが遠慮しておきますわ嬀覧殿」
???「嬀覧の奴、振られてやんの。そもそも旦那を裏切るような女の何処が良いんだ」
嬀覧「戴員もわかってねぇな。孫翊とおしどりで有名だったのに、簡単に呂壱様に乗り換えるところが良いんじゃねぇか。ひょっとして、呂壱様とズコバコの関係?」
呂壱「流石に手を出さん。催眠状態といえど完璧では無い。先程のように、孫策が訪ねてきただけで、解けそうになるほどにはな。それにまだ、死にたくは無い」
嬀覧「まぁ、そりゃあそうか。じゃあ、俺が貰っちまっても構いやせんよね?」
戴員「やめとけやめとけ。強引なのは、嫌われんぞ」
嬀覧「戴員は、わかってねぇな。男は強引ぐらいが良いんだ。だよな徐薊?」
徐薊「アハハ。どうなんでしょう(誰がアンタみたいなクソ野郎とやりたいってのよ。叔弼の部下だったくせにこの国を魏に売ろうとしている呂壱にあっさりと尻尾振った裏切り者なんかと。絶対に殺してあげるから覚悟してなさい)」
???「2人ともそれぐらいにしておけ。今のところ、呂壱様が警戒している道士っぽい服を着ているやつは居ない」
呂壱「偵察ご苦労だったな盛憲」
盛憲「これぐらい、何のことはない。くれぐれも俺たちのこと曹丕様に」
呂壱「わかっておる。わかっておる。将軍として迎え入れてもらえるように段取りしてやろう」
盛憲「頼む」
???「呂壱様、蜀漢に手紙を届けてきやしたぜ」
呂壱「辺洪よ。反応はどうであった?」
辺洪「受け取った劉備は大層嬉しそうに、必ず伺うと伝えてくれと」
呂壱「ククク。劉備め。ここが死に場所とも知らず呑気なものだ。我が策、成れり。これで蜀漢は終わりだ。良くも悪くも劉備の人徳ありきの国。有意義に待つとしよう」
その頃、ハクトウに乗り、空で下界を見下ろしている左慈の元に金毛犼が戻ってきた。
金毛犼「ふわぁ。ガキどもは、取り敢えず助けておいたぞクソガキ」
左慈「小生をクソガキなどと呼ぶのは、お前ぐらいなものであるコウ」
金毛犼「訳すんじゃねぇよ。俺様のこの金色の毛並みが見て、わかんねぇのか。そこから金毛って、うわぁぁぁぁ」
左慈「暫くその中で大人しくしておれ。やれやれ義賢の奴にも困ったもの。劉玄徳を呉に誘き寄せてから動くように指示するなど。孫伯符は無事に抜け出せたであろうか。ん?何かを探しておるような動き?小生を探しておるのか?やれやれ、勝手なことをされる前に動きを制限せねばなるまいか」
シュッと降り立つ左慈を見て固まる孫策。
左慈「誰をお探しかな孫伯符よ」
周瑜「本当に連れてきていたのだな伯符。お久しぶりです左慈方士」
左慈「周公瑾も息災で何よりである。ふむ。呪いの波動は感じられん。張角がうまくやったようである」
孫策「いきなり、いきなり目の前に現れんじゃねぇ。こんのクソジジイ!ビビっちまっただろうが!」
左慈「それは、失礼した。ふむ、あの呪術を前にこれだけの人間が正気を保てているのは朗報と言えよう」
闞沢「あの紫の光について、左慈方士は何かご存知か?」
左慈「うむ。よく知っておる。あれは、催眠術である。心の隙間を利用して、人を縛る悪魔の技と言えよう。完璧に解くには、術者本人を倒すしかあるまい。して、孫伯符よ。まさか、その戦力で挑もうとは、思っていまいな?」
闞沢「人の心を縛る催眠術とは、何と恐ろしい」
孫策「えっ?そ、そ、そ、そんなわけねぇだろ。俺だって、そこまで馬鹿じゃねぇよ」
左慈「小生には、孫伯符が催眠術にかからぬことが不思議といえよう。いくらかからぬといえど戦となれば、殺しにかかられよう。見たところ文官ばかりと見える。どうするつもりじゃ?」
孫策「だから、挑まねぇって言ってんだろうが。実際のところ誰が操られてるとかもわからない状態だ。外から呼び寄せた奴らが操られないとも限らねぇし。正直、詰んでるよな」
左慈「既に結界は張ったゆえ、今後新たに操られるものは現れん。それに間も無く劉玄徳もこよう。戦える兵が増えてから行動を起こすことだ。それでは、釘はさしたゆえ、小生はこれで失礼するとしよう」
孫策「って、言うだけ言って消えてんじゃねぇよジジイ!」
今、劉備暗殺事件の真相が語られる。
???「カカカ。于吉様より賜りし、この呪術。やはり、馬鹿は催眠状態にかかりやすくて良い」
孫翊「蜀漢が憎い。俺から父を奪い兄を奪い。尊敬する孫策兄上まで腑抜けにした蜀漢が憎い」
???「そうだその調子だ。もっと憎め。心に怒りを灯せ。お前が劉備暗殺の罪を全て背負うのだ」
孫翊「劉備に使者を送る。孫策兄上の件で和平交渉を受ける。和平交渉を受ける。和平交渉を受ける」
???「そうだ。劉備の周りには、優秀な配下が多い。誘き寄せて、ここで殺すのだ。呉のためにできるな孫翊?」
孫翊「呉のため劉備を誘き寄せて殺す。誘き寄せて殺す。誘き寄せて殺す」
???「お前の旦那は、単純で扱いやすくて良いな徐薊」
徐薊「呂壱様にお褒め頂き光栄です(叔弼、もう少し耐え抜いて、私が隙を見て必ず助けるから)」
呂壱とは、于吉の弟子を自称する陰険な男で、邪魔になり得る者たちをあの牢屋に閉じ込めて、その中でも催眠にかけ、使える奴は護衛に用いた。
そして、この男は何より、自分を崇め褒め称えるものには、気分が良くなり、警戒心を解く。
そこをうまく利用して、隙を伺っているのは、徐薊という女性で、正史における徐氏と呼ばれる孫翊の妻である。
薊と書いてアザミという花があり、花言葉は報復。
夫のために献身的に復讐を果たした徐氏の名前にピッタリだとこの名前を当てた。
勿論、この物語だけでの名前である。
???「徐薊も大変だよなぁ。こんなクソ旦那のせいでよぉ。俺が可愛がってやろうか?」
徐薊「とても魅力的なお誘いですが遠慮しておきますわ嬀覧殿」
???「嬀覧の奴、振られてやんの。そもそも旦那を裏切るような女の何処が良いんだ」
嬀覧「戴員もわかってねぇな。孫翊とおしどりで有名だったのに、簡単に呂壱様に乗り換えるところが良いんじゃねぇか。ひょっとして、呂壱様とズコバコの関係?」
呂壱「流石に手を出さん。催眠状態といえど完璧では無い。先程のように、孫策が訪ねてきただけで、解けそうになるほどにはな。それにまだ、死にたくは無い」
嬀覧「まぁ、そりゃあそうか。じゃあ、俺が貰っちまっても構いやせんよね?」
戴員「やめとけやめとけ。強引なのは、嫌われんぞ」
嬀覧「戴員は、わかってねぇな。男は強引ぐらいが良いんだ。だよな徐薊?」
徐薊「アハハ。どうなんでしょう(誰がアンタみたいなクソ野郎とやりたいってのよ。叔弼の部下だったくせにこの国を魏に売ろうとしている呂壱にあっさりと尻尾振った裏切り者なんかと。絶対に殺してあげるから覚悟してなさい)」
???「2人ともそれぐらいにしておけ。今のところ、呂壱様が警戒している道士っぽい服を着ているやつは居ない」
呂壱「偵察ご苦労だったな盛憲」
盛憲「これぐらい、何のことはない。くれぐれも俺たちのこと曹丕様に」
呂壱「わかっておる。わかっておる。将軍として迎え入れてもらえるように段取りしてやろう」
盛憲「頼む」
???「呂壱様、蜀漢に手紙を届けてきやしたぜ」
呂壱「辺洪よ。反応はどうであった?」
辺洪「受け取った劉備は大層嬉しそうに、必ず伺うと伝えてくれと」
呂壱「ククク。劉備め。ここが死に場所とも知らず呑気なものだ。我が策、成れり。これで蜀漢は終わりだ。良くも悪くも劉備の人徳ありきの国。有意義に待つとしよう」
その頃、ハクトウに乗り、空で下界を見下ろしている左慈の元に金毛犼が戻ってきた。
金毛犼「ふわぁ。ガキどもは、取り敢えず助けておいたぞクソガキ」
左慈「小生をクソガキなどと呼ぶのは、お前ぐらいなものであるコウ」
金毛犼「訳すんじゃねぇよ。俺様のこの金色の毛並みが見て、わかんねぇのか。そこから金毛って、うわぁぁぁぁ」
左慈「暫くその中で大人しくしておれ。やれやれ義賢の奴にも困ったもの。劉玄徳を呉に誘き寄せてから動くように指示するなど。孫伯符は無事に抜け出せたであろうか。ん?何かを探しておるような動き?小生を探しておるのか?やれやれ、勝手なことをされる前に動きを制限せねばなるまいか」
シュッと降り立つ左慈を見て固まる孫策。
左慈「誰をお探しかな孫伯符よ」
周瑜「本当に連れてきていたのだな伯符。お久しぶりです左慈方士」
左慈「周公瑾も息災で何よりである。ふむ。呪いの波動は感じられん。張角がうまくやったようである」
孫策「いきなり、いきなり目の前に現れんじゃねぇ。こんのクソジジイ!ビビっちまっただろうが!」
左慈「それは、失礼した。ふむ、あの呪術を前にこれだけの人間が正気を保てているのは朗報と言えよう」
闞沢「あの紫の光について、左慈方士は何かご存知か?」
左慈「うむ。よく知っておる。あれは、催眠術である。心の隙間を利用して、人を縛る悪魔の技と言えよう。完璧に解くには、術者本人を倒すしかあるまい。して、孫伯符よ。まさか、その戦力で挑もうとは、思っていまいな?」
闞沢「人の心を縛る催眠術とは、何と恐ろしい」
孫策「えっ?そ、そ、そ、そんなわけねぇだろ。俺だって、そこまで馬鹿じゃねぇよ」
左慈「小生には、孫伯符が催眠術にかからぬことが不思議といえよう。いくらかからぬといえど戦となれば、殺しにかかられよう。見たところ文官ばかりと見える。どうするつもりじゃ?」
孫策「だから、挑まねぇって言ってんだろうが。実際のところ誰が操られてるとかもわからない状態だ。外から呼び寄せた奴らが操られないとも限らねぇし。正直、詰んでるよな」
左慈「既に結界は張ったゆえ、今後新たに操られるものは現れん。それに間も無く劉玄徳もこよう。戦える兵が増えてから行動を起こすことだ。それでは、釘はさしたゆえ、小生はこれで失礼するとしよう」
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