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4章 三国鼎立
南海城攻防戦(急)
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城壁では、孫堅が拠点を構築するため奮戦していた。
孫堅「城壁を確保し、衝車を援護するのだ!」
南海守備兵長「奴が孫堅だ。この交州に密偵として潜り込み、劉備に交州を売り渡そうとした恩知らずだ。その結果、どうなった?怒りを燃やせ。死ぬまで戦え。我らの怒りを思い知らせてやるのだ!」
民兵長「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、交州を守れるのは士祇様だけだ!虐殺を繰り返す簒奪者なんかに渡さねぇ」
黄蓋「民兵どもか。殿、良いですな?」
孫堅「やむおえぬ。せめて苦しまないように送ってやれ」
黄蓋「承知した」
孫堅は腹を括って割り切った。どうやったってこの状況で対話はできない。この南海の民たちは、士祇を妄信的に信じ、劉備を簒奪者だと洗脳されているのだ。これに劉備はそんなことをしていないと解いたところでどうにもならない。なら、せめて苦しまないようにあの世に送ってやることだけだ。生かしておいてもこういう輩は、士祇様のためにと言い反乱に加担する。そうなれば交州の支配体制が揺らいでしまう。南を早急に安定させ曹操に備えることが重要課題だ。次々と死んでいく民兵たち。
南海守備兵長「馬鹿な!?劉備は民を盾にすれば攻撃できないのではなかったのか!えぇい、お前たち、あれが簒奪者どもの真実だ。国を守れ、いけいけぇーい」
民兵長「士祇様が招いてくださった宴を忘れたか?あのような良い思いをもうしたくはないのか?劉備はこの交州の全ての女を独り占めにするぞ。子孫を残すためにと言ってな。そうなればどうなる?お前たちの妻や娘も劉備に取られるのだ。それを看過できるか?できないだろう!さぁ武器を取れ、大丈夫だ。生きていてももう死んでるのと同じことだ。なら何も見ず死ぬ方が良い。士祇様のために!」
民兵たち「士祇様のために」
孫堅「ここまで民たちを都合よく洗脳するとはな。だが、腹を括った我らにはそのような言葉、響かぬ。全軍構えよ。この交州を圧政から救うために!」
民兵たちは、孫堅軍の勢いを止めることができない。躊躇すれば殺されるのは自分達の方だ。ここは戦場だ。劉備のように民には手を出せない気持ちもわからなくはない。だが、ここまで極端に洗脳されている民は別だ。躊躇すればこちらの被害ばかりが大きくなる。その結果が南海城外での戦いだ。歴戦の猛将である趙雲や張郃ですら敗走させられた。民をできるだけ攻撃しないようにしたからである。だから孫堅は心を鬼にした。向かってくる民兵たちを容赦なく斬り捨て、城壁の守備兵長の元に辿り着く。
南海城守備兵長「馬鹿な!?奴ら民兵を容赦なく。南海城外では躊躇していたと報告を受けた。士祇様からも民兵を使い潰すように密命を受けた。奴らは何故ここまで来れる。何故だ。士祇様、我に力を。簒奪者どもを殺す力を。ゴクゴク。ウガガガガガガガガガァァァァァォァァァァァァ」
孫堅「理性を無くしたか。すぐにあの世へと送ってやろう」
孫堅は南海守備兵長を斬り捨てた。倒れ込む南海守備兵長の横を通り過ぎるがむくりと起き上がり後ろから切り付けようとしていた。それを見逃さなかった黄蓋と程普が後ろから貫いた。
孫堅「何!?確かに斬ったはずだ。何故、痛みも感じずすぐに武器を取れる!?」
南海守備兵長「ウガァァァァァァ。コロス。コロス。コロスゥゥゥゥゥゥ」
程普「殿、油断なさいましたな。これが趙雲殿の報告にあった。痛覚がないという状態でしょう」
黄蓋「全く適正もなかったんでしょうなぁ。理性を亡くした破壊者となるとはの」
孫堅「助かったぞ黄蓋・程普、危うくあの世に行くところであった」
黄蓋「それは洒落になりませんぞ殿」
程普「祖茂が命をかけて殿を守ってくださったのだ。残された我らも殿を守っていかねばな」
孫堅「そうだな。祖茂が無事に切り抜けられているなら合流しないわけがない。捕虜となっている可能性に一抹の望みを残していたのだが。このような実験をする男だ。生きていたとしてもこのようになっていたかもしれん。これは命を冒涜する行為に他ならない。必ずや士祇を討たねば」
黄蓋「その通りですな」
程普「どこまでもお供いたします殿」
韓当「俺のことも忘れないでくれよな」
黄蓋「おぅあったのか韓当。ガハハ」
程普「急にぬらりと現れるでない!」
韓当「ちょっと傷ついてしまうなぁ」
孫堅「ハッハッハ。弟にも妻にも息子にも見放されたがお前たちだけでも居てくれて感謝している。これからも頼りとさせてもらうぞ」
黄蓋「殿の行くところが我らの居場所ですからなぁ」
程普「殿、存分に頼ってくだされ」
韓当「もうちょっと目立ってみるんだなぁ」
孫堅「頼もしい限りよ。下にいる劉備軍のものたちよ。城壁は我ら孫堅軍が占拠した。衝車にて速やかに門を突破せよ!」
衝車兵長「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。孫堅軍の皆様がやってくれたぞ!俺たちも負けてられねぇ。門をぶち破って、この戦いに終止符を打つのだ。突撃ーーーーーー」
もうこうなっては誰も劉備軍を止められない。門はぶち破られ雪崩れ込むのだが城下町は閑散としていて、人が見当たらない。扉は締め切られていて、皆中にいるのだろう。劉備は警戒しながら南海城内へと足を踏み入れるのだった。
孫堅「城壁を確保し、衝車を援護するのだ!」
南海守備兵長「奴が孫堅だ。この交州に密偵として潜り込み、劉備に交州を売り渡そうとした恩知らずだ。その結果、どうなった?怒りを燃やせ。死ぬまで戦え。我らの怒りを思い知らせてやるのだ!」
民兵長「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、交州を守れるのは士祇様だけだ!虐殺を繰り返す簒奪者なんかに渡さねぇ」
黄蓋「民兵どもか。殿、良いですな?」
孫堅「やむおえぬ。せめて苦しまないように送ってやれ」
黄蓋「承知した」
孫堅は腹を括って割り切った。どうやったってこの状況で対話はできない。この南海の民たちは、士祇を妄信的に信じ、劉備を簒奪者だと洗脳されているのだ。これに劉備はそんなことをしていないと解いたところでどうにもならない。なら、せめて苦しまないようにあの世に送ってやることだけだ。生かしておいてもこういう輩は、士祇様のためにと言い反乱に加担する。そうなれば交州の支配体制が揺らいでしまう。南を早急に安定させ曹操に備えることが重要課題だ。次々と死んでいく民兵たち。
南海守備兵長「馬鹿な!?劉備は民を盾にすれば攻撃できないのではなかったのか!えぇい、お前たち、あれが簒奪者どもの真実だ。国を守れ、いけいけぇーい」
民兵長「士祇様が招いてくださった宴を忘れたか?あのような良い思いをもうしたくはないのか?劉備はこの交州の全ての女を独り占めにするぞ。子孫を残すためにと言ってな。そうなればどうなる?お前たちの妻や娘も劉備に取られるのだ。それを看過できるか?できないだろう!さぁ武器を取れ、大丈夫だ。生きていてももう死んでるのと同じことだ。なら何も見ず死ぬ方が良い。士祇様のために!」
民兵たち「士祇様のために」
孫堅「ここまで民たちを都合よく洗脳するとはな。だが、腹を括った我らにはそのような言葉、響かぬ。全軍構えよ。この交州を圧政から救うために!」
民兵たちは、孫堅軍の勢いを止めることができない。躊躇すれば殺されるのは自分達の方だ。ここは戦場だ。劉備のように民には手を出せない気持ちもわからなくはない。だが、ここまで極端に洗脳されている民は別だ。躊躇すればこちらの被害ばかりが大きくなる。その結果が南海城外での戦いだ。歴戦の猛将である趙雲や張郃ですら敗走させられた。民をできるだけ攻撃しないようにしたからである。だから孫堅は心を鬼にした。向かってくる民兵たちを容赦なく斬り捨て、城壁の守備兵長の元に辿り着く。
南海城守備兵長「馬鹿な!?奴ら民兵を容赦なく。南海城外では躊躇していたと報告を受けた。士祇様からも民兵を使い潰すように密命を受けた。奴らは何故ここまで来れる。何故だ。士祇様、我に力を。簒奪者どもを殺す力を。ゴクゴク。ウガガガガガガガガガァァァァァォァァァァァァ」
孫堅「理性を無くしたか。すぐにあの世へと送ってやろう」
孫堅は南海守備兵長を斬り捨てた。倒れ込む南海守備兵長の横を通り過ぎるがむくりと起き上がり後ろから切り付けようとしていた。それを見逃さなかった黄蓋と程普が後ろから貫いた。
孫堅「何!?確かに斬ったはずだ。何故、痛みも感じずすぐに武器を取れる!?」
南海守備兵長「ウガァァァァァァ。コロス。コロス。コロスゥゥゥゥゥゥ」
程普「殿、油断なさいましたな。これが趙雲殿の報告にあった。痛覚がないという状態でしょう」
黄蓋「全く適正もなかったんでしょうなぁ。理性を亡くした破壊者となるとはの」
孫堅「助かったぞ黄蓋・程普、危うくあの世に行くところであった」
黄蓋「それは洒落になりませんぞ殿」
程普「祖茂が命をかけて殿を守ってくださったのだ。残された我らも殿を守っていかねばな」
孫堅「そうだな。祖茂が無事に切り抜けられているなら合流しないわけがない。捕虜となっている可能性に一抹の望みを残していたのだが。このような実験をする男だ。生きていたとしてもこのようになっていたかもしれん。これは命を冒涜する行為に他ならない。必ずや士祇を討たねば」
黄蓋「その通りですな」
程普「どこまでもお供いたします殿」
韓当「俺のことも忘れないでくれよな」
黄蓋「おぅあったのか韓当。ガハハ」
程普「急にぬらりと現れるでない!」
韓当「ちょっと傷ついてしまうなぁ」
孫堅「ハッハッハ。弟にも妻にも息子にも見放されたがお前たちだけでも居てくれて感謝している。これからも頼りとさせてもらうぞ」
黄蓋「殿の行くところが我らの居場所ですからなぁ」
程普「殿、存分に頼ってくだされ」
韓当「もうちょっと目立ってみるんだなぁ」
孫堅「頼もしい限りよ。下にいる劉備軍のものたちよ。城壁は我ら孫堅軍が占拠した。衝車にて速やかに門を突破せよ!」
衝車兵長「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。孫堅軍の皆様がやってくれたぞ!俺たちも負けてられねぇ。門をぶち破って、この戦いに終止符を打つのだ。突撃ーーーーーー」
もうこうなっては誰も劉備軍を止められない。門はぶち破られ雪崩れ込むのだが城下町は閑散としていて、人が見当たらない。扉は締め切られていて、皆中にいるのだろう。劉備は警戒しながら南海城内へと足を踏み入れるのだった。
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